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スワミジの伝記 2-33(『Swamiji The Manifestation』より)

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第2の周期(1954-1966) 若きスワミ 第33話

 ナンディ・バーサヴァッパはマイソールの裕福な実業家で、リンガーヤット派※27の重要な代表であった。彼と息子のナガッパはリンガーヤット主義に忠実な信者であり、その教義はすべての創造物を主シヴァの現れとして見て、どこであろうとも吉祥なるものを崇拝することを含んでいた。バサヴァッパは正統派バラモンとリンガーヤット間の不和が解決されることを望んでいた。
 1964年にナガッパの事業は深刻な財政困難に陥っており、親睦の深い友人がガナパティ・スワミのところに行くよう勧めた。ナガッパは若いスワミをパーダ・プージャに招いたが、僧たちが驚いたことに、ガナパティ・スワミはリンガーヤット派の招待を受け入れたのだった。ナガッパの妻であるジャヤンマは驚いて、友人や親戚たちがバラモンのスワミと関係を持っていることを非難するかもしれないと心配をした。
 パーダ・プージャの日、バス一台ものバラモン僧たちと一緒にスワミは到着した。ジャヤンマは唖然とし、彼らの到着のニュースがあっという間に近所に知れ渡ったのでさらに不安になった。見物人たちも家に集まり始めていた。しかしその問題は始まりにすぎなかった。さらに彼女の混乱を大きくしたのは、ガナパティ・スワミが自分をもて遊んでいるように思えたことだった。半信半疑で何も語らぬまま、ジャヤンマは夫とパーダ・プージャを始めるために、グルの足元の席についた。
 バラモンがプージャの序文の祈りを始めた詠唱の最中に、突然ジャヤンマは「ああ!私たちのナンダが席に!」と口走った。
 ナガッパは、明らかにスワミが座っているところに、自分たちの小さな孫が座っていると妻が言ったのを訝しんで、驚きながら彼女を見た。
 まさにパーダ・プージャが始まろうというとき、スワミは進行を止めた。「母がすべての呪文を知っています」と言って、ジャヤンマを見た。「彼女がプージャを執り行うでしょう」
 ジャヤンマは何が起こっているのか理解に苦しんだ。スワミの声を聴くことはできたが、彼女は依然として椅子に座っているわが孫を見ていた。
「私はどんなマントラも知りません」とついに彼女は言った。
「あなたはすべてを知っています。日々プージャを行っているのはあなたです」ガナパティ・スワミは微笑みながら答えた。
 どうやってスワミが彼女が日々のプージャを行っていると知っているのか不思議に思い、ジャヤンマは驚きとともにスワミを見た。彼女はゆっくりと毎朝暗唱しているマントラを詠唱し始めた。
 突然、スワミが彼女を止めた。「待ちなさい、母よ!あなたはガナパティ・プージャを行っています。しかしガナパティはどこですか?」
「私の祭壇からガナパティを持ってきます」ジャヤンマはそう言って、プージャルームに神像を取りに行った。
 彼女が行くとすぐに、スワミはやさしく両手を合わせた。するとガナパティ像が両手から落ちた。ジャヤンマが戻ってくるとスワミは彼女に新しい神像を手渡した。
 プージャが終わると、ナガッパは大きな花環をスワミの首にかけ、スワミを称えるために見事なウールのショールで肩を覆った。
「これは何ですか?どうしてこんなに重いのでしょう?」ガナパティ・スワミは尋ねた。彼がショールを外すと、大きな砂糖玉がこぼれ落ちた。スワミは主人にそれを割って、そのかけらを大勢の出席者に配るよう頼んだ。
 数日後、ジャヤンマはスワミに会うために、友人といっしょにケセアへと向かった。彼女は孫娘のモーヒニーを連れていた。彼女たちが到着したとき、スワミは自分の家の前に座っていた。彼はすぐに膝にモーヒニ―を座らせると、一片のライムを彼女に渡した。そのフルーツは飴玉に変わったので、小さな少女は喜んだ。
「今は時が良くないのです。また後で来てください」とスワミはジャヤンマと彼女の友人に話した。そして「私が必要なときに、あなたの車を頼んでも良いですか?」と言った。ジャヤンマは喜んで承諾した。その日からスワミは、車が必要なときにはナガッパを呼んだ。ときどき、ナガッパの車はスワミのもののようだった。ひとたびナガッパのような裕福なリンガーヤットがガナパティ・スワミの献身的な召使いになったことが知られるようになると、マイソールの有力者たちが若きグルのことを考え始めるようになった。
 ある日の早朝に、ガナパティ・スワミはコーヴェリー川へ行き、長時間、水中にいた。一緒にいたスリカンタヤは驚いたのだが、ガナパティ・スワミが岸辺を歩いていると、風が彼の衣服を吹き飛ばし、水の上に落ちて流れていってしまった。しかし、スワミ近くの地面に、赤絹の布、イチジクの木の杖、木の水桶が突然に現れた。ガナパティ・スワミは自分でそれに着替え、その他の道具を持って村に戻った。ケセアに戻ってくると、ある男が木製のサンダルをスワミに渡した。その日から、ガナパティ・スワミはいつも赤い布をまとって、パドゥカ(木製のサンダル)を履くようになった。
 翌朝、ガナパティ・スワミは一人でスリカンタヤの家にいたが、小さな少年が入ってきて言った。「やあ、サティヤーナンダ!元気かい?今日からあなたをサティヤーナンダと呼ぶよ」
「どういう意味だい?」とガナパティ・スワミは少年に尋ねた。
「それは僕の望みさ!あなたに名前をあげるためだけに来たんだ」と、その謎めいた子どもは答えた。それからその少年は消えてしまい、二度と現れなかった。村人たちはその名前を知ることになった。なぜならスワミがバジャンのために出てきたときに、帰依者が彼に挨拶し「ガナパティ・サティヤーナンダ、キ、ジェイ!(ガナパティ・サティヤーナンダに勝利あれ!)」と叫んでいたからである。ガナパティ・スワミは新しい名前を得た。
 コーヴェリー川での出来事の後、スワミはひげを伸ばすようになり、人前で食事をしなくなった。毎朝、目覚めると帰依者たちに、太陽神への祈りであるスーリヤストゥティの詠唱を求めるようになった。

27 リンガーヤットとはバサヴェーシュワラ信仰の信奉者のこと。バサヴェーシュワラはヴィーラ・サイヴァ信仰の創始者で布教者であり、世界のすべての民は帰依に向いており、人間において人格の基準とは、主シヴァへの帰依心以外何ものでもないと説いた。他のヒンドゥーの派(たとえばヴィシュヌ崇拝など)との教義的違いは論争と意見の衝突を招いた。こうしたすべての相違の主要な原因は、慣習的所見、背後にある精神を知らずに、あるいはそれを知ろうともしない因習などの外的事象だけにすべての注目を寄せることによる。

続く

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