ブログ

スワミジの伝記 2-35(『Swamiji The Manifestation』より)

カテゴリー :

第2の周期(1954-1966) 若きスワミ 第35話

 スワミの支持者が増え始めると、長年の帰依者であり友人のクリシュナムルティは疑念を抱くようになった。「スワミはあらゆる人に、自分が面倒を見ると話している」と帰依者のクリシュナムルティは思った。「しかし、そんなことが可能だろうか? スワミはいつも活動で忙しくしており、今や本当に多くの人たちが訪ねてきているのに? とてもすべてには対処できない中、スワミはなぜ、そんなことを言うのだろう?」 クリシュナムルティは懸念を胸にしまったものの、常にそのことについて心配をしていた。
 ある朝、クリシュナムルティはスワミに訊ねた。「私は今、人生における私的なことで問題を抱えているため、祝福をいただけませんか」と、問題の本質を説明することなく、彼は師に訊ねたのである。
「では、明日の朝7時45分に来て、ダルシャンを受けなさい」とスワミは応えた。
 クリシュナムルティは毎朝、スワミへ会いにきていたため、この返答には驚かされた。翌朝、ちょうど7時45分にスワミの家に到着したものの、家には誰もおらず、鍵がかかっていた。老いた女性が扉の近くに座っており、スワミは郵便局長のオーンティクッパラの家でパーダ・プージャを行っていると教えてくれた。クリシュナムルティが背を向けてその場を去ろうとすると、後ろから誰かが呼んでいるのが聞こえた。振り返ると、スワミが家の窓の近くに立っていた。肩掛けで肩を覆い、頭には冠を乗せていた。スワミは祝福を贈るように、両手を上げた。クリシュナムルティは満足して家路についた。
 その夜、クリシュナムルティは、スワミが午前中ずっと、オーンティクッパラの家にいたことを知った。驚きを抑えきれず、クリシュナムルティは師に近寄って、訊ねた。「スワミ! オーンティクッパラの家にいながら、どうして私にダルシャンを与えられたのですか?」
「たとえどこかで群衆に囲まれて座っている間でも、あなたが私を必要とするなら、私はあなたのもとへ行くことができるのです。しかし、今回はそれをしませんでした。オーンティクッパラ家の浴室に行き、そこからあなたのところに来ました。あなたが私の姿を見て、祝福を受け取ったあと、オーンティクッパラの家へ戻ったのです」
 特別なダルシャンを受け、クリシュナムルティは非常に祝福された気持ちになった。後年、この経験を人々と共有した際、こうしたダルシャンは唯一でこそないものの、希少であることを知った。

続く

PAGE TOP