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スワミジの伝記 1-03 (『Swamiji The Manifestation』より)

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最初の周期(1942-1954) サティアナーラーヤナ第3話

 サティアナーラーヤナは幼少期、ボンメーパルティで暮らしたものの、母親と一緒に生まれ故郷のメクダトゥを頻繁に訪れた。彼の母親であるジャヤラクシュミーは、自分の子供に霊的な教育を与えることに熱心だった。息子を腕に抱きながら、神の偉業を称える賛歌を歌った。サティアナーラーヤナが幼児になると、「ラーマーヤナ」や「マハーバーラタ」(古代インドの大叙事詩)に登場する聖人や神々の歌や物語を聞かせた。

 少年が4歳になると、妹のヴァララクシュミーが生まれた。その後、ジャヤラクシュミーが再び妊娠したため、彼女の母親は娘をゆっくりさせようと、子供たちをメクダトゥへ連れていった。ふたりめの妹サラスヴァティーが生まれ、ジャヤラクシュミーはサティアナーラーヤナのために長い物語を歌い聞かせる時間を、前ほど作れなくなってしまった。その代わりに、ヴェーダ(ヒンドゥーの最も古い経典)の原理や確立された真理に関する短い説話を伝えることにし、話のあと、少年はひとりでじっくり考えるようになった。

 サティアナーラーヤナの父親は、自分の息子や妻が持ちあわせている霊的な才について、なにも知識がなかった。ふたりがいかに卓越しているか、娘のことをよく知る祖父母のみが理解していたのだ。しかし、祖父母はそのことを他言しなかった。とはいえ、サティアナーラーヤナの祖父リンガンナは一度だけ、自身の生まれ故郷であるソーガラ村の世話人に、抜きん出て秀でた孫について話したことがあった。サティアナーラーヤナが祖父を訪ねてきたとき、村の世話人は瞬く間に、この子供に魅了されてしまった。世話人は一緒に遊ぼうとしたが、少年は恥ずかしがった。しかし、サティアナーラーヤナが遠くから村の世話人と彼の家を見つめる姿が、何度となく目撃されていた。

 ある日、少年は自分の知らない言語で世話人と話をする女性を観察していた。サティアナーラーヤナは耳にしたすべての言葉を覚え、テルグ語(インドで話される言語のひとつ)を話す村人に、聞いたばかりの他言語の言葉をすべて繰り返してみせた。

 それから、「どんな意味だったの?」とサティアナーラーヤナはたずねた。
「世話人が自分の裏庭で草を食べている牝牛を見つけ、そこにつないでおいたのだが、その女性は自分の牝牛を返してほしいと男たちに頼んでいたんだ」と村人は説明した。

 翌日、自分と女性が話す姿をサティアナーラーヤナが眺めていたのに気づいていた村の世話人は、リンガンナが飼っている牝牛のうちの1頭を連れ出し、自分の裏庭につないだ。サティアナーラーヤナはそこにいる牝牛を見つけ、なぜ男の裏庭で草を食べているのか心配になった。牝牛を逃がそうと、少年は村の世話人のところへ行き、前日に聞いた牛飼いの女性の言葉をそっくりそのまま繰り返した。その言葉を聞いた男は、大声で笑い出した。

「すみません! この牝牛は私の唯一の糧なのです。この牝牛の乳を売ったお金で生活しなければなりません」とサティアナーラーヤナは言った。「私には結婚する年頃になった娘がいるんです。娘の結婚を祝うために、このお金が必要なんです。ですから、どうか私に親切にしてください」
 これが、少年の発した言葉が実際に意味した内容だった。

 少年をからかおうと、村の世話人は言い放った。「おまえに牝牛は渡さないよ! 帰りなさい」
 サティアナーラーヤナは同じ言葉を繰り返した。少年が完璧なまでに同じ言葉を繰り返せたことに満足した男は、体を起こしてサティアナーラーヤナに近づき、彼を抱き上げてキスをし、自分の家へ連れて帰って、子供の手足を洗ってやった。その後、少年の足元にジャスミンの花のつぼみを降り注いだ。
 そして、サティアナーラーヤナに菓子を手渡しながら男は言った。「1日1回、ここへ来ると約束してくれたら、牝牛を渡そう」

 その条件は受けいれられ、サティアナーラーヤナがソーガラに滞在しているあいだ、村の世話人は毎日彼に会えるという幸運を授かったのだった。

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続く

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