ブログ

スワミジの伝記 1-05 (『Swamiji The Manifestation』より)

カテゴリー :

最初の周期(1942-1954) サティアナーラーヤナ第5話

サティアナーラーヤナは学校に通いはじめたが、クラスをさぼり、かわりに友だちと遊ぶのが常になった。それを知った両親と教師は怒り、彼の行動を頻繁に叱った。ある日、サティアナーラーヤナはナラパレディという名の少年と遊んでいた。ゲームの最中、サティアナーラーヤナは誤ってナイフに触れてしまい、刃が手に突き刺さった。レディは恐怖に叫びながら、少年が手のひらからナイフを抜き取るのを目撃した。しかし不思議なことに、ナイフを抜き取ったサティアナーラーヤナの手は無傷で、血も出ていなかった。この出来事にサティアナーラーヤナは関心を示さなかったが、レディは自分が目にしたことを村中に触れ回った。奇跡を目撃しようと、村人たちはもう一度手にナイフを刺すようサティアナーラーヤナに頼むが、彼は繰り返そうとしなかった。結局、誰もレディの話を信じなかった。

他の子どもたちと同様、サティアナーラーヤナも学校へ通ったが、彼には教室で学ぶことがほとんどないことが、すぐに明らかになった。かつて彼の教師であり、その後支持者になったシータラムは、サティアナーラーヤナが神聖な儀式や祭事に強い興味を持っていることに気づいた。学校の休み時間、少年は神を称える曲を歌った。歌を聴こうとまわりに子供たちが集まると、サティアナーラーヤナはときに菓子を物質化してポケットから出し、みんなに分け与えた。

彼の父ナラシンハ・シャストリは、他の子供たちのためにさまざまなものを息子が物質化するさまを目撃した。大道芸人から安っぽい手品を教わったのだと思い込み、父は息子を叱りつけた。それを母親が聞きつけた。

「どうしてそんなことをしたの?」と、彼女はサティアナーラーヤナにたずねた。

「故意に行ったことではありません」と少年は説明した。「そんなふうに自然と起こるんです」

学校へ通うようになったことで、サティアナーラーヤナが生まれ故郷メクダトゥの森の中で過ごす機会は減ってしまった。ボンメーパルティは大きな村でこそなかったが、コーヴェリー川の岸に離れ離れに数軒の小屋が点在し、野性の動物が多く生息する森があった、昔ながらの田舎の風景が広がるメクダトゥと比べれば、ボンメーパルティは大きな町に違いなかった。冒険好きの少年は、生まれ故郷を訪ねる機会をいつも楽しみにしていた。

そんな折、ちょうど7歳になったとき、サティアナーラーヤナは祖父を訪れようとメクダトゥへ行った。そのころ、チーターが一帯に出没しており、リンガンナの牛舎からも2頭の牝牛が盗まれ、殺されてしまった。

サティアナーラーヤナはチーターが牛を盗んだことに怒りを覚え、「その邪悪なチーターを殺してやります!」と叫んだ。

サティアナーラーヤナの大胆な性格を知る祖父は、少年の安全を気にかけるようになった。

数日後、祖父は孫に風船を買い与えたが、この贈り物をきっかけに、サティアナーラーヤナの心の中で、ある計画が展開する。まさにその夜、彼はもらった風船と空の灯油缶をふたつ持って、森のなかへ入っていった。近くに約50フィート(15m)の深さの穴がある森の茂みの後ろで、少年は灯油缶の中に身を隠した。そこで風船を膨らまし、紐を結びつけた。

チーターが人間の匂いに引き寄せられるまでに長く時間はかからず、茂みに近づいてきた。しかし、なんということだろう! なんて奇妙な光景だろう! チーターが目にしたのは、肉の匂いを放つ空き缶と動く風船だけだった。チーターが目と鼻の先まで近づくと、サティアナーラーヤナは空き缶を叩き、大きな音を轟かせた。びっくりし、恐れをなした獣は、異音から逃れようと大きく飛び跳ね、風船に襲いかかるが、さらに大きな音が鳴った。すでに怯えていた動物は恐怖のあまり走り去ろうとして穴に落ち、足の骨を折ってしまい、恐怖と痛みでうなり続けた。

缶を鳴らす音、風船が割れる音、怯えたチーターのうなり声が、夜気を満たした。村人たち数人とリンガンナは明かりを手にし、騒ぎの原因を突き止めにいく。サティアナーラーヤナと、近くの穴にチーターが落ちているのを見つけたとき、そこにいた全員がなにが起こったかを理解し、唖然とした。愛、怒り、恐れが入り混じった複雑な思いを抱きながら、リンガンナは孫に手を差し伸べ、抱きしめた。

「とんでもない冒険をしたもんだね?」と祖父は言った。

しかし、サティアナーラーヤナが勇気を見せたのは、荒れた自然の中だけではなかった。ボンメーパルティで、ある水牛が道を歩き回りながら人々に荒々しく頭突きを食らわしていたことがあった。しだいに、村人の一部はこの動物の行動が許せなくなり、殴り殺したいと思うようになった。すると、さらに攻撃的になった水牛が恐ろしい光景を繰り広げだし、村の人々が逃げ始めた。そんなとき、サティアナーラーヤナが姿を現して、道の真ん中で鼻を鳴らし、あえぎながら前足で地面をかく水牛に立ち向かった。水牛の目を見つめ、少し経ってから、サティアナーラーヤナは猛獣に話しかけた。

「おまえは残酷な存在として、7回の過去生で多くの命を奪ってきた」と少年は言った。「それ以前におまえが犯した罪も、許される範疇ではない。赤ん坊、バラモン、女たちを殺めてきただけに、おまえに殺された人たちが、今度はおまえを殺そうとしている。いくつもの脆い命を奪うという罪を、おまえが犯してきたからだ。これほど人々に憎まれて、おまえは自分自身を恥に思わないのか? さらに罪を重ねたいのか?」

すると、猛獣はゆっくりと足をたたんで地面に伏せ、サティアナーラーヤナに頭を垂れた。その後、立ち上がってその場を去り、村人たちは平和を取り戻した。

続く

PAGE TOP