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スワミジの伝記 2-5(『Swamiji The Manifestation』より)

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第2の周期(1954-1966) 若きスワミ 第5話

この期間にサティアナーラーヤナが学んだレッスンはお金の価値についてだった。ヴェーンカンマは彼に毎月少なくとも4人の貧しい生徒の学習を援助するべきだと話した。その生徒たちのためにペンと本を提供する責任がサティアナーラーヤナのものとなった。しかしおばはその道具類を買うお金をだれかに頼むことは許されないと言った。サティアナーラーヤナは自分自身でお金を稼がなくてはならなかった。ときどき彼が食事に行く家庭で小銭をもらったので、彼が家庭教師を課された貧しい生徒たちのためにそれを貯蓄した。

ある日、サーカスが町にやってきた。サティアナーラーヤナの友人たちがサーカスに行くとき、彼はお金がなく彼らと一緒に行くことができなかった。それでもサティアナーラーヤナはサーカスが町を去る前に見に行こうと決意した。最終日になって、大きなテントの近くで彼は少年のグループたちが入るのを待っていた。サティアナーラーヤナはそのグループと一緒に潜り込もうとしたが、入り口の番人が彼をつまみ出し、彼をひどく打った。

「どうか僕にやさしくしてください」と彼は番人に懇願した。「ショーをたった5分観たいだけなんです」

しかし、番人は彼を中に入れなかった。落胆しながら彼は考えていた。
「世界はお金のために際限なく走り続けている。そしてそれは欲望に満ちている。多くの欲望を果たすかどうかはお金を持っているかどうかにかかっていて、もしお金をもっていると、それは欲望の総計と等しくなるのだ。自分が欲望を持っているとき、何かを達成しただろうか?」

サティアナーラーヤナが道を歩いていると、太陽の光を反射するものがあったので、それを拾ってみた。それは半ルピー硬貨だった。
「半ルピーで2枚のサーカスチケットになる」と彼は考え、コインを握りしめた。
サティアナーラーヤナは歩調を早めた。しかし彼はサーカスへは向かわず、その代わりにプロデータ―から12マイルほどの線路へと歩いていった。彼は列車が近づくのを待ち、それが彼の前にくるぎりぎりになって、硬貨をレールに置いた。列車はコインを平たく押しつぶしてしまった。

サティアナーラーヤナは怒りに満ちた声で硬貨に向かって叫んだ。
「なぜ今になって自分のところにやってきたのだ!おまえはサーカスを二度も見せることだできただろう!」

彼は非常に誇りを感じていて、またぺしゃんこになった硬貨と、その硬貨の不在がもたらしたサーカスでの痛みについて激しい思いを感じていた。
それからサティアナーラーヤナは理解した。お金を持つか、持たないかの苦しみは感覚にすぎないものだった。お金は望まれる対象ではなかった。
彼はその瞬間に、時のはじめから人々の心の中でお金が遂げてきたすべての変容の過程を目撃した。

サティアナーラーヤナはお金が人々の心に対して持つ力について学んだものを役立てることができるようになった。ある日、彼がおばヴェーンカンマと村を歩いていると、人だかりができていた。5歳の小さな少年が道路沿いのパイプに入り込み、出ることができなくなっていたのだ。人々は少年を引っ張り出そうとしていたが、彼は恐れと痛みで泣きわめいていた。すぐにサティアナーラーヤナは猿のように飛び跳ねながら人込みの中へと入って行った。

「誰か硬貨をください!早く!誰かコインをください!」と彼は叫んだ。

人々はパイプから小さな子を引き抜こうしていたが、少年は泣き止んでサティアナーラーヤナを見ていた。

何人かがサティアナーラーヤナに硬貨を手渡した。彼はすばやくその硬貨をパイプの端に置いて、少年にもし出てこれたらこれらをあげると話した。ものすごい努力で子どもは頭を前方に出し、お金に到達しようと努めた。

サティアナーラーヤナが彼を掴み、自由に引っ張り出せるパイプの端のところまですぐに少年は自分自身で体を動かした。人々はサティアナーラーヤナが少子供を救ったことについて歓声をあげ賞賛した。しかしサティアナーラーヤナは群衆には注意を向けず、彼のおばが自分の振る舞いに対してどう反応するかだけを注意深く見ていた。彼女は驚いているようだった。

「おまえは賢いのですね」と彼女は彼に言った。彼女はそれ以上この出来事について何も言わなかったが、その一言がサティアナーラーヤナにとっては神酒のようなものだった。

続く

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