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スワミジの伝記 2-17(『Swamiji The Manifestation』より)

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第2の周期(1954-1966) 若きスワミ 第17話

サティアナーラーヤナが妹の結婚式のためにこしらえた借金は、すぐに問題となった。青年は牛乳配達で少し稼いだが、霊的な仕事で臨時収入を得ていた。さらに多くの人々が霊的なアドヴァイスを求めて、サティアナーラーヤナのもとへと訪れていた。人々は健康問題や、吉祥な式の日取り、失くし物の探索などサティアナーラーヤナが力になってくれると信じており、助けてもらうと数ルピーを寄付していた。借金が返済されなくなったので、叔母はサティアナーラーヤナがお金をどうしているのかを知りたがった。
「どうして霊的な仕事で稼いだお金で借金を返さないの?」と叔母は尋ねた。
「友達のお母さんが病気で、薬を買うのにあげたのです」青年は答えた。サティアナーラーヤナはいつも慈善のためにお金を寄付していた。しかしその答えは叔母を納得させることはできず、叔母はサティアナーラーヤナの祖父に文句を言った。祖父は借金を返さないことで彼を厳しく責めた。
「自分の家族が、結婚式の借金という問題に直面しているときに、どうして全額を施しにやってしまえるのだ?」祖父は詰問した。
「あのお金は違うのです」サティアナーラーヤナは答えた。「あのお金は別のことのために使われる必要がありました」
しかしこの説明では祖父を納得させることはできず、祖父は借金のことで彼を苦しめ続けた。「どうして他人に施して自分の家族のことは構わないのだ?」祖父は尋ねた。
サティアナーラーヤナは耐えられなくなった。「お祖父さん、見て下さい」と彼は言った。「僕がプロダターにいたとき、自分の分を払う前に、4人の生徒の授業料を払うことを約束しました。試験の費用についても同じことです。ここでも続けている実践なのです。主ガナパティだけが、どうそれが他の人々にはたらくか知っています。霊的な仕事から得たお金をこういった借金を返すためだけに使ってきました。家事の仕事から1ルピーでさえももらっていません」
叔母のパヴァータンマはこの意見を耳にして、怒りを感じた。「まず初めに自分の借金をきれいになさい!」叔母は怒鳴った。「それから慈善のことを心配しなさい!」
「僕が伝えたいことは、、、」今度はサティアナーラーヤナが大声を出した。「全額を借金返済にあてるべきではないということです。でも叔母さんはそれが理解できないようですね!」この言葉とともに、青年は家から飛び出して行った。
口論から数日後、リンガンナはセーシャギリ・シャストリを訪ねた。「サティアナーラーヤナは君に僧侶になるために教えてくれるように頼んだのかい?」祖父は尋ねた。
「最近彼は借金を抱えているので、お金を稼ぐ方法を教えるように頼んできました」シャストリは答えた。「そこで私は、自宅で礼拝を執り行うことを望んでいる2、3の家を紹介しました。その家の人たちは彼が来たことを非常に喜んでいたので、また彼を招き入れたのです」
「誰が彼にその儀式を伝授して、教えたのだ?」リンガンナは尋ねた。
「わかりません」叔父は答えた。「でもサティアナーラーヤナより誰も完璧に儀式を執り行うことはできません」
この言葉を聞いても祖父は安心できず、こう続けた。「私は彼が病気を治療することができるということで、深刻な問題を抱えている家を助けているという報告を聞いている。このことを聞いたことがあるか?私は世俗的な男だから、どうか教えておくれ、あの子は何をしているのか?」
シャストリは悩んでいる祖父を見て、確信を持って言った。「私はそういったこと全部を聞いています。もっと聞いています。心配なさらないでください。何が起ころうとも、サティアナーラーヤナは責任を持って行動しています。霊的な仕事に集中しており、素晴らしい僧侶になってきています。それ以外私に言えることはありません」
 セーシャギリの言葉で落ち着いたリンガンナは家に戻ったが、数日後、新たな事件によって再び孫の振舞いへの疑いが頭をもたげた。ある老夫婦が、子供が病気だということでサティアナーラーヤナに会いに来ていた。
「早く行って、オーブンの灰を小さな包みに入れてほしい」彼は妹のサラスワティに言った。「それを持ってきてくれ」
 ショックを受けてサラスワティは兄に尋ねた。「それを薬にして渡すっていうの!」
「そうだよ」とサティアナーラーヤナは言った。
「どうしてそんなことができるの?」サラスワティは不平を言った。「裏切りよ!完全な詐欺だわ!」しかし、それでも少女は兄に従ってストーブの灰から包みを作った。
 サティアナーラーヤナはその包みを夫婦に渡した。「これで子どもの病気は完全に良くなります。恐れることはありません。僕がここにいます」と彼らに話した。
 その夫婦はストーブの灰を敬意を込めて受けとると、それを目に当てた。そして5ルピー紙幣を取り出し、若者の足元に置いて去っていった。
 その後まもなく幼児を連れた貧しい女性が家の近くに来た。彼女はサティアナーラーヤナを見ると、物乞いを始めた。
「どうかお願いします。私の赤ちゃんを助けてください。病院に行ったのですが、薬を買わなければならないと言われました。だけどお金がないんです」
「その薬はいくらなのですか?」とサティアナーラーヤナは静かに尋ねた。
「5ルピーです」と彼女は言った。
「見て下さい。ここにあります!」とサティアナーラーヤナは老夫婦が床に置いた5ルピーを指さした。
「これを持っていきなさい」と彼は言った。
 この二つの出来事が起こるとただちにサラスワティは祖父のところにいき、事の顛末を彼に話した。「お祖父さん、人をだましてお金を得るのは正しいことなの?」と彼女は祖父に尋ねた。
 リンガンナはショックを受け、その懸念を孫にどう伝えればいいのかわからなかった。彼が話をする前にサティアナーラーヤナがやってきて、質問をした。
「お祖父さん、人は何が正しくて何が間違っているのか、どうやって知るのですか?」と青年は尋ねた。「なぜ人は真実を知らずに、他人を裁くのですか?」
 リンガンナは孫の質問に喜び、サラスワティが言ったことについて話をするいい機会だと思った。彼はそれが、サティアナーラーヤナがまさにそうしようと意図したことだとは気づかなかった。
「良心と呼ばれる特別なものがある」とリンガンナは説明した。「それは自分のすることが正しいか間違っているかを教えてくれる。おまえの母さんは偉大なヨギだった。おまえの父さんは英知の人だ。もし彼らが何も持っていなければ、物乞いをして生活をしただろう。しかしおまえの家族はかつて一度も人を騙したことはないのだ」
「そうだよ、お祖父さん!僕の家族は誰も人に詐欺を働いて生きるように生まれていません」とサティアナーラーヤナは答えた。この返答はリンガンナを怒らせた。リンガンナは素早くこう言った。「見てみろ!今日ここに来た人は学のない人だ。しかしそのハートは純粋な人だ。おまえを偉大な崇拝者のように思って、おまえに平伏していった!」
「お祖父さん!人が事実の経験を持つのに、なぜ彼らの信念を心配するのですか?」
 これはリンガンナを本当に怒らせた。「子供の病気は長く続かないだろう!それは自然と治る。うちのストーブの灰など癒すのに必要ない!ストーブの灰を渡して、それを聖なるプラサーダムのように信じさせ、お金を得るなど、詐欺である!そして次におまえはそれを否定した!このようなことをする詐欺師たちのせいで、我らの宗教と我らの国が、蔑まれ、馬鹿にされるのだ!」
 サティアナーラーヤナは首を振った。彼の祖父は続けたが、その声は和らいでいた。「気をつけたほうがいいぞ」と彼は言った。「人が理解しないと思っているのか?あのような無邪気な人たちが真実を知ったときに、どんなことを思うか想像できないのか?」
 落ち着いた様子で、サティアナーラーヤナは祖父の目をまっすぐに見つめた。
「真実を理解するのはとても難しいことです、お祖父さん」と彼は言った。「お祖父さんのような心の広い人でも真実はずっと後になるまでわからないのです」

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スワミジの母方の祖父 リンガンナ

続く

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