スワミジの音楽

スワミジの音楽

ラーガ・ラーギニ・ヴィディヤ

音楽は人類を結びつける力です。昔から音楽は人や動物の両方を喜ばせる魅力をもっていることが知られています。音楽は紛争や緊張に満ちている今日の世界に調和をもたらす要因です。音楽は人間が作った境界線を越えて、調和・平和・友愛のメッセージを送っています。

スリ・スワミジの音楽は「ラーガ・ラーギニ・ヴィディヤ」という特別な古代インドの音楽体系によるものです。その性質は形而上的なものであり、音色の調和よりむしろ人間のマインドと身体と魂の調和を創造します。その調和は音楽学の権威や技巧よりも、スリ・スワミジの超越的な意識の深さから来るエネルギーの流れによるものです。

スリ・スワミジは「わたしの音楽とラーガの扱い方は正統な伝統枠から外れたものではありません。音楽はガンダルヴァ・ヴェーダという名前の第四のウパヴェーダと考えられています。音楽を霊的なエネルギーの伝導体として使います。わたしが音楽を通して癒しを決断すると、ある高度な力がそのプロセスを引き受けます」と言っています。

ミュージックセラピーの根底にある原理は、「肉体の健康は、マインドの健康から来る」というものです。「Mens Sana in Corpore Sano(健康は心に宿る)」は良く知られた格言です。内部に起因する病気が外部に起因するものより重く深刻なものです。心が穏やかで幸福であれば、必然的に体は健康になります。正しいタイプの音楽は神経を落ち着かせ、それを通してマインドの平安と静寂をもたらします。身体の病気のために患者のマインドが治療されるのは、ホメオパシー、自然療法、シッダ医学の処方であるだけでなくコンセプトでさえあります。

さらにスリ・スワミジは次のように言っています。
「誰もが音楽を好みます。音楽をとおして瞑想をすることができます。音楽についてわたしたちは多くの話を知っています。『プラーナ(神話)』は、音楽は、花を刺激し芳香を出すようにし、動物にミルクを出すようにし、病気さえも消してしまうと述べています。メロディアスな音楽……、とにかくすべての音楽は音楽であって問題はないのですが、しかしメロディアスな旋律、柔らかいメロディーは特に効果的です。なぜなら、それぞれの音色はある神経に対応するからです。近頃は、たくさんのことがヒーリングミュージックについて話されています。もちろん、音は自動的に癒しをもたらすものですが、私たちはそれがどうやって作用し、どうやって癒し、どの音色、どのラーガ(旋律)を選ぶべきか、どの時間帯に演奏するべきかを知らなければなりません。ほとんどの人は知りません。」

シッディ・ヴィディヤ

「この知識は、インドの聖者たちによってラーガ・ラーギニ・ヴィディヤ、あるいはシッディ・ヴィディヤと呼ばれています。みなさんはインド聖者たちのシッディについて聞いたことがあると思います。多くの人はそれを単なる奇跡として知っています。しかし奇跡はシッディのほんの一部にすぎません。それはシッディの一種なのです。キリストは奇跡を行いました。シャンカラチャリアもまた奇跡を行いましたし、他にも多くの人が奇跡を行いました。8つのシッディに到達した人はシッダ・プルシャと呼ばれます。このシッディが、音楽を通して癒しを行うために必要になるものです。音楽は奇跡なしでも私たちの神経系に同調しています。子どもが泣いているとき、私たちがその子供に音楽を聞かせ続けると、自然と寝かせることができます。特定の旋律があり、特定のラーガがあり、特定の楽器もまたあります。フルート、バイオリン、タブラ、たくさんの楽器がありますが、ギター、サクソフォーンのような楽器はそれぞれ特性を持っているのです。オーケストラと呼ばれるような形で楽器を組み合わせると、また特別な性質を得ることができます。それぞれの楽器を医者に比較することもできるでしょう。ある医者は神経系の専門で、胃の専門医もいますし、心臓の専門医もいます。一般的な医者は、内科医と呼ばれます。このように、それぞれの楽器は異なった神経系に特化しているのです。」

スリ・スワミジの音楽はその治療効果によって広く知られています。心地よいトーンだけでなくきついトーンも使われますが、それら両方が治療のプロセスです。その音楽はリスナーの意識を高め内なる平安と調和を経験することを助けます。

それぞれの個人に「オーラ」があり、それぞれの楽音には精神的エネルギーの次元があります。個人の性質、惑星の位置、病気の性質、その他の要因にもとづき、スリ・スワミジは適切な楽器とラーガを使用して音楽を創造し、それが望ましい振動を生み、癒しが生じます。

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