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シュリーマド・バーガヴァタム 第49話

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ユディシュティラは続けました。

「ビーマよ。塵が四方向すべてを完全に包み込んでいるので、あたかも太陽と月の周りに多くの銀河が形成されているようだ。山々と共に大地は恐ろしく震えている。雲もないのに雷鳴が轟いている。あの稲妻を見てごらん。

風が塵を四方八方に激しく撒き散らし、暗闇を作っている。雲は邪悪な血色の災いをもたらすにわか雨を降らせている。陽の光は弱まっている。天空では、惑星同士がお互いに争っている。あたかもすべてのものが燃えていて、生き物の群れが泣いているかのようだ。

ビーマよ。すべての河川、池、湖、さらには人間の心もすっかり動揺しているようだ。ギーを注いでももはや火は灯らない。この永遠の時がどんな災害をもたらすだろうか。

見てみなさい。子牛はもはや母牛の乳を飲もうとしない。母牛たちも乳を与えるのをやめた。ギー(透明なバター)を火に注ぐと、火を強めるどころか、火を弱める。立ったまま涙を流しているあの雌牛たち見よ。放牧中の雄牛たちも草を見ても喜んではいない。

神々の偶像から、おびただしい涙が流れ落ちている。村、都市、町、アシュラム、庭園、畑はどこにも活力と壮麗さがなくなり、幸福感を失っている。私の想像も及ばないような最悪の事態を暗示しているのだろうか。どこを見ても、何を見ても、小さいものから大きなものまで、災難が差し迫っているようだ。そこらかしこに不吉な前兆が見える。

様々な不吉な前兆のすべてから、私はまもなく大地がその輝きを失うと信ずる。これらの不吉な兆候は、大地がまもなく主クリシュナの蓮華の御足跡を失う前触れだ」

ユディシュティラがこれらすべての不吉な予兆を見て深く嘆いているときに、アルジュナがドゥワーラカから帰還しました。

過去に見たことのないくらい激しく悲しんでいたアルジュナは、兄のすぐそばまで近寄り、深く頭を下げて挨拶をしました。アルジュナは頭を下げたまま涙を流しました。

弟の悲壮な顔を見たユディシュティラは賢人ナーラダの言葉を思い出しました。すべての親戚や友人の前で不安と動揺を抑えながら、彼は次のようにアルジュナに質問しました。

「アルジュナよ!ドゥワーラカの都市にはマドゥ、ブージャ、ダシャールハ、アールハ、サートヴァータ、ヴルシュニとアンダカ一族がいるが、ヤーダヴァの親戚はみな幸せで、平和だろうか?私たちの母方の祖父のスラセーナは幸せにしておられるか?母方の伯父ヴァスデーヴァや兄弟はうまくやっておられるか?彼の七人の妻はデーヴァキ、その息子、義理の娘、そして孫たちはうまくやっているかね?

ウグレセナ王はどうなさっておられる?邪悪なカンサの死によって、王は息子を亡くされた。ウグラセナの兄弟デヴァカはまだ生きておられるか? ダディーカと彼の息子クルタヴァルマはうまくやっているかね? アクルナ、ジャヤンタ、ガダ、サーランヤは幸せに快適に暮らしているか? スラトルジートと他のヤーダヴァの戦士たちは元気か?ヤーダヴァの敬虔なる主バララーマは元気だろうか?

ヴルシュニ部族の偉大な戦士であるプラデュムナは元気か?戦争中に想像を絶するくらい機敏な動きを見せる敬虔なアニルッダは元気か?幸せでいるだろうか?見込みあるスシェーナ、チャルデーシュタ、ジャームババティの息子サーンバ、リシャバハ、そしてシュリ・クリシュナの子どもたちは、他の子供たちと仲良くやっているのだろうか?

シュルタデーヴァ、ウッダーヴァ、シュリ・クリシュナの付添人は、幸せで、元気か?ナーンダ、スナンダと他の高貴なヤーダヴァの親戚はうまくやっているか? 主シュリ・クリシュナの忠実な保護の下に住んでいる人たちはみんなうまくやっているか?彼らの暮らしは快適で幸せだろうか? 」

彼がバララーマとシュリ・クリシュナについて最後に尋ねていることに注目してください。 「パラマートマは死んだのか?それとも生きているのか?」と直接質問することはできますか?このユディシュティラの質問には、彼の心の優しさと柔らかさがはっきりと表れています。このことは注目に値します。彼の気持ちの強さをこの話ぶりから読み取ることができます。

「バララーマとシュリ・クリシュナは私たちを心から大切に思っていらっしゃるだろうか。彼らはまだ私たちの幸福を案じてくれているだろうか?シュリ・クリシュナは、博学なヴェーダ学者と帰依者に対して深い愛情を抱いているが、ドゥワーラカ市のスダールマの王族の集会で友達らと同席して、快適で幸せにしておられるか?

Maṅgalāya ca lokānāṁ kṣemāya ca bhavāya ca
Āste yadu-kulāmbhodhāv ādyo ananta-sakhaḥ pumān
根源の存在であるシュリマン・ナーラーヤナは、バララーマと共におられ、アナンタ(無限)そのものだが、この世界の幸福、繁栄と保護を維持する目的で、シュリ・クリシュナのお姿をなさって大海から姿を現し、ヤドゥ一族としてこの世界に存在しておられる。

ドゥワーラカ市に住むヤーダヴァ族は、主の強力な武力の保護下で日常生活をしている。そのようなヤーダヴァたちは最も幸運な人々だ。すべてのローカ(存在の次元)で礼拝されている主マハーヴィシュヌの奉仕者と付添人として在住しており、彼らは幸せで恵まれている。

サティヤバーマとシュリ・クリシュナの一万六千人の妃たちは、主への最も重要な奉仕として神の蓮華の御足を礼拝し、儀式を行うことを考えている。女王らは、パーリジャータなど天界の贅沢な品を享受するが、さもなければそれらは、主インドラ(天の神)の妻であるサチ・デーヴィの享楽であり、戦争で他のすべての天人を滅ぼす主インドラによってしか得られないものだ。最高の主の蓮華の御足に奉仕することは、これらの喜びを得るための唯一の原因だ。

主クリシュナの武器を守っているヤーダヴァの英雄たちは、どこにでも幸せに、恐れなく行くことができる。ヤーダヴァの一般人は、ドゥワーラカの王宮スダーマで、自由に、恐れなく歩いている。その王宮スダーマは、インドラ(天国の主)や世界の他の保護者といった天人にみふさわしいもので、敵から強奪したものである。 シュリ・クリシュナはこのようにヤドゥー族にその身を捧げている。

私の親愛なる弟よ、私は何かを尋ね忘れた。そなたは元気なのだろうか?なぜそんなに顔色が悪く、目に輝きがないのだろう?ドゥワーラカでの長い滞在中に、栄誉ではなく屈辱を受けたのか?誰かが、心ない言葉を発して、あなたの気持ちを傷つけたのか?そなたは、すべての民の保護者であるが、もしかしてヴェーダに携わるブラフミン、牛、若い男、老人、病人、女性、または他の生き物を保護し損ねたのか?

私はそなたが同棲が禁じられている女性を娶っていないことを願っている。そなたが身分の高い女性に向かって無礼な行動をしていないことを願っている。そなたと権力が同等かそれ以下の人物から屈辱を受けたのかね?食べ物が不足している老人や幼い子どもたちを無視して、独りですべて食べ物を食べ尽くすようなことはないか?他に何か禁止された行為をした可能性はあるだろうか?

それとも、そなたの親愛なる友人であり親戚であるシュリ・クリシュナがそなたの側にいないから、深く悲しんでいるのかね?私の親愛なる弟よ、何か言いなさい。話しなさい」

ナーラーヤナ ダッタ ナーラーヤナ

これにより、第一編の第十四章を終わりにします。

続く

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