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シュリーマド・バーガヴァタム 第56話

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正義の主、ダルマは続けました。

「母なる大地よ。あなたの負担を軽減するためだけに生まれたシュリ・クリシュナは、今やあなたのもとを去り、主の住居に戻りました。あなたは主のことを考え、悲しんでいるのでしょうか。あるいは、あなたは主の栄光を思い出し、会いたくなっているのですか。

母なる牛よ!この精神的苦痛のために、あなたは衰弱しています。あなたの悲しみの原因を教えてください。 神々(デーヴァタ)も高く評価しているあなたの幸運と財産を盗んだ人がいるのですか?母よ、説明してください」

牛の姿をした母なる大地は答えました。

「ダルマよ!あなたはこれまでに尋ねた質問すべてに対する答えを知っていますよね。シュリ・ハリの恩寵により、あなたが四本の脚で立つとき、あなたは人々に幸福と安らぎを与えます。

A)真実、b)精神的な清らかさ、c)身体の清潔さ、d)思いやり、e)忍耐力、f)自己犠牲、無償の贈与(ティヤーガ)、g) 満足、f)直感的であること、g) マインドの制御、h) 感覚器官の制御(インドリヤ・ナグラハ)、i) 苦行(タパス)、j) 平静、k)苦難への忍耐、l)快楽への無執着、m)聖典を理解し、従うこと、n)自己に関する知識を得ること、o)無執着を達成すること、p) 繁栄の感情、q) 勇気、r)輝き、s) 強さ、t) 至高の主についての熟考、u) 非依存的であること、v)すべての行為において熟達していること、 w)愛情、x)不屈の精神、y)親切な行動、z) 最高の知性、aa) 謙虚さ、ab) 気高い行動、ac) 神およびヴェーダへの信、ad) 笑い、ae)偉大な名声、af)自尊心、ag)エゴと傲慢さのないこと。

これらは至高の主に生得的かつ永続的に備わる良き特質です。これらの特質は決して主の中で枯渇することはありません。主の存在を熱心に追究する者は、これらの特質の恩寵を授かれるように祈ります。

最高の主であるシュリニヴァーサ(光の源という意味のクリシュナの別名)は、もはや地上にいません。主は地上を離れ、行ってしまいました。主の不在の中で、すべての罪の原因であるカリ・プルシャ(カリ・ユガの主宰者)の眼差しは、地上に向けられています。私はこれを嘆いています。

私は自分の運命についてのみ嘆くことはありません。また私は、神々(デーヴァタ)中の至高の存在であるあなたについても悲しんでいます。神々(デーヴァタ)、祖先、聖人、高貴な人、すべての階級に属する人々、そしてすべての人生の段階(アーシュラマ)の人々に対して、私は申し訳ない気持ちです。すべての生き物が気の毒です。

ブラフマーと他の神々は、富と繁栄の女神であるラクシュミーの祝福と慈悲を求めて、女神を崇拝し、避難所を求めました。そのラクシュミーは、蓮の庭にある邸宅を手放して、主シュリニヴァーサの蓮華の御足元にある避難所を探しました。偉大な愛と慈しみをもって、ラクシュミーは主への奉仕を行いました。

主クリシュナの壮麗な蓮の御足を印象づける主の旗、雷鳴、蓮、牙のシンボルで飾られ、三つのローカ(存在の次元)を統制しながら、私は無限の幸運を手に入れ、すべての栄光に輝いていました。しかし、今や私は最大の幸運を失いました。私が傲慢になったので、主は私を見限り、去ってしまいました。

絶対的な自由を享受している主は、大地にとって耐え難い負担となった悪魔の一族の指導者全員を殺しました。ダルマよ!あなたが三本の脚を失ったとき、主はすばらしい姿となり、ヤドゥー族に化身して現れました。主はあなたを完全な姿に戻した上で、自身に一体化させました。

至高の主、プルショッタマ(至高の人という意味のクリシュナの別名)との別れの激しい痛みに耐えることができる女性はいますか。主の愛情豊かな情熱的な視線、魅力的な優しい笑顔と心地よい言葉で、主は妻サティヤバーマやマドゥヴァナの他の人たちの傲慢さを打ち砕きました。彼の繊細な足の感覚が私の上に触れるとき、その優しさに鳥肌が立つ感覚を覚えるのです」

ここで、大地が大いに喜んでいるということは、農作物が豊作で平和がもたらされることを意味します。

こうして、主ダルマと母なる大地が会話していたとき、高貴な王、王仙パリクシットが、サラスワティ河のほとりで、ちょうど河の流れが東に向きを変える場所クルクシェートラに到着しました。

ここで第一編の第十六章が終わりです。続いて第十七章を始めます。この章では、パリクシットと主ダルマの会話、パリクシットによるカリプルシャの阻止について説明します。

パリクシットは、王のように着飾り、雌牛と雄牛を棒で殴打していた不道徳な低カーストの人間と出くわしました。彼はぞっとしました。この二頭の動物を守る人は誰もいない様子でした。一本の脚で立ち、衰弱したこの雄牛は無慈悲に殴打され続け、恐怖におののいて、失禁していました。一方、雌牛に至っては、元来はヤグニャや犠牲の儀式に使われるミルクや他の栄養のある食材を提供するような乳牛でしたが、今や痩せ細って、子牛もいませんでした。この低いカーストの者は、雌牛の目が涙で溢れていても無慈悲に蹴り続けていました。

これを見て、金の戦闘用馬車に乗っていたパリクシット王は、雷鳴轟く中で弓と矢を準備して言いました。

「お前は誰だ?丈夫で腕力のある身体を持つようだが、無力な弱い生き物を虐待している。私の王国でそんなことがよくできたものだ!お前が皇帝になりすましているのは一目瞭然だぞ。外見は王のようだが、行いは悪漢だ。クリシュナとアルジュナの姿が今はないからといって、この僻地で、無力な無垢な生き物を虐待するのか。お前のその悪行は処刑に値する。これはお前の罪に対する正当な罰だ」

その後、パリクシットは雄牛に話しかけました。

「おお、あなたは蓮の白い花のようですね。あなたは三本の脚を奪われていますが、あなたはその脚一本を頼りに歩いています。あなたは誰でしょう?あなたの様子を見ていると私も同じ痛みを感じます。あなたは雄牛の姿をしていますが、本当の姿は神(デーヴァタ)ですか?

クル族に属する王として、私はこの王国をしっかりと支配しています。私の統治中に、あなた以外に、涙を流している生き物に出会ったことがありません。 雄牛よ、悲しまないでください。この邪悪な罪人を恐れないでください。私はあなたを守るためにここにいます。勇気を出してください」

次に、雌牛に話しかけました。

「ゴーマータよ!あなたは幸運に恵まれますように!能力を持っているにもかかわらず無垢な生き物を守ることができない王は、その富、長寿、名声、幸運、そしてこれまでに獲得した高い次元を旅する能力(プンヤ・ローカ)すべてを失うでしょう。貧しい人々の苦しみを和らげることは、王の義務です。ですから、いますぐにでも私の王国内で生き物を虐待しているこの邪悪な者を殺しましょう。

あなたの他の三本の脚を切り落とすような残虐な者は誰ですか?私は、シュリ・クリシュナによって定められた法律を遵守する家系から、このように苦しむ生き物が他にいないことを祈ります。あなたが幸運に恵まれますように!この不自由さをあなたにもたらした者は誰ですか?誰がパーンダヴァ一族の評判に泥を塗ったのですか?

無垢な生き物を傷つける者は、私の怒りを免れることはできない!私はあの者を打ち砕きます。邪悪な犯罪者を罰することは、聖人の幸福につながります!私は、無垢な生き物を害している、恐れがなく、恥知らずで、抑えの効かない、その者の腕輪と鎧ごとその腕を破壊します。その者が神(デーヴァタ)であっても私はその者を完全に切り刻むだろう!」とパリクシットは激怒しました。

クリシュナ ハレ クリシュナ

続く

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