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シュリーマド・バーガヴァタム 第63話

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パリクシットは言いました。

「なんと素晴らしいことでしょうか!自身を無価値な存在と考えている私のために、最高に高貴な聖者の皆様方が、私を祝福に値すると考えてくださり、ここにいらっしゃいました。私は本当に幸運です。私は罪を犯した価値のない人間です。普通、王族は至高の聖者の御足を洗う機会を持ちません。梵仙(ブラフマリシ)は、王たちに近づくことや、その近くにいることをとりわけ好みません。

この束縛された物質的世界に常に執着している私は、驕り高ぶりによってひどい罪を犯しました。この宇宙を支配する主は、ブラフマナの呪いという姿をして、私に離欲を授けました。これが主のリーラ(宇宙的遊戯・神の戯れ)です。これは普通のブラフミンの行為ではありません。主が私を上昇させるためにそのブラフミンの姿に化身したのです。主は私の自尊心と自我を木っ端微塵にするために慈悲を示されたのです。

このような恐ろしい呪いが、ある人にふりかかった時、その人は世俗に完全に隷従していることに恐れおののくでしょう。ある人のそばに蛇が寝ているとき、ぐっすり眠れる人はいますか。ある人の家に蛇が侵入したことを知ったなら、心穏やかでいられますか。剣が頭の上にぶら下がっているとき、人は平穏でいられますか。同じように恐ろしい呪いが私の頭上に落ちました。これは私のひどい罪に対する罰以外の何物でもないです。私は他人を侮辱しました。間違った行為をしました。それゆえ、至高の主は、聖者の息子という姿でこれを私に報いたのです。

偉大なる聖者方!この惨めな人間は、あなたの御足元にご加護を求めています。受け入れてください。ここに流れる女神ガンガが、私が至高の主に専心することを理解してくださいますように!タクシャカよ、聖者の息子の命令に従い、隠れてここにやってきて、気のすむまで噛みついてください!

聖者様、どうか至高の主の栄光を歌い続けてください。私はあなた方に敬意を表します!もし私がまた別の生き物として生まれ変わる必要があるなら、私は、至高の主、主の帰依者である最高の聖者たち、そしてすべての生命体への慈悲、愛、友好の感覚に対して、絶え間ない献身を続けます!」

こう述べた上で、卓越した識別能力を持つパリクシットは王国への責任を息子のジャンメージャヤに譲りました。

パリクシットはその後、ガンジス河の南岸に茣蓙を敷いて座りました。彼は北の方角に向かい合って座り、茣蓙の端が東に向いていることを確認しました。したがって、彼がプラヨパヴェーシャ(断食によって死を待つこと)に腰を据えたとき、天国のデーヴァタたち(神々)は彼の栄光を歌い、花の雨を降らせました。神々しい太鼓の音が轟きました。

聖仙は一人ひとりの幸福を求めています!彼らの苦行でさえも、世界の平和が達成されることに向けられています!そのような偉大な聖仙らは、彼を賞賛し、彼の決断に拍手を送りました。

彼らはそのようにして至高の主について話し始めました。

「王仙(ラージャリシ)たちの中の長よ! シュリ・クリシュナによって定められた道を歩み、パーンダヴァの血筋に生まれ、献身的に主に奉仕したあなたなのですから、その行いはまったく驚くことではありません!あなたの祖父ユディシュティラといった先祖は、その至高の主の住居に到達したいと欲し、多数の小国の王を従属させていた王位を放棄しました。そのことは、至高性の現れでした。

主の至高の帰依者の頂点に立つパリクシットがその肉体を放棄し、トリグナを超越し、悲しみのない究極の解放状態(モクシャ)に到達するまで、私たち皆をここにいさせてください!」

そう聖仙一同は決意しました。

パリクシットは、容易には達成できない離欲という至高の状態を見せました。死が訪れた時にそれを追い払うために抵抗するのは誰しも同じですが、それから逃れることはできません。それと向き合うためには、すべての快適さを放棄し、彼の崇高な状態を示すプラヨパヴェーサ(断食して死を待つこと)の状態でそれの到来をじっと座って待つべきです。

完全に正しく、公平で、甘美で、そして本質に満ち溢れた言葉を聴いて、パリクシットはすべてを熟知した聖仙一同を賞賛しました。偉大な主の栄光の物語を聴くことを切望していたパリクシットは、彼らに言いました。

「サティヤ・ローカ(主ブラフマーの住まい)にある真のヴェーダ(知恵)のような皆様方が各地からお集まりいただきました。皆様方の他人を祝福し、善い行いをなさるという性分のお陰です。皆様方は、現世はおろか来世にさえもこれ以外、求めるものは何もありません。偉大なる聖者よ!皆様方に完全に信頼をおいていますので、私の義務がいかなるものかご教示ください。

いつ、いかなる時も、さらに言うなら死の淵でさえ守るべき人間の特別な義務とは何ですか?死の時の主な役目は何ですか?このことについて熟慮いただき、ご教示ください」

この質問を受けて、そこに集まった聖者たちは熟考し始めました。

まさにその瞬間、宇宙の周りをさまよっていた聖仙ヴェーダ・ヴィヤ―サの息子、聖仙シュカが、まるで神意のごとく到着しました。 聖仙シュカは、あらゆる形の欲望を超越していました。すなわち、彼は人生の四つの段階のいずれかに属するという兆しを示しませんでした。彼は真我実現にとって完全な自己充足を持っていて、ディガンバラ(空衣派)の姿をとるアヴァドゥータ(エゴや二元性を超越した聖者)でした。

聖仙シュカは、風と共に宇宙にただそぞろに彷徨っています。時間の流れのどの地点にいるのかさえ誰にもわかりません。彼が誰に恵みを与え、いつ恵みを与え、いつ到着するのか、誰にもわかりません。それほどまでに高貴な聖者がまさにそこに到着したのです!彼は女性に囲まれ、子ども達も賑やかに彼に従ってついていました。

聖仙シュカは十六歳でした。彼の手、脚、太もも、肩、腕、頬などは優美でした。鼻筋の通った端正な顔立ちをしていました。そのまぶたは非常に広く、美しいものでした。耳は長く、整っていました。顔は光り輝いていました。首は美しい巻貝のような形をしていました。胸は広く、肉付きが良く、よく鍛えられていました。彼の臍は渦巻きのように美しい形をしており、腹筋は美しく割れていました。彼は上半身裸でした。彼の顔と長い腕全体に髪がかかっており、彼は至高の主マハーヴィシュヌのように輝いていました。黒い肌をしていました。彼は十六歳の男子のまま歳をとりません。若く、魅力的な顔と優しい笑顔で、女性も魅了しました。

座っていた高尚な聖仙らは、この聖人の崇高さと偉大さを知っていました。彼らは主が到着したときに彼の顔の素晴らしさを観察し、すぐさま彼を歓待するために席から立ち上がりました。

ナーラーヤナ!私たちは聖仙シュカのダルシャン(謁見)を得ています!ナーラーヤナ!

続く

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