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シュリーマド・バーガヴァタム 第82話

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ブラフマーは、ナーラダにシュリ・ハリの化身体についての話を続けました。

10)ハヤグリーヴァとしての化身
「ナーラダよ!私が、サトラ・ヤーギャを行っていた時、ヤグニャを通して崇拝される至高の主が、全身がヴェーダ、ヤグニャ、デーヴァタ(神々)から成る姿として現れた。「彼」はハヤグリーヴァに化身し、「彼」の顔は金色だった。「彼」が呼吸している間、非常に美しいヴェーダの詩歌が彼の鼻孔から放たれた。

11)魚(マツヤ)としての化身
世界が水没しようとしていたチャクスサ・マンヴァンタラ(創造期)の末期に、シュリ・ハリは魚(マツヤ)として生まれ変わった。 ヴァイヴァスヴァタ・マヌは「彼」の元に避難した。魚は舟の姿となり、地上の保護にその身を差し出した。その結果、すべての生き物に生命という贈り物が降り注いだ。私(ブラフマー)の口から滑り落ちたヴェーダを元に戻し、魚として化身した主は、大津波を楽しみながら海のなかをゆうゆうと泳いだ。

12)リクガメ(クールマ)としての化身
甘露(アムリタ)を得るために、神々と悪魔が協力しあって、マンダラ山を攪乳棒として用いてミルクの海をかき回した。マンダラ山が沈み始めると、原始の存在であるシュリ・ハリがリクガメ(クールマ)に化身し、背中の上に大きな山を載せて支えた。
海の荒波によって引き起こされた山の連続的な振動が、「彼」の背中に強い摩擦を生じさせた。この摩擦によって、「彼」が今まで背中に感じていたムズ痒さが緩和されたので、「彼」はしばらくの間、ぐっすりと眠ることができた。

13)ナラシンハとしての化身
シュリ・ハリは、神々が経験したすべての恐怖を解消するナラシンハに生まれ変わった。主は激しい怒りで眉を歪ませ、どう猛な牙で、神々と悪魔の両方に恐怖をもたらしたかのようだった。狂暴に激しく笑いながら「彼」は手に棍棒を握り、突進してくる悪魔の王ヒランヤカシプを捕らえた。「彼」は膝の上に魔王を載せると、彼の腹を開き殺害した。

14)象のガジェーンドラの救世主であるシュリ・ハリ
非常に凶暴なワニが象王ガジェーンドラの脚に噛みつき、湖の深くまで引きずり込もうとしていた。その痛みに耐えられないガジェーンドラは、鼻で蓮を掴み、至高の主を呼び叫んだ。「アーディ・プルシャよ!宇宙の主よ!あなたの栄光を謳うことで生き物たちは浄化されます。あなたの神の名を聴くだけで、生き物たちは恩寵を受けます」と彼は熱心に祈った。手に円盤を持ち、感性と知性の領域を超越している至高の主は、完全に「彼」に全託したガジェーンドラの懇願が彼の耳に入ると、慈悲心に満たされた。
直ちに彼は鳥の王であるガルーダに跨り、苦渋に満ちたガジェーンドラを助けるために到着した。彼の円盤を使って、彼はそのワニの口を細断した。彼は象の鼻をつかんで引っ張り、救い出した。

15)ヴァーマナとしての化身
シュリ・ハリは、アディティとカシュヤパの息子のヴァーマナとして生まれ変わった。ヴァーマナはアディティの子どもの中で最年少だったが、最も優れていた。バリ・チャクラヴァルティがヤグニャを執り行っていた時、ヴァーマナは彼に近づき、三歩分の土地を施しとして受け取ることになった。直ちにヴァーマナは、三つの次元世界を三歩分歩いて測りとり、三歩分の土地を求めるという名目で、バリの王国から全領地を取り去った。
このヴァーマナの行為には、深い教えが隠されている。どれだけ要領のいい人でも、良い行為(サンマルガ)の道を歩んでいる相手からは、本人の合意がない限り、その人を排除することは不可能だということがわかる。このことがしっかりと理解されるべきだ。
ナーラダよ!完全なる敬意を表して、バリはヴァーマナの姿をした普遍の主の御足を洗い、その水を頭に降りかけた。その瞬間、バリは、その貴重な機会の前ではインドラ(天界の主)の座ですら取るに足らないものになると感じた。バリがヴァーマナに三歩分の土地を与えると約束したとき、実際のところ彼のグルであるシュクラチャルヤが介入し反対した。シュクラチャリヤはさまざまな方法で、三歩分の土地を与えるという施しを思いとどまらせようとした。バリを思いとどまらせる努力のなかで、シュクラチャリヤは与えた約束を反故にすることが許されているとまで言った。しかしそれでも、バリは与えた約束を覆さなかった。彼は献身的にヴァーマナの御足を洗った。主が彼の三歩めの脚を置く場所を求めると、バリは自分の身体を脚置きとして提供した。この行為により、彼はマハトマとなった。

16)ハムサ(白鳥)としての化身
ナーラダよ!あなたの全身全霊の献身を喜んで受け入れる主シュリ・ハリは、ハムサとして生まれ変わった。理解が容易かつ明瞭な方法で、彼はあなたに真我の姿と献身の道(バクティヨーガ)についての知識を伝えるバガヴァータのダルマを説いた。主ヴァスデーヴァの元に避難所を求める帰依者らは、このバガヴァータ・ダルマを容易に理解する。

17)マヌとしての化身
創造のどの時期においても、主シュリ・ハリはマヌとして生まれ変わり、その一族の子孫すべてを保護する。円盤のごとく四方八方に「彼」の何者も匹敵しない光線を放射し、主シュリ・ハリは、すべての存在を養い保護する。それだけではない!彼は邪悪な悪魔を罰し、無数の業績によって、存在の三つの次元だけでなく、サティヤ・ローカとして知られる至高の次元でもよく知られている。

18)ダンヴァンタリとしての化身
至高の主はこの世界でダンヴァンタリとして生まれ変わり、限りない名声を得た。 「ダンヴァンタリ」という名前を唱えるだけで、最も重症で致命的な病気でさえも急速に治癒できる。彼は甘露(アムリタ)および、老齢と死から解放された永遠の生命を神々に授けた。彼はまた、かつて彼から盗まれたヤグニャの献納物の分け前を取り戻した。彼はこの世界にアーユルヴェーダの知識を伝えた。

19)パラシュラーマとしての化身
かつて戦士階級(クシャトリヤ)に所属する者たちが主を軽蔑し始め、ヴェーダの道から逸脱し、地獄の大地に足を踏み入れようとしていた。この不幸な状況のために、社会への障害になったクシャトリヤは、完全に破滅させられなければならなかった。そのような状況下で、至高の主はパラシュラーマとして生まれ変った。長くて鋭い斧を手にして、強力なパラシュラーマは二十一回周遊し、邪悪なクシャトリヤたちすべてを殺害した。

20)ラーマとしての化身
私たちすべてに祝福を浴びせながら、シュリハリはいつも満足している。幻影の主はイクシュヴァーク王朝において、「彼」の化身の様相として知られる他の兄弟たちとともに、ラーマとして化身した」

シュリ・ハリ!クリシュナ!

続く

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