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シュリーマド・バーガヴァタム 第96話

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オーム・ヴァーマナーヤ・ナマハー

ウッダヴァは続けました。

Aho bakī yaṁ stana-kāla-kūṭaṁ
Jighāṁsayāpāyayad apy asādhvī
Lebhe gatiṁ dhātry-ucitāṁ tato ’nyaṁ
Kaṁ vā dayāluṁ śaraṇaṁ vrajema

「幼子クリシュナを殺害する意図で、悪霊プタナは彼女の乳房に毒をしこみ、彼がその母乳を飲むように仕向けました。しかし、プタナは邪悪であったにもかかわらず、その毒入りの母乳でクリシュナが育ったという理由で、母ヤショーダがクリシュナを育てたことで得られたのと同格の徳(プンヤ)が授けられました。ああ!なんという驚くべきことでしょう!「彼」の慈悲についてこれ以上説明が必要ですか!「彼」以外の誰が私たちの避難場所になれますか?

Srikrishna smaraṇam mama-

私は永遠にシュリ・クリシュナについて熟考します。私は「彼」のことを考え、「彼」にのみに避難場所を求めます!

三界の主であるシュリ・マハーヴィシュヌを憎み、非難した邪悪な悪魔でさえ、彼の帰依者です。これは私の揺るぎない考えです。これは、彼らが戦争中に、円盤を手にした主マハーヴィシュヌがカシュヤパの息子ガルーダの肩の上に座っているを見ることができたためです。これ以上の幸運はありますか?これから私達は悪魔でさえ彼の帰依者であると結論づけるべきです。

Vasudevasya devakyāṁ jāto bhojendra-bandhane
Cikīrṣur bhagavān asyāḥ śam ajenābhiyācitaḥ

大地の負担を軽減し、大地に大きな喜びをもたらしたいという主ブラフマーの嘆願を聴いて、シュリ・マハーヴィシュヌは、カンサに幽閉されていたデーヴァキとヴァスデーヴァの息子として誕生しました。

その後、父ヴァスデーヴァがカンサの恐怖から逃れるため、ナンダ・ヴラジャへ移りました。細心の注意を払って、「彼」の栄光が誰にも気がつかれないように過ごしながら、クリシュナは兄バララーマと共に十一年間ここに住みました。

ヤムナ河のほとりの森の中で、牛飼いに囲まれたクリシュナは、牛を放牧することを日課としました。森は高い木々と鳥のさえずりであふれていました。彼の幼年期の遊戯は、村人みんなの心を虜にしました。ある時は、彼はすすり泣き、またある時は、笑い、そして彼の無邪気な眼差しで、ライオンの子のように愛らしさも見せました。

彼は大きくなると牛の群れを放牧に連れて行くようになりました。フルートで綺麗なメロディで演奏すると、家畜たちにも大きな喜びがもたらされたものです。様々な毛色の雄牛と乳牛を飼育していました。

クリシュナを殺害するためにカンサは様々に姿を変える力を持った悪魔たちを送り込みました。子どもたちがふざけて玩具を壊すように、クリシュナは彼ら全てを殺害しました。

Vipannān viṣa-pānena nigṛhya bhujagādhipam
Utthāpyāpāyayad gāvas tat toyaṁ prakṛti-sthitam

蛇王カリヤは湖の水に毒を流し入れました。そのため、湖の水を飲んだ牛や牛飼いの多くが突然命を落としました。その時クリシュナはカリヤを罰し、死んだ牛と牛飼いを生き返らせました。彼はその湖からカリヤを追い払いました。これによって、その湖の水は浄化され飲むことができるようになりました。

主クリシュナはその土地の豊富な資源が適切に利用されることを望みました。博学なヴェーダの学者たちの助けを借りて、父親のナンダ王に牛を崇拝させました。このことを不快に思い、怒ったインドラは、激しい雨を降らせました。その地域を壊滅状態に追いやった恐ろしい雨から牛やナンダ・ヴラジャの住人を保護するために、クリシュナはなんなくゴヴァルダン山を持ち上げました。彼らの頭の上に傘のように持ち続けて、全員を守りました。

それは冬のことでした。心地よい涼しい月明かりが森全体を照らしました。シュリ・クリシュナはその穏やかな雰囲気に酔いしれました。彼は静けさと壮大さに寄与したいと欲しました。ヴリンダーヴァンのゴーピとゴーピカ全員を飾り立てる宝石であったシュリ・クリシュナは、ゴーピとゴーピカたちが踊る中心で、フルートを流麗に演奏しました」

これでシュリーマド・バーガヴァタムの第三編の第二章を終わります。

第三編の第三章

ドワーラカとマトゥラの主クリシュナによって示された神の超越的な御業を今から語ります。シュリ・クリシュナがプラバサ・クシェートラを訪問したことも説明します。

ヴィドゥラの質問に答えて、ウッダヴァはシュリ・クリシュナの子ども時代の行いのひとつひとつ思い返し始めました。彼は続けて言いました。

「両親のデーヴァキとヴァスデーヴァに喜びを与えるために、彼の兄弟バララーマと共にナンダ・ゴクラを離れて、マトゥラに到着しました。そこで彼は宿敵のカンサに遭遇しました。彼はカンサを襲い、彼を殴打し、彼を王座から投げ落として殺害しました。

Sāndīpaneḥ sakṛt proktaṁ brahmādhītya sa-vistaram
Tasmai prādād varaṁ putraṁ mṛtaṁ pañca-janodarāt

その後、シュリ・クリシュナは、正式な教育を受けるために、聖仙サーンディピニに弟子入りし、居候しました」

オーム・ヴァーマナーヤ・ナマハー

続く

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