ブログ

シュリーマド・バーガヴァタム 第110話

カテゴリー :

ハレイェー・ナマハ

主ブラフマーは続けてこう述べました。

「至高の主よ!ある者が、あなたの蓮華の御足に避難を求めない限り、その者は常に不安で、恐怖を感じます。彼は自分の家、富、家族、友達、そして権力について心配しています。彼らが道に迷えば、大いに嘆きます。過剰な欲、嫉妬、そして極端な自己中心性が彼の中に存在し続けています。彼があなたの蓮華の御足に避難を求めるまでは、彼の中に「私や私のもの」という感情を引き起こす偽りの自我とプライドを破壊することはできません。これらの感情は、彼の恐れと不安すべての根源です。

あなたの聖なる御名を唱えたり、あなたの神の栄光を聴いたりすると、あらゆる姿の不吉が取り除かれます。それでも、正しい知恵を欠いている不幸な人々は、私生活を自らの感覚で支配し、良き行いとは逆の方向へと導かれます。完全に欲望の支配下にあるマインドはその自由を失います。そのような哀れな人間は、肉体的な快楽がもたらす些細な喜びのためだけに永遠に努力するでしょう。彼らは常に不吉な行いをします。

無限のエネルギーを備える主よ!主アチュタよ!人間は、極度の飢えと渇き、身体の中のヴァータ、ピッタ、その他ドーシャーの不均衡によって引き起こされる病気、極度の淫らな欲望と呼ばれる火、激しい暑さ、厳しい寒さ、強烈な風、雨、そして手に負えない怒りによって永遠にひどく苦しめられます。さらに、彼らはお互いに苦痛を与え合います。彼らが苦しんでいる様子を知り、私のマインドは深く悲しんでいます。

イーシュヴァラよ!主の遍く存在する幻力とは、人間の感覚器の形で人間内部に存在し、欲求が対象とする音、触覚、形態、味および匂いの形で可視的外界に存在します。その幻力により、存在は完璧に魅惑されています。このように束縛されている個人は、彼の前世(過去)の行為の結果を経験しながら、出生の繰り返しと死の輪の中で際限なく回転し続けます。

この幻想的な非現実世界は、個人に数え切れないほどの苦しみをもたらします。これらの世俗的な束縛は、人間が真の自己を悟るまで存在内部で打ち砕かれることはありません。真の自己とは、肉体や感覚とは全く異なり、至高の主と完全に一致するものです。

主よ!あなたの神の栄光に耳を傾けることを望んでいない偉大な賢者を含む人々は、日中の様々な活動に彼らのマインドと感覚を従事させ、困難に苦しんでいます。彼らのマインドと知性に満たされている様々な欲求の力のために、そのような人々は夜も眠ることができません。その欲望は彼らの夢の形で彼らを悩ませます。それゆえ、一瞬でも彼らは深い眠りにつくことができません。

そのような人々は、富、乗り物、金、家、その他の物質的な対象物を手にいれるために永遠に努力を続けています。しかしながら、神は彼らの道に障害を作ります。崇敬の念を欠いている人々は世俗的な物事では飽き足らないのです。このようにして、彼らは絶えず生死の繰り返されるサイクルであるこのサムサーラの中で回り続けます。

tvaṁ bhakti-yoga-paribhāvita-hṛt-saroja
āsse śrutekṣita-patho nanu nātha puṁsām
yad-yad-dhiyā ta urugāya vibhāvayanti
tat-tad-vapuḥ praṇayase sad-anugrahāya
主よ!あなたは純粋な名声で成り立っています。あなたの神の栄光を聴くことによって、あなたにたどり着く道がわかるでしょう。

崇敬の念によって帰依者が彼の心を浄化する時、あなたは間違いなくそこに来訪し、その中に滞在します。彼らを祝福するために、あなたは彼らが永遠にあなたを熟考できるような姿で現れます。あなた、すなわち非二元的な至高の本質は、あらゆる存在の中に内なる自己の姿で留まっており、それを通してあなたは彼らに幸福を引き起こしています。

たとえ欲求を満たすことを求める天人たちが、豊富な捧げものであなたを派手に奉ったとしても、あなたは満足しません。しかし、帰依者があらゆる姿の生命に対して慈悲の感情を示すやいなや、あなたはすぐに満足します。非帰依者や邪悪なマインドの人は、あらゆる姿の生命に対して愛や慈悲の感情を育むことができません。

このため、人間はヤグニャや他の犠牲的なヴェーダの儀式を行い、厳格な苦行を行い、あなたの恵みを得ることを願って慈善行為に参加するべきです。これが徳の高い活動全ての究極の成果です。これは、あなたに属するダルマ(正義)がどんな時も無駄になることは決してないからです。

知識の至高の姿よ!あなたのチャイタニヤ・シャクティとともに、あなたは人間のマインドを汚す二元性の感情を永遠に取り除きます。幻力の超越的な活動である創造、維持、破壊はあなたの御業に他なりません。あなたは宇宙の主です。主よ、私は帰依の祈りを繰り返しあなたに捧げます。

yasyāvatāra-guṇa-karma-viḍambanāni
nāmāni ye ’su-vigame vivaśā gṛṇanti
te ’naika-janma-śamalaṁ sahasaiva hitvā
saṁyānty apāvṛtāmṛtaṁ tam ajaṁ prapadye
無数の出生の罪は、外的な要因で生きながらえていても、死に際に「彼」の卓越性、資質および活動を称賛する主の御名を意識的または無意識に思い起こす人の中で破壊されます。無知の覆いは完全に細断され、彼らは至高の解脱を達成します。そのような至高の主に、私は保護を求めます。

比類なき主は、彼に由来する幻力を、純粋さ(サットヴァ)、行動(ラジャス)、そして怠惰(タマス)の特質に分けました。これらの特質を自身の乗り物として利用し、彼はブラフマー、ヴィシュヌおよびルドラの三つの姿に肉体化しました。これらの三つの姿で、彼は世界の創造、維持、破壊の仕事を行います。

幻力はさらに変容を遂げ、マリ‐チ、マヌ、その他のプラジャパティ(指導者)の土台(乗り物)となります。このように、三位一体を幹とし、プラジャパティを枝の数々とすることで、至高の主は宇宙と呼ばれる木の姿で現れました。そのような主に私は従順を申し出ます。

「全能者を崇拝する」と呼ばれるスヴァダルマは、人間に幸福をもたらします。しかし、このスヴァダルマへの怠慢のせいで、罪深い行為に夢中になっている人々に対して、力強い「時間」が彼らの計画と長寿への願望を切り捨てます。言い換えれば、そのような人の寿命は短くなります。時間は非常に強力です。永遠の時として現れる主に、私は従順を申し出ます。

ブラフマー・ローカBrahma-lokaは存在の他のすべての次元によって崇められる最高の次元です。このローカには二つのパラールタがあります。一つのパラールタは千マハ・ユガです。 この一つのパラールタはブラフマーにとっての一日の昼です。このブラフマー・ローカの指導者である私もまた、この時間を恐れています」

ハレイェー・ナマハ

続く

PAGE TOP