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シュリーマド・バーガヴァタム 第114話

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ケーシャヴァーヤ・ナマハ

第三編十一章

本章(第十一章)では、マンヴァンタラの期間、デーヴァタ、人間や他の存在の寿命といった時間の分割について説明します。

聖仙マイトレーヤはヴィドゥラに次のように時間の分割について説明しました。

「それ以上分割できない地球上の微小な粒子や他の物質は、原子と呼ばれます。言い換えれば、原子はそれ以上に細分することができない非常に小さな物質的粒子です。原子が他の原子と結合するとき、それは創造の原因になります。原子同士が結合した際、人間の目には多くの場合、その結合体が何か別の物体になったような錯覚に陥ります。つまり、多数の原子の結合体が、一塊の物体のように見え、人々を錯覚させます。

これらの微細な原子は目に見える世界として現れます。微細な要素としての原子を所有し、互いに結合せずに原初の姿で存在する、「地」などの五大元素の集まりは、マハト・タットヴァとして知られています。この完成の段階では、創造や分解のような変容は存在しません。過去と現在といった時系列はありません。そのような時には、太陽、月といった様々な物体も存在しません。

このようにして、最も微小で偉大な原則、すなわち原子とマハトが、物質の本質(内側)に内在するように、時間の本質(内側)にも最も微小で偉大な原則が内在することを理解するべきです。時間のエネルギーも至高の主の現れです。比類なき強力な時間は、創造された物や宇宙の至るところに広がり、それらを分割します。

時間は、創造物の中で最も微小な粒子である原子に入り込み、最も微小な姿、すなわち計測可能な下限値ほどの微小な姿として存在します。創造から解体までの過程に関するすべてに適切に浸透するということは、この時間も、至高の姿、すなわち至高の時間の中に存在することを意味します。

2つの原子(パラマーヌ)が結合して分子(アヌ)を形成します。 3つの原子の組み合わせはトラサ・レーニュと呼ばれます。トラサ・レーニュは肉眼で認識することができます。太陽光線が窓の穴を通って暗い部屋に入ると、たくさんの小さな粒子が宙に浮かんでいるのが見えます。これらの小さな粒子がトラサ・レーニュです。

トラサ・レーニュの3個分の距離を光が進むのにかかる時間は、トルトとして知られています。100トルトで1ヴェーダが形成されます。3ヴェーダは1ラーヴァです。3ラーヴァの距離を光が進むのにかかる時間は、ニメーシャとして知られています。 3ニメーシャで1クシャニャが形成されます。5クシャニャで1カーシュタが形成されます。15カーシュタで1ラグフが形成されます。

15ラグフで1ガティカまたは1ナーディカが形成されます。2ガティカで、ムフルタムと呼ばれます。この些細な違いは、あまり注目されません。昼が夜より長く思えることもあれば、その逆もあります。これに基づいて、6、7のムフルタに相当する時間がプラハラを形成します。これは一般にヤーマまたはジャーマと呼ばれます。

6パーラ(14オンス/170グラム)の重さの銅製の鍋を持ってきてください。この鍋の底に、ケツルアズキ4粒の重さと指4本分の長さ程度の金色のワイヤーで穴を開けます。この銅製の鍋を水に浮かべておいてください。鍋底の穴から水が入ってきます。鍋底に一定の深さ(プラスタとして知られる)まで水が満たされると、鍋は水に沈みます。この鍋が水に沈むのにかかる時間が、ナーディカまたはガティカとして知られています。

人間にとって4ジャーマに相当する時間は朝であり、もう一方の4ジャーマは夜を構成しています。朝と夜を組み合わせることで、人間にとっての1日が形成されます。15日で2週間(パクシャ)が構成されます。満ち欠けする月に基づいて、この2週間をシュクラパクシャまたはクリシュナパクシャと呼びます。

Ayane cāhanī prāhur vatsaro dvādaśa smṛtaḥ
Saṁvatsara-śataṁ nṝṇāṁ paramāyur nirūpitam

2週間のペア(4週間)(シュクラパクシャ+クリシュナ・パクシャ)で、1ヶ月を構成します。これは先祖にとっての1日です。2ヶ月はルツ(季節)として知られています。6ヶ月はアーヤナと呼ばれます。2つのアーヤナ、つまり、ダクシナーヤナとウッタラーヤナがあります。2組のアーヤナ、すなわち12ヶ月で1年を構成します。

人間にとっての1年間は、デーヴァタにとっての1日に相当します。ヴェーダには、人間の寿命は100年であることが示されています。

太陽、木星、他の惑星、そしてアシュウィニで始まる27の宿曜と共に、至高の主は、普遍的な軌道の中に存在し、それを支配しています。カーラ(時間)は、原子から1年に至るまで、あらゆるものに浸透しています。この1年の間に、太陽は黄道12星座を通過します。私たちが時間の循環を理解することができるのは、太陽の動きによるものです。5つの様々な形式があります。

太陽が黄道12星座を移動するのにかかる時間は372日です。これは1年であり、サムヴァトサラと呼ばれています。グル(ブリハスパティ:木星)が、ある黄道帯の星座から次の黄道帯の星座に移動するのにかかる時間はパリヴァトサラとして知られています。

各月が30日ちょうどとして計算すると、12ヶ月は、360日分であり、その期間は、アイダヴァトサラと呼ばれます。月の動きに基づいて、新月(アマヴァスヤ)で終わる12ヶ月はアヌヴァトサラとして知られています。月と星の動きに基づいて、毎日27日周期の12ヶ月の期間はヴァトサラとして知られています。以上が、1年(時間の循環)の様々な形式です。

五大元素の中で、太陽は発光体です。輝く太陽は、時間と呼ばれるエネルギーを媒介して、創造の原因の中で休眠状態にある起因要素を活気づけます。これによって彼はすべての生き物(生類)を活性化します。彼は人間の霊的無知(アジニャーナ)によって引き起こされた幻想を払拭し、彼は存在の三次元(トリローカ)を通って移動します。ヤグニャや他の儀式を通じて彼を礼拝する人々に、彼は天国といった徳の高い結果を授けます。このように、5つの異なる形式の1年の中に存在するのは太陽です」

このように聖仙マイトレーヤは言いました。

以上の説明を聴いた徳高いヴィドゥラは次のように質問しました。

「あなたは人間、先祖、そしてデーヴァタの寿命について説明しました。では、存在の3次元およびカルパを超越した至高の存在の寿命(存在の期間)について説明してください。我らが崇拝するお方よ!至高の主が、人格化したあなたは間違いなく時間の全体の動きについて知ることでしょう。(万物の)中心的存在である熟達した存在(人間)たちは、知性の眼を通じてこの世界を観察します」

ケーシャヴァーヤ・ナマハ

続く

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