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シュリーマド・バーガヴァタム 第119話

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マーダヴァーヤ・ナマハ

第三編第十三章

この章では、主ブラフマーの鼻孔から現れたヤグニャ・ヴァラーハ・スワミの物語を要約して説明します。聖仙(マハリシ)らによって創作された『ヤグニャ・ヴァラーハ・ストゥティ』として知られる神聖な賛歌もこの章に含まれます。

聖仙シュカは、聖仙マイトレーヤ・マハリシとヴィドゥラの交わされた会話を皇帝パリクシットに説明しています。聖仙シュカは言いました。

「パリクシットよ、聖仙マイトレーヤがこのように創造の拡大について説明したとき、ヴィドゥラは疑問を持ちました。カウラヴァの血族の第一人者であるヴィドゥラは、主ヴァスデーヴァに関する物語に強い執着を持っていました。彼の神の栄光についてもっと知りたいという欲望を抱いた彼は聖仙マイトレーヤに尋ねました。

聖仙よ!スワーヤンブヴァ・マヌSwāyambhuva Manuは主ブラフマーの最愛の息子です。彼は宇宙の皇帝です。シャタルパShatarupaと結婚した後、皇帝の最初の任務は何でしたか?彼は、主シュリハリに完全に身を捧げた至高の人格者です。私はスワーヤンブヴァ・マヌの話を聴きたいと切に願っております。

Śrutasya puṁsāṁ sucira-śramasya nanv añjasā sūribhir īḍito ’rthaḥ
Yad-tad-guṇānuśravaṇaṁ mukunda-pādāravindaṁ hṛdayeṣu yeṣām

意味:人々は教師が解説する経典を聴き、それらを理解しようと懸命に努力します。しかし学者たちは、主シュリハリの蓮華の御足の近くに留まる帰依者らの話や特徴・行動について聴くことが、求められる究極の結果だと述べています!」

聖仙シュカは続けました。

「パリクシットよ、ヴィドゥラは至高のマハートマでした。彼は至高の主の御足に避難場所を求めていた高貴な魂でした。彼はとても謙虚でした。ヴィドゥラが話した言葉を聴いて、聖仙マイトレーヤは非常に喜びました。彼は有頂天になり、体全体が震えるのを感じました。この言葉によって、聖仙は無限の主の物語をもっと語りたくなりました。彼はヴィドゥラに言いました。

生まれてすぐに、スワーヤンブヴァ・マヌは妻のシャタルパと一緒に主ブラフマーに献身を申し出ました。マヌはその後、祈りました。

Tvam ekaḥ sarva-bhūtānāṁ janma-kṛd vṛttidaḥ pitā
Tathāpi naḥ prajānāṁ te śuśrūṣā kena vā bhavet

意味:「あなたは全生類を創造し、維持する至高の父親です。父よ!あなたの子である私たちがあなたに仕えるための方法とはいかなるものですか?高貴なお方よ!完遂すべき義務を私たちにご命令ください。その行為を完了することによって、私たちは現生で名声を獲得し、来世で進歩を遂げるはずです。明確にご命令ください。私たちはあなたに敬意を表します」

主ブラフマーはマヌに言いました。

「我が愛する息子よ!私はあなたに大変満足している!なぜなら、偽りのない清らかで純粋な心で、あなたが私の命令を祈り求めているからだ。あなたは私に自らを捧げた(放擲した)。二人が吉兆に恵まれるように!」

これは、息子が父親に捧げるべき最低限の奉仕です。息子として、「なぜ他の人が拒否した奉仕を完了させることを申し出なければならないのですか?」という考えが自身の脳裏をよぎることは許されません。息子は多大な献身を行い、最大限の能力を発揮し、祈りをもって謙虚に父親の命令を受け入れるべきです。

「あなたは私に命じるよう祈った。したがって聴きなさい。あらゆる面であなたとシャタルパに相応しい(匹敵する)子どもを生むのだ。

Paraṁ śuśrūṣaṇaṁ mahyaṁ syāt prajā-rakṣayā nṛpa
Bhagavāṁs te prajā-bhartur hṛṣīkeśo ’nutuṣyati

皇帝よ!生類すべてに保護を提供することは、あなたが提供できる私への最高の奉仕だ。あなたが生類すべてを保護するとき、至高の主フリシケーシャはあなたに大いに満足する」

Yeṣāṁ na tuṣṭo bhagavān yajña-liṅgo janārdanaḥ
Teṣāṁ śramo hy apārthāya yad ātmā nādṛtaḥ svayam

シュリハリはヤグニャの化身です。彼は悪を罰します。主が不満を抱くなら人の努力すべては、単に無駄となります。これは、シュリハリが自己の姿だからです。したがって、彼を喜ばせない人は、努力しても結果を得ることはありません。

マヌはブラフマーに言いました。

「主よ!すべての罪の破壊者よ!しかとあなたの命令に従います。それはそうと、主よ、私が他のすべての生命体と一緒にこの宇宙のどこに住むべきか教えてください。生命体が住む場所である大地は、現在、崩れて海の底に沈んでいます。したがって、大地を元の位置に戻してください」

これを聴いたブラフマーは、海の底に完全に沈んでいる大地を長い間探しました。彼はそれを元の位置に戻す方法を考えました。

「私が創造の作業に忙しかった間に、この大地は水没し、現在はラサタラ・ローカ(低層地域または地獄の一種)の近くの深海に横たわっている。今何をすべきか?私は主の意志から生まれたので、彼が私の唯一の避難場所だ。彼が私のためにこの仕事を完了してくださいますように」

このようにブラフマーが深い瞑想に入り込んでいった時、親指の第一関節ほどのサイズの小さなイノシシがブラフマーの鼻孔から飛び出しました。

ブラフマーは、このイノシシを観察し始めました。 彼が見ていたとき、親指ほどのサイズであったイノシシが、数秒後には、象くらいに巨大な姿に成長しました。ブラフマーはこのイノシシを見て驚きました。

主ブラフマーは、このイノシシの出現について、スワーヤンブヴァ・マヌ、マリチ、他のマハリシ、そしてこの出来事を目撃していたサナカや他のクマラたちと話し始めました。 彼は言いました。「なんと不思議だ!この神聖な生き物は、イノシシ(ヴァラーハvaraha)の姿をしている」

オーム・ヴァラーハ・ローパーヤ・ナマハ

続く

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