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シュリーマド・バーガヴァタム 第138話

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サンカルシャナーヤ・ナマハ

サラスワティ河の河畔で苦行していたカルダマに喜んだシュリ・ハリは、カルダマの前に姿を表し、話をしています。

カルダマ・プラジャーパティ(造物主)は主に言いました。

「人間の次元は無数の欲望で満たされ、行動と呼ばれるロープで縛られています。この世界で採用されている手順を受け入れ、私も様々な儀式を通じて時間の具現像であるあなたを崇拝します。

主よ!物質的な欲求に傾倒している帰依者でさえもそういったものから身を引き、代わりにあなたの神の栄光を歌ったり、聴いたりすること選びます。あなたの栄光の物語に完全に没頭しているので、彼らは飢えと渇きの基本的な欲求さえも忘れています。あなたの蓮華の御足と呼ばれる傘の下で、彼らは喜んで休息をとります。

時間の車輪は回転し続けます。アディカ・マーサ(ヒンドゥー教のカレンダーにおいて臨時的に追加される月。太陽暦と太陰暦を調整するためのもの)を含め、この車輪には十三の面(狭間)があります。六つの季節は車輪の六スポーク(輻)です。この車輪では、無限の分と秒が刻まれます。四か月を一セットと考えると、一年には三区分あります。このため、この車輪には三つの主軸となるスポーク(輻)があります。この車輪は想像を絶する速度で動き、この世界の破壊へと向かって走ります。それでも、この車輪はあなたの真の帰依者の寿命を縮めることに失敗します。

主よ!創造の以前に存在したのはあなただけです。あなたはマーヤ(幻力)の唯一の避難場所であり、支持者です。善良、行動、怠惰(サットヴァ、ラジャス、タマス)のグナ(特性)からなる幻力は、あなたと不可分です。

クモが巣を紡ぐように、幻力の助けを借りて自らこの世界を創造し、それを維持し、破壊時にそれを自分自身に引き戻します。

サルヴェーシュワラよ!幻力の助けにより、あなたはこの創造を拡大しました。それは、嗅覚、味覚、姿、感触および聴覚の微細な感覚認識から成り、感覚の媒体を通して経験することができます。あなたは、あなたの至高の知識の究極の贈り物を、あなたの帰依者に与えたいと願っています。私は、感覚的な喜びに満ちたこの創造が、あなたの祝福である解放へと私を導いてくれることだけを願っています!

それは幻力のために限界があるように見えるトゥルシーの葉の花輪で飾られたあなたの吉兆な神の姿を見ているからです。真実は、あなたがパラブラフマーであるということです。あなたには行動がありません。行動もその結果にも、あなたは興味を示しません。それでもなお、あなたは幻力を通して、この世界のすべての活動を管理します。あなたの蓮華の御足は祈る価値があります。

私たちがあなたに祈るとき、あなたは私のような取るに足りない人間の欲望も満たしてくださいます。主よ、あなたに何度でも恭順いたします」

このようにして、偽りなく、献身に溢れた心を持つ造物主カルダマは、彼の乗り物ガルーダに座っていたシュリ・ハリを称えました。

愛情のこもった魅力的な笑顔でシュリ・ハリはカルダマをにこやかに見つめました。眉をそっと動かし、頭を持ち上げると、耳にとって蜜のように甘い言葉を発しました。

「私はあなたの心の欲望を知っている。厳しい規律と相まってこの厳格な苦行を引き受けたあなたのために、私はすでに準備をしている。

Na vai jātu mṛṣaiva syāt prajādhyakṣa mad-arhaṇam
Bhavad-vidheṣv atitarāṁ mayi saṅgṛbhitātmanām

造物主カルダマよ!私にのみ定められたマインドで行った崇拝は決して無駄にならない。このことは、あなたのような至高の存在に対してさえも言えることだ。

皇帝スワヤンブバ・マヌはブラフマーの息子である。ブラフマ・ヴァルタに座って、彼は七つの大陸からなるこの大地全体を支配している。彼は正義の模範であり、ラージャ・リシ(聖なる皇帝)だ。明後日、この皇帝が妻のシャタルパと一緒にあなたを訪問する。

彼の娘は模範的な性格と最高に高貴な資質を持っている。彼女は結婚適齢期になっている。マヌは娘をあなたと結婚させるだろう。マハリシ(聖仙)よ!適切な妻を娶るという長年の強い願望は、すぐに満たされる。その王女はあなたと結婚し、あなたに仕える。

あなたは九人の娘に恵まれる。彼女たちは順番に聖人と結婚し、子孫に恵まれる。絶対に純粋なマインドを持っているあなたは、私の命令を謹んで守るだろう。すべての行動とその成果をわたしに提供し、あなたはわたしに到達する。あなたは感覚を支配する。あらゆる姿の生命に対して慈悲があるので、あなたはすべてを保護するサンニャーサ・アーシュラマ(放棄者の人生段階)に入るだろう。

あなたを含むこの宇宙全体が、主にあるという知識はあなたによって得られる。あなたは私とこの宇宙を自己として見ることができる。

Sahāhaṁ svāṁśa-kalayā tvad-vīryeṇa mahā-mune
Tava kṣetre devahūtyāṁ praṇeṣye tattva-saṁhitām

マハリシ(聖仙)よ!私は私のアムシャ(一部)とともにあなたの妻デーヴァフティから生まれる。そして私は至高の本質を説明するサーンキヤー哲学(シャストラ)を説こう」

マイトレーヤはヴィドゥーラにこう言いました。

「人が感覚を征服し、完全に内省的になったときにのみ、シュリ・ハリのビジョン(神像)が得られます!至高のシュリ・ハリは彼自身の姿をカルダマに見えるようにし、彼に恩恵を降り注ぎました。彼はその後、サラスワティ河に完全に囲まれたビンドゥ・サローヴァラと呼ばれる湖から彼の住まいに向かいました。シュリ・ハリは純粋な知識の道を通して得られます。これはヴァイクンタ・マルガ(道)です。到達した存在は常にこの道をたどり、栄光をたたえます。カルダマが見ていると、シュリ・ハリはヴァイクンタへのこの道を出発しました。彼は、ガルーダの羽ばたきから生じたサーマ・ヴェーダの朗読と、ガルーダによって唱えられているリグ・ヴェーダの賛美歌を聴きながら、この道を旅しました。

その後、造物主カルダマはビンドゥ・サローヴァラの河畔にある彼のアシュラマに座り、皇帝マヌの到来を待ち望んでいました。

その時、皇帝マヌは彼の妻と娘と一緒に彼の黄金の戦車に乗り、大地全体を旅していました。苦行を完遂した造物主カルダマは、彼のアシュラマでくつろいでいました。シュリ・ハリの予言の通りに、皇帝マヌは指定された日にビンドゥ・サローヴァラ湖に近づきました。

この湖がビンドゥ・サローヴァラとして扱われる理由があります。シュリ・ハリが完全にひれ伏した造物主カルダマを見たとき、その心は慈悲により完全に溶けました。彼の目は慈悲の涙で満たされていました。これらの滴はカルダマのアシュラマの近くに落ち、湖が形成されました。この湖は主の目から落ちた涙によって作られたため、ビンドゥ・サローヴァラと呼ばれました。その永遠に純粋な湖は、四方をサラスワティ河に囲まれています。」

ヴァスデーヴァヤ・ナマハ

続く

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