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シュリーマド・バーガヴァタム 第155話

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第三編二十八章

この章では、聖仙カピラがアシュターンガ・ヨーガ(ヨーガの八肢の道)を母デーバフティに教えます。

聖仙カピラは言いました。「おおマヌの娘よ!おお母よ!今からヨーガの道を伝えます!このヨーガの達成により、心は幸福を経験します。心は純粋に神に定まるようになります。

Sva-dharmācaraṇaṁ śaktyā vidharmāc ca nivartanam
Daivāl labdhena santoṣa ātmavic-caraṇārcanam

おお母よ!これを注意深く聴くことで、人は生きながらにして解放を得ること(ジーバンムクティ)ができます。霊性の真髄を理解するようになります。ですから注意して聴いてください。

全力を尽くして、ダルマに従う必要があります。正義を守りつつ、不正義の行為からは距離をとることが不可欠です。良い人間の転生を与えるこの徳のある行動を続けながら、何を得ようとも満足するべきです。

これを実践することは非常に難しいですが、それでも努力をする必要があります。懸命な努力を通して得たものが何であっても、幸せでいて、それに満足する必要があることを意味します。

人は、真我実現を達成している存在の御足を崇拝し礼拝する必要があります。同時に、物質的な快適さへの傾倒を強める行為からは遠ざかるべきです。シュラヴァナ(聴くこと)とそのほかの霊的実践に対する真の献身と願望を持つ必要があります。常に節度のある量で純粋な食べ物だけを食べるべきです。独りで時間を過ごす必要があります」

ここに問題があります。時に私たちは不純な食べ物を口にします。純粋なサトヴィックな食事をとることが絶対に必要です!節度のある量を食べます。純粋でサトヴィックな食事だけが純粋な心を生じさせます!

新鮮ではなく、濃厚で、タマシックな食事をとることは、無気力と無学の習性(タモ・グナ)を強めるだけです。そのような食べ物は、性欲や他の欲望の感情を駆り立てます。怒りを焚きつけます。自分を制御できなくなります。極端な欲望に駆り立てられ、法律上、人の財産であるものに目を向けるようになります。他の人がもつ所有権を獲得するように画策します。ひどい嫉妬と貪欲に苦しみます。これらはすべて、タマシックな食べ物を食べることの結果です。

サトヴィックな純粋な食べ物を食べると、純粋で高潔になっていきます。ここでは、食べ物の純粋性と節度のある量の両方に重点が置かれています。これらは聖仙カピラの言葉であり、聖仙カピラは主マハーヴィシュヌにほかなりません。

Ahiṁsā satyam asteyaṁ yāvad-artha-parigrahaḥ
Brahmacaryaṁ tapaḥ śaucaṁ svādhyāyaḥ puruṣārcanam

どんな生き物も傷つけてはいけません。つまりアヒンサを実践する必要があります。誠実であるようにすべきです。人の富を盗むべきではありません。」

普通の人は、他人の財産を見ないように我慢することはできません。人はこの自制が非常に難しいことに気づきます。

「生活に必要なだけの快適さと物を持つべきです」

この規律を守る人々に出会うことは非常にまれです。何年もの間、そのような人には、二、三人しか会ったことがありません。アーンドラ・プラデーシュ州に、大きな家に住んでいる紳士がいて、その家には家具があまりありませんでした。それを見て私はとても幸せでした。その家には小さな棚が二つあり、一つは彼の物をしまうためのもので、もう一つは奥さんの物をしまうための棚です。台所には、必要な穀物を保存するための小さな入れ物が二十くらい、調理用の器が二つ、コップが四つ、夕食用の皿が二つありました。彼らは小さな木炭ストーブで調理していました。他の生活用品が保管されている小さなスーツケースが一つありました。これが彼の家の家具でした!彼の銀行口座が二つあり、それぞれ15,000ルピーくらいありました。一つは出費のためのもの、もう一つは子どものためのものです。

生活の様子を尋ねると、彼は自身の暮らしの原則を説明し始めました。彼はまるでバーガヴァタムを説明しているかのようでした。生きていくために必要な物だけを所有することが大事であると言いました。彼はまた、人は必要な分だけ食べるべきだと言いました。満足することと孤独の必要性を強調しました。彼が従う規律に深く感銘を受けました。彼は所帯を持っていましたが、そのような多くの価値観をもっていました。後に彼は子どもたちにこれらの無執着の原理を教え、最後には家までも慈善で寄付したのです。

同様にカシミールで同じような規律を守っていた人に会いました。彼は政府の高官でしたが、生活スタイルは簡素でした。家には椅子すらありませんでした。来客には床に座るための敷物が出されました。カリ・ユガの時代にこのような人がいることは驚きです!

ゴーヴィンダーヤ・ナマハ

続く

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