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シュリーマド・バーガヴァタム 第170話

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プルショッタマーヤ・ナマハ

そして、デーヴァフーティは、内なる心をこの上なく浄化して、偏在する真我の本質を瞑想しました。真我がその本源の形相で輝く時、マーヤーの三性質の創造物である肉体という束縛は消えてなくなります。

デーヴァフーティは、生き物の全てを統べられる神であるパラブラフマーに、己の知性(ブッディ)を固定しました。彼女の中から個人という思いが完全になくなっていくと、彼女の悲しみは、完全に洗い流され、至福に浸りました。そして、この上ない永遠の瞑想に没頭しました。彼女は、肉体という幻想から解放されました。心配から解放されるにつれて、彼女の体はやせ衰えて見えるということはなくなりました。埃で汚れた体は、煙の中で燃える炎のように輝いていました。

彼女の心は主ヴァースデーヴァから離れることはなかったため、彼女は、肉体が存在することに気が付きませんでした。彼女の肉体は、苦行とヨーガ的な禁欲行為に完全に没頭しており、髪は乱れて、粗末な服を身につけていました。そして、プラーラブダ・カルマによって生かされていました。

Evaṁ sā kapiloktena mārgeṇācirataḥ param
Ātmānaṁ brahma-nirvāṇaṁ bhagavantam avāpa ha

デーヴァフーティは、カピラ・マハルシに命じられた通りの道を歩み、悲しみのない至高の至福をすぐに達成しました。彼女は、至高の主であるシュリハリと一つになりました!

彼女が解脱を達成した汚れない場所は、シッダパーダと呼ばれており、三界全体でも有名です。そこは非常に聖なる場所とされています。

ヨーガ的な禁欲行為を行った結果、彼女の体には不純物が一切ありませんでした。今や、川のように流れていました。偉大なる賢者たちは、最高の献身の念を持って、全ての川の中でも最高の川であり、悟りを授けてくれる、その川に奉仕を捧げます。

母親に許しを求めると、マハーヨーギーであるカピラ・マハルシは、父親のアシュラムを出て、北東へ向かって旅をしました。シッダ、チャーラナ、ガンダルヴァ、アプサラス、ムニ等の至高を達成した存在は、カピラ・マハルシを大いに称えました。彼らがこのように主を称賛すると、海の神が現れて、水の洗礼と主が住まわれる場所を捧げました。

三界の繁栄のために、サーンキヤ哲学の学者たちから非常に称賛されているカピラ・マハルシは、ヨーガの道を守って、サマーディの状態にあり続けました。

ヴィドゥラよ、あなたは、称賛に値する存在です。私は、あなたにマンヴァンタラという時代について詳細に語りました。さらに私は、デーヴァフーティとカピラの間で交わされた聖なる会話を語りました。

Ya idam anuśṛṇoti yo ’bhidhatte
Kapila-muner matam ātma-yoga-guhyam
Bhagavati kṛta-dhīḥ suparṇa-ketāv
Upalabhate bhagavat-padāravindam

この霊的かつヨーガ的なカピラ・マハルシの教えは、非常に秘儀的です。この話が語られる時、ガルダの背中に乗った主ヴィシュヌにしっかりと心を結び付けて、注意深く話を聞く人は、主の蓮華の御足を達成するでしょう。

これで第三巻は終わりです。
第四巻第一章です。

三十一章で構成される第四巻では、至高の主の指揮の下、ブラフマー、マヌ等を媒介として行われたヴィサルガの創造について説明されます。

最初の章では、マヌの子供たちの血統や、ダッタートレーヤやナラ・ナーラーヤナの転生について説明されます。

シュリ・クリシュナ・パラブラフマネー・ナマハ

マイトレーヤ・マハルシは続けました、「おおヴィドゥラ、スワヤンブヴァ・マヌとシャタルーパの聖なる夫婦には、三人の娘がいました。この世界では、彼女たちは、アークティ、デーヴァフティ、プラスーティという名で有名でした。

スワヤンブヴァ・マヌは、娘のアークティをルチ・プラジャーパティと結婚させることを決めました。そして、妻のシャタルーパの許可を得ると、二人を結婚させました。

娘を結婚させる時、マヌは、アークティに最初に生まれた息子を父親に返すという条件を出しました。これをプトリカ・ダルマと言います。スワヤンブヴァ・マヌにはプリヤヴラータとウッタナパーダという二人の息子がいましたが、彼は、娘がルチ・プラジャーパティと結婚するにあたって、この条件を取り決めました。

ルチ・プラジャーパティは、主の恩寵で悟りを達成した練達の苦行者です。この聖なる夫婦は、息子一人と娘一人を授かりました。

生まれた息子は、主シュリハリその方でした!ヴェーダに記述されているヤグニャの儀式を象徴して、彼は、「ヤグニャ」と名づけられました。女神ラクシュミーは、片時も主から離れることのない主の永遠の配偶者です。主が化身すると決められる時は、彼女も化身します。

女神ラクシュミーは、己の部分的顕現(アムシャ)をして、ルチ・プラジャーパティとアークティの娘として生まれました。彼女は、ダクシナと名づけられました。ヤグニャの儀式では、それを執り行う司祭へのお布施をダクシナと言います。

シュリハリは、ヤグニャの権化です。ラクシュミーは、護摩を焚く司祭に捧げるダクシナ(お金)です。ヤグニャを引き受ける人は、ヴェーダに規定されている手順の通りにヤグニャを執り行って、ヤグニャの儀式を行った司祭にダクシナのお金を捧げることによって、主の祝福を獲得します。こうした祝福があって、彼の富は損なわれることなく、安定し続けるのです。

スワヤンブヴァ・マヌは、アークティとルチ・プラジャーパティが子供を授かったと聞いた時、非常に喜びました。取り決めた条件の通り、彼は、ヤグニャという名の男の子を家に連れ帰って育てました。そして、ルチ・プラジャーパティは、娘のダクシナを愛情深く育てました。

プルショッタマーヤ・ナマハ

続く

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