ブログ

シュリーマド・バーガヴァタム 第173話

カテゴリー :

アドクシャージャーヤ・ナマハ

ウタトヤとブリハスパティ(木星・神々のグル)は、シュラッダーとアンギラス・マハルシの息子でした。至高の主の化身であるウタトヤは、すばらしいブラフマ・ジニャーニでした。この二人の兄弟は、スワーローチシャ・マンヴァンタラの時代に大変すばらしい名声を得ました。

それでは、ハヴィルブーワとプラスティヤ・マハルシの子孫についてお話ししましょう。この聖なる夫婦には、二人の息子がいました。最初の息子はアガスティヤと言いましたが、彼は次の転生では消化の火(ジャタラーグニ)として生まれました。二番目の息子のヴィシュラヴァスは、この上なくすばらしい苦行者でした。

ヴィシュラヴァスは、妻のイダヴィダとの間に、聖者のような性格のクベーラという名前の息子をもうけました。クベーラは、ヤクシャの神となりました。ヴィシュラヴァスには、カイカシーというもう一人の妻がいました。彼女からは、ラーヴァナ、クンバカルナ、ヴィビーシャナが生まれました。

プラハ・マハルシの妻のガティは、非常に貞淑な女性でした。この聖なる夫婦には、三人の息子がいました。最初の息子は、ヴァイディカ・カルマ(ヴェーダで規定されいる行為)の専門家であるカルマシュレーシュタと言いました。残りの二人の息子は、すばらしいウパーサカ(礼拝者)であるヴァリヤームシャと、忍耐で有名なサヒシュヌと言いました。

クラトゥ・マハルシの妻クリヤからは、6万人の息子が生まれました。彼ら全員がすばらしい聖者でした。彼らは、総称してヴァーラキルヤと呼ばれていました。彼らにはすばらしい光輝がありました。

アルンダティーは、ヴァシシュタ・マハルシの妻です。彼女はまた、ウルジャと呼ばれていました。この聖なる夫婦からは、チトラケートゥ、ソーローチ、ヴィラジャ、ミトラ、ウルバナ、ヴァスブルディヤーナ、ダユマーンという七人の息子がいました。彼らは、すばらしい聖者でした。ヴァシシュタ・マハルシには、もう一人、妻がいました。彼女からは、シャクティ等の息子が生まれました。

アタルヴァ・マハルシの妻は、チッティと言いました。この聖なる夫婦には、ダディーチという名前の息子がいました。ダディーチは、儀式への献身に誓いを立てたことで有名です。彼の頭は馬に似ていたので、彼はまた、アシュワシラとも呼ばれていました。

ブリグ・マハルシの妻は、キヤーティと言いました。この夫婦には、ダータとヴィダータという二人の息子がいました。彼らの娘はシュリーと言いました。彼女は女神ラクシュミーの部分的顕現です。彼女は己の命を至高の主に捧げていました。

メールは、娘のアーヤティとニヤティをブリグの息子のダータとヴィダータに嫁がせました。ダータは、マルカンダという名の息子に恵まれました。マルカンダの息子が聖仙マルカンデーヤです。

ヴィダータの息子はプラーナと言いました。プラーナにはヴェーダシラという名前の息子がいました。ブリグ・マハルシには、カヴィという名前の息子がもう一人いました。カヴィの息子はシュクラーチャーリヤ(金星・アスラたちのグル)と言いました。彼は非常に誉れ高く、尊敬されていました。

このようにして、以上の偉大なる聖者たちは、子孫を残して、この宇宙の人口を増やしていきました。ヴィドゥラよ、私はカルダマ・プラジャーパティの九人の娘の子孫について説明しました。

Śṛṇvataḥ śraddadhānasya sadyaḥ pāpa-haraḥ paraḥ
Prasūtiṁ mānavīṁ dakṣa upayeme hy ajātmajaḥ

この話を敬意を持って聞くならば、その人の罪は、即座に消えてなくなるでしょう。

それでは、ダクシャ・プラジャーパティの子孫について理解を深めていきましょう。

ダクシャは、ブラフマーの心から生まれた息子です。彼は、スワヤンブヴァ・マヌとシャタルーパの娘の一人であるプラスーティと結婚しました。ダクシャとプラスーティには、十六人の娘がいました。

十六人の娘のうち十三人は、ダルマ(正義の神)に嫁がせました。それから、一人の娘を火の神アグニへ、一人を祖先たち(ピトリ・デヴァータ)に嫁がせました。そして、もう一人を、サンサーラに束縛されている人の精神を高めてくれる主シヴァに嫁がせました。

ダルマと結婚した十三人の娘※1は、シュラッダー(信)、マイトリー(友愛)、ダヤー(慈悲)、シャーンティ(平安)、トゥシュティ(満足)、プシュティ(成長)、クリヤー(行為)、ウンナティ(向上)、ブッディ(知性)、メーダー(記憶)、ティティークシャー(忍耐)、フリー(謙虚)、ムールティー(具現)と言いました。

ダルマの妻のシュラッダー(信)はシュバ(美・光輝)という息子を産みました。マイトリー(友愛)の息子はプラサーダ(好意・善意・福祉・贈り物)と言いました。ダヤー(慈悲)はアバヤ(無恐怖)を産みました。シャーンティ(平安)はスカ(喜び)を産みました。トゥシュティ(満足)はムーダ(楽しさ)を産みました。プシュティ(成長)はスマヤ(驚異)を産みました。クリヤ(行為)はヨーガを産みました。ウンナティ(向上)はダルパ(誇り)を産みました。ブッディ(知性)はアルタ(富)を産みました。メーダー(記憶)はスムリティ(法典)を産みました。ティティークシャー(忍耐)はクシェーマ(平和・幸せ)を産みました。そして、フリー(謙虚)はプラシュラヤ(敬意)を産みました。

ダルマの妻ムールティー(具現)は、ナラ・マハルシとナーラーヤナ・マハルシを産みました。彼らは、完全なる吉祥の存在です。

すばらしい聖仙であるナラとナーラーヤナが誕生した時、宇宙全体には吉兆が満ち満ちていました。創造物は、幸福で溢れかえっていました。怒り等の欠点は、人々の心から消えてなくなって、彼らは大いなる平安を味わっていました。あらゆる方角が平和と純潔に向いていました。涼やかなそよ風が吹き始めて、全存在に幸福と穏やかさを運んでいました。川は水でいっぱいになり、優しく流れていきました。森の木々は、花と実でいっぱいでした。

山々は平和に包まれていました。天上界のドラムの音を聞くことができました。そして、花を雨のように降らせました。計り知れないほどの幸福の中で、すばらしい聖者たちが、吉祥なる讃美歌を唱えました。ガンダルヴァとキンナラが美しいメロディーで歌いました。アプサラスが踊りました。宇宙全体にとって、それは吉祥なる時でした。

主ブラフマーや神々は、ナラとナーラーヤナを次のように称賛しました、

Yo māyayā viracitaṁ nijayātmanīdaṁ
Khe rūpa-bhedam iva tat-praticakṣaṇāya
Etena dharma-sadane ṛṣi-mūrtinādya
Prāduścakāra puruṣāya namaḥ parasmai

続く

訳注※1:ダルマと結婚したダクシャの十三人の娘とその子どもたちの名前の意味を()内に表記しました。

PAGE TOP