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シュリーマド・バーガヴァタム 第174話

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ナラシムハーヤ・ナマハ

主ブラフマーや神々は、ナラとナーラーヤナを次のように称賛しました。

yo māyayā viracitaṁ nijayātmanīdaṁ
khe rūpa-bhedam iva tat-praticakṣaṇāya
etena dharma-sadane ṛṣi-mūrtinādya
prāduścakāra puruṣāya namaḥ parasmai

「たった一つの空間しかないにも関わらず、例えば、様々な壺の空間が様々に見えるように、様々な空間が様々な部分に存在しているかように見えることがあります。一元性のパラブラフマーにおいても、何の違いもありません。それでも、主は、御自身の幻想のエネルギーを使って、御身の中に、名前と形からなる広大な宇宙を創造します。

御身の真実の御姿を信仰者に知らせるために、至高の主が、ナラ・マハルシとナーラーヤナ・マハルシという姿で降誕しました。主は、ダルマの家庭に化身されました。幻想の世界を超越し、完全なる御姿であられる至高の主に対して、私たちは敬意のお辞儀を捧げます。

人間は、聖典に記述されている通りに主の真実の御姿を理解します。主は、宇宙の保護者です。主は、人々に障害を引き起こす邪悪な勢力を駆逐するためにだけ、神々を創造されました。私たちはその神々であり、主に純性(サットヴァ・グナ)からなります。

主に美しい眼差しを向けられると、美の典型とされる蓮の花でさえも恥ずかしくなります。主の眼差しからは慈愛が溢れています。どうか、主がそうした慈愛の目で私たちをご覧になりますように!」

このようにして、神々は、ナラ・マハルシとナーラーヤナ・マハルシを崇拝して称賛しました。慈愛の目をした主は、彼らをダルシャンで祝福しました。

それから、至高の主シュリ・ハリの部分的顕現であるナラとナーラーヤナは、ガンダマーダナ山へ向かって出発し、苦行を続けました。のちに、彼らは、アルジュナとシュリ・クリシュナとして化身されて、クル族とヤドゥ族の精神を高めました。地上を守るため、つまり、地上にはびこる邪悪な勢力を滅亡させるために、アルジュナとシュリ・クリシュナはこの場所に化身されたのです。

これまでに、ダクシャ・プラジャーパティが、十六人の娘の中、十三人をダルマに嫁がせたことを話し合ってきました。また、彼らの血統についても理解を深めてきました。

その後、ダクシャ・プラジャーパティは、娘のスヴァーハを火の神であるアグニに嫁がせました。この夫婦には、パヴァ-カ、パヴァーマーナ、スチという三人の息子がいました。この三人の息子も火の神であり、ホーマの供物を食べていました。

この三人のアグニの息子は、四十五人の火の子供をもうけました。アグニ、その三人の息子、四十五人の孫の全員で、四十九種類の火が存在します。ヴェーダの規定によれば、ヴェーダの学者は、ヤグニャの間、この全ての種類の火を覚えていて、イシュティという儀式を執り行います。

それから、ダクシャは、娘のスワーダを祖先たち(ピトリの神々)に嫁がせました。祖先たちとは、アグニシュヴァッタ、バリシャダ、ソウミャ、アジュヤパーです。

これらの名前には、内なる深い意味が秘められています。私たちがその名前に含まれている内なる意味を探求する時にのみ、この話の全体的な重要性が理解されます。

火で調理された食べ物を美味しく食べる者が、アグニシュヴァッタです。クシャ草でできた敷布に座っているのがバリシャダです。ソーマ・ラサを飲むのがソウミャです。アージュヤを飲むのがアジュヤパーです。彼らの中、火を起こす資格があるのは、ほんのわずかです。スヴァーダは、これらの祖先全員の妻でした。

彼女には、ダリーニとヴァユナーという真我を実現した二人の娘がいました。そして、彼女たちは真我の叡智を実際に経験して、それを学びたいという人たちに伝えていきました。

Bhavasya patnī tu satī bhavaṁ devam anuvratā
Ātmanaḥ sadṛśaṁ putraṁ na lebhe guṇa-śīlataḥ

ダクシャ・プラジャーパティの娘のサティ・デーヴィは、主シヴァの妻になりました。彼女は、最高の愛と献身をもって、シヴァに仕えました。それでも、サティは、彼女の美と性質を引き継ぐ息子を生むことができませんでした。

シヴァには悪いところはありませんでしたが、ダクシャ・プラジャーパティは、彼に嫌悪を募らせていきました。この怒りのために、彼はシヴァに軽蔑した態度をとりました。当時、サティは小さな女の子で、大人の女性には成熟していませんでした。彼女は、父親の行為に憤慨して、自らの意思によってヨーガの火を作り出すと己の肉体を放棄したのでした。

第四巻、第一章はこれで終わりです。
第四巻、第二章です。

この章では、シヴァに向けられたダクシャの嫌悪と呪いが説明されます。

ヴィドゥラは尋ねました、「おおマイトレーヤ・マハルシよ、シヴァは、吉祥を授ける者の中で最高の存在です。ダクシャはまた、娘たちに大きな愛情を抱いていました。それなのに、なぜ、ダクシャはサティ・デーヴィを侮辱したのでしょうか?シヴァに向けられた嫌悪の理由は何だったのでしょうか?

Kas taṁ carācara-guruṁ nirvairaṁ śānta-vigraham
Ātmārāmaṁ kathaṁ dveṣṭi jagato daivataṁ mahat

続く

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