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シュリーマド・バーガヴァタム 第175話

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アチュターヤ・ナマハ

「シヴァは、この宇宙の創造物である動不動の全ての父親です。彼を嫌う人など誰もいません。彼は穏やかな性質で、己の真我の中に完全に確立されています。彼は宇宙の主です。いったい、誰が彼を嫌うというのでしょうか?ダクシャと義理の息子のシヴァの対立の理由は、何なのでしょうか?

この対立の結果、サティデーヴィは肉体を捨てました。これは為すべき行為ではありません。どうか、これについて詳しく教えてください」と、ヴィドゥラは言いました。

マイトレーヤ・マハルシは答えました、「昔々のこと、マリーチとプラジャーパティたちは、サトラ・ヤーガという儀式を始めました。このヤーガを見るために、神々、様々な種類の火(アグニ)、弟子を引き連れた至高の聖者たちが、供犠を行う祭場に集まりました。

その後、暗闇をはねのける太陽のように光り輝くダクシャが、全員が着席している大集会に入ってきました。彼の輝きのために、神々、火の神々、マハルシを含め、そこに集った全員がびっくりして、恭しく起立し彼を歓迎しました。

その集会で着席したままだったのは、主ブラフマーとシヴァだけでした。シヴァとブラフマー以外の全員が、ダクシャ・プラジャーパティを大いに称賛して、ほめたたえました。

その後、ダクシャ・プラジャーパティは、創造神であり、真我から誕生した主ブラフマーに敬意のお辞儀を捧げて、彼の許しを得てから着席しました。そして、彼はシヴァの方の目を向けました。シヴァは、彼の到着前から着席しており、彼が到着しても敬意を表して起立することすらしませんでした。ダクシャは、シヴァはわざとこのような態度をとっていて、彼のことを侮辱していると結論づけました。

彼は、このことにひどく憤慨しました。そして、シヴァを軽蔑した目で見やりました。火を放つような目つきで、彼は言いました、

「ブラフマ・リシ、神々、様々な火、この祭場にお集まりの客人の皆様、どうかお聞きください。私は、高貴な存在の行動についてお話ししようと思います。私は、無知や嫉妬から話そうしていているのではありません。それゆえに、どうか、注意して聞いてください。

このシヴァは恥知らずです。彼は、守護神たち(ローカ・パーラカ)のすばらしい名誉を傷つけています。傲慢さゆえに、高貴な方々が歩んできた道を妨害しています。そして、善き伝統を台無しにしているのです。

Eṣa me śiṣyatāṁ prāpto yan me duhitur agrahīt
Pāṇiṁ viprāgni-mukhataḥ sāvitryā iva sādhuvat

彼は、善人のように、祭火と偉大なるブラフミン(婆羅門)の前で、私の娘の手をとって結婚しました。サーヴィトリーの如き貞淑な私の娘と結婚したのです。義理の息子である彼は、私の弟子でもあります。

猿の目をした男が、鹿のような優しい目の我が娘サティと結婚しました。私は義理の父親であるのですから、私が到着したら、彼は前に出て全面的な栄誉を持って私を歓迎するのが当然です。彼はこの慣習に従いませんでした。さらに言葉においても、彼は私に挨拶して、歓迎するという礼儀正しさを持ち合わせていませんでした。どの点でも、彼は私を敬いませんでした。

このシヴァは、ヴェーダの儀式の全てを放棄してきました。彼は不浄です。彼は傲慢です。そして、慣習や伝統というものに無知でもあります。我が娘を彼に嫁がせたことは、吉祥なるヴェーダのマントラを奴隷に教えたようなものです。私は意に反して、娘のサティデーヴィを彼に嫁がせてしまったのです。

彼の髪の毛は乱れて、あらゆる方向に飛びはねており、火葬場をうろつき回っています。ブータやプレータのような邪悪な幽霊が、始終彼に仕えています。それで終わりではありません。これといった理由もなく笑ったと思えば、泣いたりして、狂人の如く至る処をほっつき歩いています。そして、火葬場の灰を手にしては、それを体中につけています。死体の頭蓋骨をつなげ、首飾りにしています。死体の骨が彼の装飾品です。

実のところ、シヴァという名前は吉祥を象徴しています。しかし、そのような名前を持っているのは、同名の異人に限ってのことです。真実は、彼は不吉であり不浄な男です。彼と同様に、彼の友人もまた、思い上がりの傲慢な輩です。

彼は、無知やものぐさな性質(タマス・グナ)が優勢なプラマータ・ガナーやブータ・ガナと呼ばれるグループのリーダーです。

おお!ブラフマーの忠告を心に留め置いたことで、何たる失敗をしてしまったことか。不吉で、無知なブータ・ガナーのリーダーであり、邪悪な心の持ち主で、不浄な男であるシヴァに、私は貞淑な娘を嫁がせてしまったのです。」このように、また、その他にも多くの点において、ダクシャは、カイラーサの住人であるシヴァを侮辱しました。

この一連の出来事の後でさえも、シヴァは平静を保っていました。彼は、ダクシャに対して、いかなる怒りも嫌悪も募らせませんでした。至高のヨーギーであるシヴァは、こうした侮辱をダクシャが差し出した敬虔なる祈りとして捉えていたのでした。

ダクシャの侮辱の背後にある深い意味を明確に理解すれば、それらは、本当は尊敬の念のこもった敬虔なる祈りであることは明らかです。

何の反応も見せずにシヴァが愉快に穏やかに着席しているのを見て、ダクシャは、一層イライラしていました。今や、彼はシヴァを呪い始めました。手に水を持って、彼は言いました、

「このシヴァは、神々の中でも最悪の者です。インドラ、ヴィシュヌ、その他の神々が供物を受けるこのヤグニャの儀式で、彼がいかなる供物も受け取ることがありませんように!」

この集会に出席していた多くの者が、シヴァに呪いをかけないようにと一生懸命にダクシャを引き留めようとしましたが、何の役にも立ちませんでした。怒りの力に負けていたダクシャは、彼らの忠告に耳を傾けませんでした。彼は、シヴァに呪いをかけると、席から立ちあがって、家に帰ってしまいました。

それでも、シヴァは、穏やかに座ったままでした。彼は、落ち着いていました。しかしながら、シヴァの従者であり、シヴァ軍のリーダーであるナンディは、激しく怒り狂っていました。ナンディの心は、怒りという悪徳の罠にはまっていました。

ナンディは、集会の出席者の中でダクシャの態度に同調した人たちに呪いをかけ返しました。彼は、このように呪いをかけました、「このダクシャには、二元性の感情があります。彼は無知な愚者です。肉体は滅びゆく運命にあるのに至高であると思っています。そして、誰も傷つけたことのない主シヴァを侮辱しました。それゆえに、彼の中にある至高の叡智の全てが消え去ってしまいますように。

ダクシャは、己の家庭が全てだと考えています。彼は、誤ったダルマに傾倒した詐欺師です。ヴェーダの賛歌では、成果を期待してヤグニャやその他の儀式を執り行うことを賞揚していますが、これに影響されて、ダクシャは誤った道を踏んでしまったのです。彼は、結果として、つまらない物質的な楽しみで己を祝福するという行為に専心しているのです。彼は、欲望に突き動かされているのです。」

アチュユターヤ・ナマハ

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