言葉と教え

ラリタ・サハスラナーマの名の意味141~150

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141. Śantā シャーンター

意味)彼女は平安の体現です。

全ての人が九つの感情(ラサ)を表します。シュリンガーラ(美、愛)、ハースヤ(幸福、歓喜)、アドゥブータ(驚異、驚き)、バヤ(恐れ)、カルナ(慈悲、哀れみ)、ヴィブハトゥスヤ(嫌悪)、ヴィーラ(勇気)、クローダ(怒り)、そしてシャーンティ(平安)です。心は一つの感情から別の感情へと飛び跳ねます。

至高の母には一つの感情しかなく、それは常に平安(シャーンティ)であることですが、彼女の女神ドゥルガーとしての顕現には外的な獰猛さがあるように見えます。しかしこの表現は悪い性質や狂暴なふるまい、悪習を打ち倒し、平和をもたらすためだけのものです。

142. Niṣkāmā ニシュカーマー

意味)彼女は欲望(カーマ)から自由です。

ニシュカーマは完全に満足している状態で、好き嫌いや願望を超えた平静さを表します。欲望を持つ心は平静ではありません。至高の母は私たちが完全に平静である状態に達するのを助けます。

至高の主は欲望を超えた状態にあり「サムプールナ・カーマ」として知られています。ヴェーダはこの至高の主がただ一つの願望だけを持つと述べています。

Prajāpati akāmayata praja srujayaiti プラジャーパティ・アカーマヤタ・プラジャ・スルジャヤイティ

この意味は「私は私自身が多様な姿を持つために創造することだけを望む」です。この主の基礎的な願望が創造を引き起こしました。

143. Nirupaplavā  ニルパプラヴァー

意味)ニルパプラヴァーはより深く理解するために意味を二通りに分けて考えられます
1)「ウパプラヴァ」は「破壊することができる」を意味します。全ての創造物は破壊の対象です。しかし至高の力は破壊することができません。それは永遠です。したがってそれは「ニル」+「ウパプラヴァ」です。

2)「プラヴァ」は「越えて渡る」という意味で使われることが多いです。「ウパプラヴァ」は「すばやく越えて渡るのに助けとなる」を意味します。ここでは生と死の循環(サンサーラ)、無知(アジュニャーナ、アヴィディヤ)、悲しみ、困難をすばやく越えていくことに関わっています。そのため「ニル」+「ウパプラヴァ」は、聖なる母がそれらの循環を超えていて、それらを越えて渡る必要もないことを意味します。

多くの異なった名がありますが、同じ概念を表しています。すなわち「彼女は永遠不滅である」ということが繰り返されています。この繰り返しの理由は、人間の心が始まりと終わり、生と死という概念を信じているので、この偉大な真実をゆっくりと理解できるようにするためです。

ニルパプラヴァは「ヴィカーラ(変化)がないこと」(不変)も表します。

144. Nitya-muktā ニティヤ・ムクター

意味)彼女は永遠に解放(ムクタ)されています。
彼女は信奉者に解放を与えます。

145. Nirvikārā ニルヴィカーラー

意味)彼女は不変であり、変化がありません。

この世界に生まれた存在には、結果を含め、必ず六つの変化(ヴィカーラ)があります。

ジャーヤテー:誕生。これが最初の変化です。それまで肉体を必要としなかった存在が、今や自分自身が物理的で目に見ることができる個別の体に覆われているのに気づきます。

アスティ:存在すること。この物理的な身体に覆われながら、存在は自分がこの身体の中で「存在している」と考えます。

ヴァルダテー:成長。肉体の成長のための発展です。

ヴィパリナマテー:さまざまな成長の段階のための物理的変化です。

アパクシーヤテー:加齢に伴う衰弱と委縮です。

ナッシャティ:死。生の終焉です。

至高の母は信奉者をこれらの変化がない状態に連れていこうと努めています。

146. Niṣprapañcā ニシュプラパンチャー

意味)彼女はこの宇宙(プラパンチャ)を超えています。

「プラパンチャ」は二つの言葉「プラ」+「パンチャ」で構成され、パンチェ―カラナの過程(五大元素(パンチャ・ブータ)を媒体として精妙なものが粗大なものに変わる過程)
を進んでいることを意味します。

創造におけるすべての物質と存在は、五大元素(地、水、火、風、空からなるパンチャ・ブータ)に起源を持つ必要があります。これらの五大元素は五つのタンマトラに由来することが次の詩節で説明されています。

Mahato ahamkāra, ahamkārat panchatanmatrāṇi panchatanmātrebhyah panchamahabhootāni.
マハトー アハムカーラ アハムカーラト パンチャタンマートリ パンチャタンマートレービャハ パンチャマハーブーターニ

タンマートラは精妙なものです。それは物理的な大地があるとき、その原料となる原子のような精妙な大地があるのに類推できます。その精妙な要素が提供するエネルギーが、この地上の構成物が枯渇しないようにしています。

このテーマにもう少し深く入っていくなら、私たちはこの肉体は宇宙(プラパンチャ)そのものだと理解すべきです。

この身体(宇宙)があることによってのみ、私たちは外的な宇宙(プラパンチャ)を知覚します。サハスラーラに達するクンダリニーエネルギーが宇宙を浸すと言う時、それは身体に言及しています。

身体(シャリーラ、乗り船)を持たない聖なる母には、この宇宙(プラパンチャ)がなく、したがってニシュプラパンチャです。これまでの名のなかで与えられてきた彼女の住まいなどの描写は彼女に集中し焦点を合わせるのを助けるためだけのものです

147. Nirāśrayā ニラーシュラヤー

意味)彼女は自らの存在について何にも依存しません。

「アシュラヤ」は「保護所、依存、避難所」を意味します。彼女はこの創造におけるあらゆる側面の保護所・避難所であり、彼女は自らの存在のためにいかなる補助も必要としません。

148. Nitya-śuddhā ニティヤ・シュッダー

意味)彼女は永遠に純粋で、欠点がありません。

Atyanta malino dehī dehī atyanta malinō deho, dehī chātyanta nirmalah.
アヤンタ マリノー デーヒー デーヒー アトゥヤンタ マリノー デーホー、デーヒー チャートゥヤンタ ニルマラハ

意味)私たちの物理的な身体は汚れと不純性に満ちています。しかし主シヴァとしても知られる内なる存在は、その中にいて、常に純粋(ニティヤ・シュッダ)です。

ここで説明されているすべての名は、至高の真髄を理解するための最大の近道であり、可能な限り最高の方法で入念に説明されています。アドヴァイタ(不二一元)哲学において、至高の真髄は次のように述べられています。

Nitya śuddha buddha mukta paripoorna sacchidananda advaita parama prakashah.
ニティヤ シュッダ ブッダ ムクタ パリプールナ サッチダーナンダ アドヴァイタ パラマ プラカーシャハ

149. Nitya-buddhā ニティヤ・ブッダー

意味)彼女は永遠の知識の形です。

至高の知識は永遠です。そのような知識は最終的な破壊(プララヤ)の後にも破壊されません。この知識が未来の創造の基礎です。彼女はそのような不死の知識の姿です。

ブッダ、ボウダ、ボーダナの語はすべて知識(ジュニャーナ)を意味します。

「サット、チット、アーナンダ」の三つの語は「サティヤム、シヴァム、スンダラム」であり、「サティヤ、ジュニャーナ、アナンタ」です。「アナンタ」、「スンダラ」はアーナンダ(聖なる至福)の同義語です。

150. Niravadhyā  ニラヴァディヤー

意味)彼女には無知と錯覚がありません。
アヴァディヤはアヴィディヤ(無知)の同義語です。

続く

⇒ラリタ・サハスラナーマ目次
※シュリ・スワミジによる『ラリタ・サハスラナーマ』の詠唱アプリはこちらです。
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