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ダッタ・スタヴァの唱え方(第四詩句)

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Sarvānarta haram devaṃ sarva mangala mangalaṃ ǀ
Sarva kleśa haraṃ vande smaṛrṛgāmi sano’vatu ǀǀ
サルヴァーナルタ・ハラム・デーヴァム・サルヴァ・マンガラ・マンガラム
サルヴァ・クレーシャ・ヴァンデー・スマルトルガーミ・サノーヴァトゥ

最初に全ての詩句/マントラはアイヒカ、アームシュミカ、パラマーティカの三つの目的で使うことができると話しました。この句では獲得したアイヒカ(世俗的)の成果と人を至高のパーラマーティカの状態へと連れていく道について詳しく述べられています。

一見すると、「サルヴァ・アナルタ・ハラム(全ての無意味さの破壊)」と「サルヴァ・クレーシャ・ハラム(全ての苦しみの破壊)」が繰り返されていて、主が深刻な困難から解放してくれることを示唆しているようにみえます。しかしそれぞれの言葉には違う目的があります。

「アナルタ」は意味のない/利益のない/価値のない(アヨーギャ)ものへの傾向を強めることを意味します。それらのものへの傾向が全ての悲しみの根源です。ですから、それらのものを一掃することが不可欠です。
一般的に、人は、意味のない、無駄とも言える世俗的なものに注目します。世俗的なものの中には、ある人は好まず、別の人の見解では神聖で吉祥(マンガラ)なものがあります。例えば、子牛や寺院は吉祥(マンガラ)と考えられています。どうしてこれらのものは吉祥なものになったのでしょう?誰がこの吉祥さを与えるのでしょうか?
そのようなものに吉祥を授ける吉祥な力が「サルヴァ・マンガラ・マンガラム」です。注目がこの力に置かれると、全てのアナルタは自動的に洗い清められます。
どうやって人は焦点/注意をこの至高の吉祥なものに向けられるのでしょう?それは「ヨーガ」で可能になります。

ヨーガの道には障害があります。ヨーガのサーダナ(霊的実践)における障害は「クレーシャ」として知られています。それは五つあります。
1 アヴィディヤ(無知) 2 アスミタ(エゴ) 3 ラーガ(欲望) 4 ドヴェーシャ(嫌悪) 5 マラナ・バヤ(死への恐れ)

この主はこの五つのクレーシャを全て払拭(サルヴァ・クレーシャ・ハラム)して、私たちがヨーガのサーダナ(霊性修養)の道を歩むことを確実にします。ヨーガ・サーダナの進歩を通して、主は私たちの無駄な世俗的なもの(サルヴァーナルタ)から焦点を離して、代わりに絶対的な実在(サルヴァ・マンガラ・マンガラム)に集中するようにさせます。

ヴァンデー:この主に崇敬の念を捧げます。
スマルトルガーミ・サノーヴァトゥ:呼びかけたときに即座に応えてくださる主が私たち皆を守ってくださいますように!

<続く>

☞ダッタ・スタヴァ(全詩句)
☞ダッタ・スタヴァ 音声(英語表記あり)

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