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シュリーマド・バーガヴァタム 第201話

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ドゥルヴァは続けました、「叡智と無知、創造と崩壊といった相反するエネルギーは、非二元性のパラブラフマーの中で突如として次々に顕現し続けます。この宇宙の創造は全て、時間の制限を受けないパラブラフマーから誕生しました。パラブラフマーは、至福が人格化した普遍的な存在です。彼はあらゆる存在の本源なる原因です。私はそのような至高の主に全託します。

Satyāśiṣo hi bhagavaṁs tava pāda-padmam
Āśīs tathānu-bhajataḥ puruṣārtha-mūrteḥ
apy evam arya bhagavān paripāti dīnān
vāśreva vatsakam anugraha-kātaro ’smān

おお主よ!あなたの蓮華の御足は、全ての人間が追い求める至福であり、唯一の避難場所です。見返りを何も期待せずにあなたに奉仕する信奉者は、あなたの蓮華の御足に仕えるというすばらしい機会は、最高の物質的報酬をはるかに上回ると考えています。その人にとっては、あなたの蓮華の御足に奉仕すること自体が、最高の報酬なのです!

しかし、おお主よ、あなたは、どんな時でも信奉者の願いを叶えてくれることに一生懸命です。母牛が生まれたばかりの子牛を守るように、あなたは、最高の愛の力で私のような無力な信仰者を守ってくれます。」

このように、知性豊かなドゥルヴァは主を称賛しました。至高の主シュリハリは、この祈りの言葉を聞いて大変喜びました。主は彼の祈りに感謝して、答えました。

おお王子よ!あなたの献身的な苦行は、すばらしいものだ!あなたの心の中にある願いは分かっている。実現は難しいものだが、叶えよう。吉祥なる祝福があらんことを!

ドゥルヴァよ、あなたが獲得せんとする星は、光り輝いている。誰もそれ以上の領域に昇ることはできない。そして、誰もそれと統合することはできないのだ。

あなたは、その星を永遠に統治することになるだろう。その他の星座や惑星は、その星に支配される。高位の惑星に暮らす功徳を積んだ人たちは、それぞれのプンニャ(功徳)に応じて、カルパ(創造の期間)の間に地球に再生する。しかし、これから獲得するこの星は、永遠にあり続ける。言い換えるならば、この宇宙の創造が終焉を迎える時まで存在し続ける。

ダルマ、カシュヤパ、アグニ、シュクラといった、ヴァーナプラスタ(林住期)の規則に従って尽きることなき功徳を積んだ偉大な聖者たちは星々の姿となって、他の惑星や星々を連れ立ち、この星(北極星)を恭しく回ることになるだろう。

父王はあなたに王国を託し、森に出立するだろう。その後、あなたは、三万六千年の間、王国を統治することになる。そしてダルマ、アルタ、カーマ(人生の最初の三原理)を維持し、完全に支配下に置くだろう。感覚を完全に制御して、国王としての贅沢を享受しなさい。

弟のウッタマは、森の奥深くで狩りをしている時に亡くなるだろう。義理の母親のスルーチは息子との別れに耐えられなくなって、森の中で彼を捜索することになる。そして、森林火災にあって、命を落とす。

ヤグニャは私のハートだ。あなたはヤグニャを数多く執り行って私を崇拝し、多額のダクシナ(ヤグニャを執り行った司祭に渡すお金)を拠出するだろう。この星で最高の贅沢を楽しんだ後、あなたは最期の瞬間に私を思い出す。

Tato gantāsi mat-sthānaṁ sarva-loka-namaskṛtam

その後、あなたは私の住まいに到達するだろう。その星は七人の偉大な聖者の星座より上位に位置し、全領域の世界が崇敬する場所になっている。この私の住まいに到達できるのは、ヤティーシュワラだけだ。私の住まいに到達した者に再生はない。」主シュリハリは、このようにドゥルヴァに祝福を与えました。

ドゥルヴァが見守る中、主は御身の住まいに戻っていきました。ドゥルヴァは主の蓮華の御足を崇拝することによって、願いを実現しました。しかし、彼はまだ完全には満足していませんでした。彼は主の命令を思い出して、王国に戻りました。」と、マイトレーヤ・マハルシはヴィドゥラに言いました。

それから、ヴィドゥラは質問しました、「おおマハルシよ、シュリハリは幻想を司ります。主の永遠の住まいは、授けられるものの中で最高のものです。それは偽りを生きる人間の範疇を超えています。多大な困難を乗り越えて、達成できるものです。

それを獲得するのは、主の神聖なる御足を献身的に崇拝する者だけです。ドゥルヴァは、無数の転生を重ねても獲得できない究極の住まいを一度の転生で獲得したのです。それなのになぜ彼は幸せではなかったのでしょうか?」

マイトレーヤ・マハルシはこの問いに答えました、「義理の母親のスルーチは、辛辣な言葉の力でドゥルヴァのハートを刺しました。ドゥルヴァは、彼女からの痛々しい言葉を何度も思い出しました。彼は至高の主を瞑想していた時も、この侮辱的な言葉を忘れることはありませんでした。彼は解放を求めなかったのです。このため、今、苦しんでいるのです。

彼はこのように考えていました、「永遠に独身主義を貫いた、サナカ、サナンダ等の偉大な聖者たちは、数多の転生を通じて、完全な集中力で厳しい瞑想に励んだ。彼らは成熟した叡智の力で、主の蓮華の御足を獲得したのだ。私はわずか六カ月の苦行を行って、主の御足の影を見たにすぎない。私は統合とは真逆の感情を受け入れてしまい、義理の母と自分を分離してしまった。このため、私は再び、主の御足から離れてしまった。何という不幸だろうか!己の愚かさのために、主の御足を失ってしまったのだ。」

ヴァーマナーヤ・ナマハ

続く

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