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ラリタ・サハスラナーマの名の意味301~310

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301. Hrīṁkārī フリーンカーリー

意味)種字語(ビージャークシャラ)のフリームは彼女の名と形の両方です。

種字語「フリーム」はハリ(ヴィシュヌ)とハラ(シヴァ)を結合しているので、彼女にとって非常に好ましいものです。この種字語フリームの中に存在するあらゆる種類の種字語が含まれていると言われています。これは非常に強力な種字語です。『ラリタ・トリシャティ』では、フリームが称賛されています。彼女は「オーム フリーム ナマハ」と呼ばれています。主パラシュラーマによって編纂された『トリプラ・ラハスヤ』は、純粋に種字語フリームに基づいています。
十五語(パンチャダシー)マントラは、三つのパートを持ちます(第85の名、シュリーマド・ヴァグバヴァ・クータイカ参照)。フリームはこのマントラのそれぞれの部分を繋げています。種字語フリームは個人(ジーヴァートマ)と至高の存在(イーシュワラ)を繋ぎます。
フリームが深く最大の力をもって唱えられると、身体を震わせます。その結果、根深く隠された病気もすべて拭い去られます。

302. Hrīmatī フリーマティー

意味
1)「フリー」は「控えめ」を意味します。彼女は謙虚であり、謙虚な者は彼女にとって愛しい存在です。
『チャンディ・サプタシャティ』は聖なる母の謙虚さ(ラッジャ)を次の詩句で称賛しています。
Yā devī sarva-bhuteśu lajjā-ruupena samsthitā |
Namas-tasyai namas-tasyai namas-tasyai namo namah
ヤー デーヴィー サルヴァ・ブーテーシュ ラッジャ・ル―ペーナ サムスティター
ナマス・タスヤイ ナマス・タスヤイ ナマス・タスヤイ ナモー ナマハ
謙虚さの性質は男性と女性の両方に等しく適用されます。

2)フリームは彼女の知性(マティ、ブッディ)です。

3)彼女は種字語「フリーム」さえも超えています。フリーマティは「フリーム+アティ」に分けることもできます。アティは「超えた」、「それより上の」を意味します。もっとも至高の段階ではパラマートマは、オームやフリームなどの最高の種字語を含む全ての種字語さえも超えているということを強調しています。

303. Hṛdyā フルダヤー

意味)ハートを盗む者がフルダヤです。

心がフルダヤであることを強調しています。彼女の美しさと性質によって、至高の母は全ての存在のハートを盗みます。

304. Heyopādeya-varjitā ヘーヨーパーデーヤ・ヴァルジター

意味)彼女は二元性を超え、全ての形の違いを超えています。

彼女の目には全てが等しく、彼女はすべてに等しく恩寵を与えます。

『ソウンダルヤ・ラハリ』の第57詩句は次のように彼女を賞揚しています。

drsa draghiyasya daradalita nilopaal ruca
daviyamsam dinam snapaya krpaya mām api śive
anenayam dhanyo bhavati na ca te hānir iyata
vane vā harmye vā samakara nipāto himakarah
ドゥルシャ ドラギヤスヤ ダラダリタ ニローパール ルチャ
ダヴィヤムサム ディナム スナパヤ クルパヤ マーム アピ シヴェー
アネーナヤム ダンニョー バヴァティ ナ チャ テー ハーニル イヤタ
ヴァネー ヴァー ハルムイェー ヴァー サマカラ ニパートー ヒマカラハ

意味)おお聖なる母よ! あなたの目は長く美しいです。それは隅々まで行き渡り、あらゆる詳細なものもその保護下におきます。おお母よ、どうかあなたの慈悲深い目線を浴びせてください。たった一目でこの存在(個我)は全てを得ますが、母よ、あなたは何も失いません。月は森も宮殿も等しく照らすではありませんか?そのようにどうか選ばれた者だけに慈悲を降りそそぐということがないようにお願いいたします。

305. Rājarājārcitā ラージャラージャルチター

意味)彼女は皇帝の中の皇帝(ラージャ・ラージャ)であり、つまりインドラ、クベーラ、マヌ、月やその他の存在は彼女を熱心に礼拝します。

306. Rājñī ラージュニー

意味)彼女はこの宇宙全体の女王です。ラージャラージェ―シュワラの皇妃として彼女はラージュニーと呼ばれます。

皇帝は人民を保護するとともに、ダルマとアダルマ(正義の法則)に精通していなければなりません。紛争に関して優れた判決を下すことができ、その知識を英知と慎重さを伴って適用しなければなりません。皇妃として聖なる母はこのすべての仕事を行ないます。

307. Ramyā ラムミャー

意味)彼女は非常に美しく、私たちのすべての喜びの原因です。

「ラム」はアグニ・ビージャークシャラ(火の元素に関連する種字語)です。ラムミャとして、彼女は輝き(テージャス)と、知性(ブッディ)、心、ハートの成長を引き起こします。

308. Rājivalocanā ラージヴァローチャナー

意味)彼女の目は長く美しく、それは蓮の花びらやフリーム・マントラのようです。彼女は蓮の目(パドマ・ナヤナ)をしています。
これは種字語「フリーム」は長く伸ばさなければならないことを意味します。種字語「オーム」は12カウントまで伸ばします。「フリーム」は呼気と吸気の間、それぞれ18カウント伸ばさなければなりません。

309. Rañjanī ランジャニー

意味)彼女は人々のハートにおおいなる幸せを引き起こします。

幸福は恐怖が拭い去られたときにのみ得られます。最大の恐怖は、病気、老い、死への恐怖です。彼女はそのような恐怖を消し去ります。

310. Ramaṇī ラマニー

意味)彼女は喜びにあふれ、遊び心があり、楽しさに満ちています。これは彼女が信奉者を喜びで祝福することも意味しています。

続く

ラリタ・サハスラナーマの紹介
アンガニャーサとカラニャーサ(身体への神の勧請)
瞑想のための詩句
パンチョ―パチャラ・プージャ(五つの捧げものの儀式)
ムーラグランタ(基調詩節)1-111
サハスラナーマ112-1000

※シュリ・スワミジによる『ラリタ・サハスラナーマ』の詠唱アプリはこちらです。
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