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永遠の法 サナータナ・ダルマについて

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二日前、私たちはダルマ(法、正義、義務)について話しました。宗教、カースト、慣習、慣行はダルマではありません。

仏教は宗教であり、ダルマではありません。ジャイナ教はまた別の宗教であり、ダルマではありません。人々は「ヒンドゥー・ダルマ」と言いますが、これは正しくありません。ダルマは全ての宗教、全人類に適用されるものです。キリスト教、イスラム教も宗教でありダルマではありません。ダルマはこれら全ての宗教以上のものであり、それは創造と共に生まれます。それはジャーティ、カーストによって変化するものではありません。ダルマは母なる女神のように永遠であり、私たち全員の呼吸のようなものです。

ダルマとは人類全員が従うべきものであり、ダルマに従ってこそ、人類と呼ぶに値します。そのような体系がダルマです。私たちは創造と共に生じるダルマに従う必要があります。

肉を食べることはダルマではありません。それはあなたの習慣です。習慣とダルマとの間には大きな違いがあります。カーストの慣習もダルマではありません。私は同じことを違った言い方で説明しています。私たちは呼吸をしますね。それが生命の在り方です。ダルマも全ての存在にとって同じです。全人類が一つのダルマの下にあり、それはイスラム教、キリスト教、ジャイナ教、仏教、どの宗教に属していても変わりません。全ての人が呼吸をするのと同じように、ダルマは存在しています。

バラモンは鼻で呼吸し、ヴィシュヌ派は耳で呼吸するなどということがあるでしょうか?キリスト教徒もアラブ人も鼻で呼吸します。鼻で呼吸するのをやめて別の所から呼吸すると主張している人がいるでしょうか?背中で呼吸しますか?それができるでしょうか?この土地(体)には九つの扉がありますが、呼吸は鼻を通してされます。

私たちは呼吸によって生きているので、それをブラフマー・ランドラ、イダー、ピンガラ(それぞれ精妙なエネルギーの通路とセンターを表す)と呼びます。それが私たちの命を保っているのでブラフマー・ナーディー(ブラフマーの精妙神経)と呼びます。スーリヤ・ナーディー(太陽の精妙神経)、チャンドラ・ナーディー(月の精妙神経)も同様に大切です。英語だとそれを「nose(鼻)」と言います。私たちの祖先がいかにその器官の重要性を知っていて賢明に名を選んだのかがわかります。

全人類が永遠であるダルマに従うべきです。それはどの時代にも変わらないものなのでサナータナ・ダルマ(永遠のダルマ)と呼ばれます。それはヒンドゥー教にだけ属するものではありません。永遠のものであり、全人類に属するものです。

十のダルマがあります。ドリティ、クシャマ、インドリヤ・ニグラハ、サティヤ、アクローダなどです。

ドリティ。これは勇気を持っていることです。それは軽率な大胆さではなく、ダルマにしっかりと立脚していることです。人は罪を犯すべきではありません。様々な仕事をするにあたって不安を感じる人がたくさんいます。恐れる必要はありません。なぜそのように不安になる必要があるのでしょうか?せいぜい仕事から外されるくらいです。それが何というのでしょう?また別のものを手に入れることができるでしょう。恐れ知らずでありなさい!バガヴァッド・ギーターで主クリシュナはアルジュナに勇気を与えました。
クリシュナは「なぜ恐れる?彼らが偉大な戦士だからか?もし進むなら、望むもの全てを得るだろう。恐れ知らずであれ!あなたは全てを得る」と言いました。
 子どもたちは試験のために勉強しますが、当日になって不安になり全てを失ってしまいます。家では全部できていたのにです。もし恐れていなければ、全てを思い出せたでしょう。一家の主はいつもストレスを抱えています。女の子には良い教育が必要です。しかし気をつけなければなりません。盲目に信じ切ってはいけません。彼女たちをチェックし、どのような交遊関係を持っているか観察していなければなりません。彼女たちを生んだのはみなさんなのでみなさんにはその権利があります。しかし同時に彼女たちに勇気を与えなければなりません。年を経るごとに自由にさせなさい。それまではあなたたちに責任があり、その後に自由を与えなさい。彼女たちが言うことを聞かないなら私のところに連れてきなさい。私がレッスンを与えます。みなさんは大変苦労して出産し、苦労して育ててきました。そのためあなたは正しいのです。彼女たちが何をしようとしているのか、知らなければなりません。しかし同時に、勇気は誰にとっても必要なものです。

クシャマ。許すことです。他者の過ちを許すことです。ヤティーシュワラ(苦行者の王)はクシャマを持っているべきです。あなたは許し、良い言葉を言わなければなりません。そのようにして間違いをした人は正されるでしょう。私たち全員が許す性質を持つべきです。しかし同時に注意深くあるべきです。聖者ブリハスパティは言っています。あなたの体や心が誰かによって傷つけられたとき、その痛みを与えた人に怒ってはいけません。もしあなたが許すなら、その90%はなくなるでしょう。あなたが間違いについてうるさく言い続ければ彼らは反撃するでしょう。あなたの子どもたちを許しなさい。それは偉大な性質です。これは宗教の信仰でしょうか?それともどこかの国だけのものでしょうか?これはすべての人が従わなければならないものです。

ダマ。為したことの結果に苦しむことです。犯した過ちに対して贖いの苦行をする人がいます。早朝に冷たい水で沐浴するなどです。みなさんが車で逆走していてそれを警官が捕まえたとき、みなさんは警官と口論をします。「自分の叔父は重要人物だ」などと言います。そうではなくむしろ自分の間違いに対しての罰を歓迎してください。犯した間違いに対して法的に必要な罰を進んで受け入れる人は良い人です。もし法廷で過ちを認め謝罪するなら100ルピーで解放されるかもしれません。ですが議論を続ければ一日の禁固刑になるでしょう。
カルタヴィーリヤは多くの苦行をした偉大な信奉者であり、もし自分が間違いを犯したら罰してくれるようにダッタ・スワミに願いました。彼はそれを懇願しました。プラーナでは多くの偉大な魂が罰を願っています。私たちはいつも逃れようとします。私たちはこの罰は今生か来世に経験しなければならないことを知る必要があります。今、逃れることができても罪悪感に悩まされます。年をとると、それがあなたを蝕んでしまいます。誰もあなたにそれを思い出させようとしませんが、あなた自身の心が痛みを引き起こすでしょう。そのためすぐに償わなければなりません。自分の間違いを否定して無罪を主張すべきではありません。
あなたのハートが真実を知っています。もしあなたが受け入れるなら、心は平和になります。年長者を騙すのは、あなたにとって良くありません。年長者、両親を傷つければ、彼らは気分を害します。あなたの母はあなたの父親や誰かに何も言うことなしに静かに苦しみ、それらの罪は困難となってあなたのもとへやってきます。あなたは傲慢に話すべきではなく、年長者を無視してはいけません。もしあなたがそのように話せば先生はそれを晩年まで覚えているでしょう。これだけは確かに言いたいのですが、自分の愚かさを忘れてはいけません。それは定年後にあなたを悩ませるでしょう。決してグルに傲慢に話してはいけません。それは大きな罪です。すぐに償わなければなりません。そうでなければ神はそれを二倍にして来世であなたを罰するでしょう。カルタヴィーリヤは普通の存在ではありませんでした。
彼はダッタに相当する存在でしたが罰を求めました。
「スワミジに文句を言いにいけばいい。何が起こるか見てみよう。私は何も罪を犯していない」などと決して言ってはいけません。それは非常に重い罪です。スワミジにとってあなたは必要ではありません。ただの迷惑者です。あなたを恐れていません。あなたはそのように話してはいけません。多くのボランティアがここでそのように言い続けています。あなたは恐ろしい世界に追放されるでしょう。
「スワミジに誓う」あるいは「スワミジのパードゥカ(履物)に誓う」、「スワミジが証人だ」、「スワミジのパードゥカが証人だ」などと言ってはいけません。それはひどい罪です!誰がパラマートマであるスワミジをあなたのつまらない出来事や口論に連れてくるのですか?あなたは自分の目、耳、鼻などにそれを誓ってください。もし嘘をつくなら、それらを失うことになるでしょう。母、姉妹、父、友人などにそのように誓っていけません。それは地獄行きであり、あなたは愚か者です。喧嘩している両方が地獄へ行きます。『グル・ギーター』はグルをどのように扱うべきか、どのように敬うべきかを教えています。それが私が『グル・ギーター』をみなさんに与えた理由です。あなたはそれを学び実践しなければなりません。もし間違えば、あなたは必ずその結果に苦しまなければなりません。そうでないならば、それは大罪です。「あなたは何のために化身したのですか?あなたは信奉者たちに会わなけくてはなりません」と言う人がいます。どうしてでしょう?なぜ会わなければならないですか?私は信奉者たちのために化身したのですか?私は自分自身のために来ました!それは政府の義務ですか?私が誓約書を書きましたか? みなさんはみなさん自身で自分の罪を贖わなければなりません。

アステーヤ。直接、あるいは間接的にも、「もの」を想像の中でさえ盗まないことです。いつかこっそりと手に入れるなどと思ってもいけません。心の中ですらそれを望むべきではありません。自分たちに属さないものを望んではいけません。誰かが花を植え、ある朝、あなたがその花を摘んで、スワミジが解放を与えてくれると思ってそれを捧げます。スワミジはそれを植えた人に解放を与えるでしょう。そしてあなたは罰されます。あなたはそれを盗んだのです。あなたは自分自身に属さない富を楽しむことはできません。「彼」が知らないと思いますか。祝福を受けるのはダルマ的な人々だけであり、偽のメッセンジャーの少年たちではありません。 たくさんの人が私の前でふりをして、私もそれに合わせて遊んでいます。

シャウチャ。全ての側面で純粋で清潔であることがシャウチャです。もしあなたが今日は風呂に入らなくてもいい、または歯磨きをしなくてもいいと言うならば、なぜ今日は食べなくてもいいとは言わないのでしょう?私がみなさんの歯をなくしてしまったらどうしますか?体、心、言葉、すべての側面で純粋でなければ、取り掛かった仕事を達成することはできません。『ガルーダ・プラーナ』は五種類のシャウチャを教えています。その中で食べ物の純粋さがもっとも重要なものとして称賛されています。サトヴィック(純粋)な食べ物を食べなければ、純粋に行動できません。家で作られる食事は純粋でなければなりません。つまり純粋は心と体で作られなければなりません。私たちは神に純粋は食事だけを捧げるべきです。また少なくとも蟻などの他の生き物に捧げてから食べるべきです。食べ物を少しだけとっておくのはそのためです。蟻がくるかどうかわかりませんが、いずれにせよ他の生き物が食べるでしょう。みなさんは全員、かつて(遠い前世など)、虫などの低い生き物でした。私たちの前世が、猿、ロバ、猫、犬と関係していたかわかりません。私たちは無数の転生をし、そして今、人間として生まれています。この人間としての転生は、全てのプラーナ(神話)を聴いたり、サットサンガ(聖なる集まり)に参加したり、「彼」と一つになる機会を私たちに与えるものです。もしあなたが従わないならば、馬や何かに生まれ変わってしまうでしょう。食べ物はブラフマーです。あなたは食べ物を食べるとき、神について考え、今日食べ物が得られたこと、今日ジニャーナ(叡智)が得られたことを神に感謝し、祈らなければなりません。
食べ物が純粋なら、サットヴァ(純質)が私たちの中で強められます。ウパニシャッドはこれを称賛しています。外から帰ってきたら、手と足を洗わなければなりません。靴を履いていたと言い訳はできません。足を洗わなければなりません。ソファに直接座らないでください。コロナの間、私たちは手を洗うことの重要性を学びました。ですが再び、徐々にこの習慣が弱まりつつあります。中には習慣になり必ず手を洗うようになった人もいます。多くのバラモンも洗っていません。牛や豚のようなものです。なぜ私が懲らしめるべきではないのでしょうか?私は心の中で考えていますが、あなたに言わないでしょう。近くにいるときは面と向かって言いますが、少し離れている場合は、言わずに豚のようだと思っています。これから手を洗うようにしますか?私たちが外出すると、多くの微生物がつきます。それらは私たちの親戚が生まれ変わった姿です。突然くしゃみが出たときは、それは元親戚があなたにくっついていることを意味します。鼻や口についたのです。お腹が痛くなったときは、親戚がお腹に来ています。別の親戚は石となってあなたの体に入り込みます。彼らが近づかないようにするためには清潔でなければなりません。また日の出前に起きなければなりません。午前6時を越えて寝ていてはいけません。起きたら、朝の清めと入浴をしなければなりません。その後プージャー(礼拝)の祭壇に火を灯し、お香に火をつけ、ダッタクリヤーヨーガとプラーナ―ヤーマ、瞑想をしなければなりません。これらは内面の純粋さのためのシャウチャです。

インドリヤ・ニグラハ。感覚の抑制です。五つのジニャーネーンドリヤ(感覚器官[目、耳、鼻、舌、皮膚])と五つのカルメーンドリヤ(行為器官[足、手、声、排泄器官、生殖器官])があります。これらの十の器官を意識的に抑制し続けることがインドリヤ・ニグラハ(感覚の抑制)です。ダシャラタ(主ラーマの父)は、十の器官を抑制する者です。彼は偉大な人物でしたが、妻に与えた恩恵のために滑ってしまい、そのため転落しました。ガンディーは三匹の猿を所有していました。悪いことを見ざる、言わざる、聞かざる、の三匹です。最近では全ての猿が野放しにされ、抑制されていません。私たちはバジャンを聞き、ナーマサンキールタナ(聖なる御名の詠唱や歌唱)をすべきです。心を悪いことから良いことへ向けるべきです。良いことを話しましょう。どんなことがあってもタバコを吸ったり、アルコールを飲むべきではありません。舌にとても気をつけなければなりません。好きなように話してはいけません。年長者たちがみなさんの言葉使いをチェックすると批判してはいけません。彼らに従い、甘く話し、彼らの言うレッスンを受け取らなければなりません。噂話をしたり、愚痴を言ったりしないでください。不必要なことを議論してはいけません。心は目に映るものすべてにさまよってはいけません。それから心を遠ざけてください。心が行きたがるところに足を向けてはいけません。抑制が必要です。心を抑制し続けることが内的な統御です。皆さんも感覚を抑制しなければなりません。

ディー。正しいジニャーナ(知識)を得ることがディーです。人々はよく憂うつになります。悪いことを考えてはいけません。落ち込まないで別のことを試してください。私たちは他の多くの人にとって有益になることを考えなければなりません。悪い考えを助長してはいけません。高貴な魂はいつも普遍的な利益を考えています。彼らは多くの真理を含む作品を書きました。彼らは困難を解決し、世界の利益のために働きました。どんな信仰に属しても、どんな仕事についていても、善だけを考え、全ての存在のためになる善を行なうべきです。

ヴィディヤ。学ぶことです。みなさんは常に学んでいなければなりません。常に新しい側面が現れてきます。死ぬまで学び続けることにオープンであるべきです。新しい言語を学ぶべきです。また新しい角度から考えるべきです。『バガヴァッド・ギーター』、『マハーバーラタ』を新しい角度から考えてください。そこから学ぶことができる多くの人文科学があります。年を取っても新しいことを学べます。私たちは古代の人々が従っていた道に従わなければなりません。多くの古代の人を正しい道に導いた永遠のダルマに従うべきです。それは心の上昇を強め、精妙な学習を根付かせるでしょう。一度それに火がついたなら、あなたはその霊的な道を旅して、自分自身を知るべきです。この世界において真我を知ることほど偉大なヴィディヤはありません。

サティヤ。真実、正直であることです。これ以上に偉大なダルマはありません。役人はオフィスに行き、仕事を始める前にお茶休憩をします。そしてすぐに昼休みがやってきます。そして夕方のティーをすると、仕事の終わりの時間です。そうして政府を騙しています。恥ずかしくないのでしょうか?どうして給料をもらっているのでしょう。そして家に帰ると、あたかも山を持ち上げたかのようなポーズをして、妻にコーヒーを持ってくるように命じます。彼女はあなたのためにおやつを作らなければなりません。子どもたちが近くにくると、忙しそうにして無関心なふりをします。家にいる女性たちはとても一生懸命働き、食料品などの買い物の列に並んでいます。彼のほうは家に帰り、古い新聞を読みます。子どもは新しく学んだことを暗唱しようとしますが、彼は子どもをはらいのけます。彼は母親がきたときだけよく話します。彼はオフィスで一生懸命働いたので、家では愛情をもって話しません。今日は特別監査官がオフィスに来ました。ストレスの多い出来事でした。警部は紅茶中毒です。みなさんの公務員は、私たちの税金を盗んでいます。いったいどうなっているのでしょうか?
間違いを犯した人をけっして懲らしめようとしてはいけません。代わりに愛と優しさをもってその人に伝えなければなりません。そうすれば心を変えてあなたの話を聞いてくれるはずです。そうでなければ反抗するでしょう。大きな仕事を達成するためであっても嘘をついてはいけません。これらのすべての特質はサナータナ・ダルマ(永遠のダルマ)と呼ばれます。
常に真実を喜ばしく楽しく話さなければなりません。たとえ本当のことでも愛とやさしさを込めて言いましょう。攻撃的に話すとわからなくなってしまいます。アクルーラのように話しなさい。正直であり、誠実に話し行動してください。

アクローダ。クローダとは怒りのことです。アクローダは忍耐です。子どもは何度言っても同じ間違いをします。叱ったら彼らは学ぶでしょうか?あなたが怒鳴ると子どもたちは数学を良く学びますか?彼らは怖がってしまうでしょう。みなさんの多くは忍耐強く教えてくれたのでよく学ぶことができた先生を思い出すでしょう。そして他の厳格な先生は怖がっていたでしょう。忍耐強い先生が他の学校に行ってしまったりすると生徒たちは泣きます。忍耐はそのような美しい特質です。

これらの十の美徳はサナータナ・ダルマです。これがどのように破壊され得るでしょうか?それは全創造が溶解する時にだけなくなります。それは永遠のものです。サナータナ・ダルマを批判するのは、自分の息をとめるか、自殺するかのようなものです。私たちは人類のダルマを守らなければなりません。クリシュナ神はバラモンやクシャトリヤを守るために化身したのではありません。彼はダルマを再確立し、それを守るために降りてきました。さあ、教えてください、みなさんはダルマを守りませんか?
ダッタ・スワミはなんと美しく私たちにダルマを教えたことでしょう。私たちが正しい知性を持ち、ダルマの道を歩めることを祈りましょう。

2023年9月7日パンチャムカ・アーンジャネーヤ寺院におけるシュリー・スワミジ講話より

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