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シュリーマド・バーガヴァタム 第221話

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Yatra yajña-patiḥ sākṣād bhagavān harir īśvaraḥ
Anvabhūyata sarvātmā sarva-loka-guruḥ prabhuḥ

至高の神は、ヤグニャの姿で存在しています。主は全てのヤグニャの神です。神は全世界の父です。そして、全てのエネルギーを蓄えています。このマハーヴィシュヌ神が、プリトゥ王が執り行うヤグニャの儀式に顕現したのです。

この至高の神のお供をして、ブラフマ、ルドラ、この世を護る神々、従者たちが、軍隊を従えて到着しました。ガンダルヴァ、アプサラス、マハリシたちが、偉大なる神を賞揚しました。

悟りに到達したシッダ、ヴィディヤーダラ、悪魔族の信奉者、ヤクシャ、シュリハリの直属の従者であるナンダとスナンダ、カピラ・マハルシ、ナーラダ・マハルシ、偉大なヨーガ行者の長であるダッタートレーヤ、サナカ・マハルシと兄弟たち、また、それ以外にも、神への奉仕に情熱を傾ける信奉者たちがシュリハリに同行して、犠牲祭を行う会場に到着しました。

母なる大地は、ヤグニャを執り行うのに必要な材料は全て十分にあることを確認しました。願望成就の牝牛のカーマデヌのように、大地は、プリトゥ王が必要するものは何でも用意することを約束しました。

牛乳、カード、パーナカム、ギー、また、それ以外の液体が、川のように流れていきました。海は、貴重な宝石や真珠を与えました。山は、舌で味わう食物、噛む食物、一口ずつ飲むような液体、飲用の食物といった四種類の食物を与えました。プリトゥ王の配下の王たちは、たくさんのすばらしい品々を贈りました。

プリトゥ王は、献身的に盛大なヤグニャを執り行いました。また、その一方で、目に見える直接的証拠(プラティヤクシャーシ・パラマーナ)では理解できない至高の神を崇拝しました。天界を司るインドラ神は、プリトゥ王の成功や、彼が執り行う盛大なヤグニャに我慢がなりませんでした。そして、インドラ神は障害物を作りました。

プリトゥ王は百回目のアシュワメーダ・ヤーガを執り行っている間、熱心にシュリハリを崇拝しました。嫉妬にかられたインドラ神は、その間に誰にも見られずに犠牲の馬を盗みました。インドラはパーカンダに変装していたため、誰にも気づかれなかったのです。そして、犠牲の馬を連れ出すと、すばやく天空の路を通って消えていきました。

パーカンダとは、信仰心の篤い正義の人に変装して人をだましたり、不正な活動を正当なものに見せたりするペテン師です。パーカンダの行為は不道徳です。しかし、自分の行いが正しいものであるかのように見せるので、人は、その行動にだまされて、ダルマのように受け取ってしまうのです。

人々の尊敬を集める聖仙アトリはインドラ神の不道徳な行為に気づいて、すぐにプリトゥ王の息子に注意を促しました。至高の戦士であるプリトゥ王の息子は、怒りました。そして、「待て、待て」と叫びながら、インドラ神を追いかけました。しかし、プリトゥ王の息子は、額に聖灰ヴィブーティをつけ、髪の毛を長く編み込んだ聖者のように変装したインドラ神をダルマに生きる人と間違えて、弓矢を向けませんでした。

王子が矢を射るのをためらっていることに気づいたアトリ・マハルシは、注意を促して言いました、「我が子よ、このインドラ神は、神々の中でも最悪の神です。彼はこのヤグニャを台無しにすることだけを目的として、この地に来たのです。それゆえに、ためらうことなく、インドラを殺しなさい。」

プリトゥ王の息子はこの言葉を聞いて、インドラ神への怒りをさらに募らせました。ハゲワシのジャターユが果敢にラーヴァナを攻撃したように、王子は、猛スピードで逃げていくインドラ神に飛び掛かっていきました。そこで、インドラ神は聖者の変装を止めました。彼は馬をそこに置くと、姿を消していきました。プリトゥ王の息子は偉大な英雄です。馬を連れて犠牲祭の会場に戻っていきました。

マハルシたちは王子の力と勇気を評価して、彼をヴィジターシュヴァと名づけました。ヴィジターシュヴァとは、「馬を征服する者」という意味です。

しかし、インドラ神はあきらめませんでした。真っ黒な暗闇を創り出して、金色の縄で柱につながれている馬を盗むと素早く逃げていきました。アトリ・マハルシは、もう一度、インドラ神が馬を連れて逃げたことをヴィジターシュヴァに伝えました。しかし、またもインドラ神は有徳の信心深い苦行者に変装し、頭蓋骨の装飾品を身につけていたので、ヴィジターシュヴァは彼を殺すのをためらいました。

アトリ・マハルシはこの様子を見ると、再び、ヴィジターシュヴァにインドラ神を殺すように言いました。王子はこの忠告を聞くと怒りを感じ、すぐに弓を用意しました。インドラ神は、すぐに変装を止めました。そして、馬を残して、消えていきました。勇敢なヴィジターシュヴァは、馬を連れて生贄の儀式のホールに戻ってきました。

インドラ神が馬を盗むために行った不実な変装の行為は、罪を象徴しています。これについては、聖典に述べられています。

ジャナールダナーヤ・ナマハ

続く

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