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シュリーマド・バーガヴァタム 第20話

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聖仙ナーラダは続けました。「バーガヴァタムというこの上なく秘密の書によって、私は至高の主の幻想の力(マーヤ シャクティ)についてはっきりと理解しました。これを理解する者は、主の究極の所在に達します。

おお聖仙ヴィヤーサ!神聖な至高の主の御名を憶念することは、世俗のあらゆる問題や悲しみを無くします。パラブラフマーにすべての行為を捧げたいと願うことはバーヴァ(生死の繰り返し)と呼ばれる病気を治す最高の薬です。

私はあなたにはっきりと示しているのです。至高の主を喜ばせるためだけにした行動は、バクティヨガを通して至高の知識(ジュニャーナ)を得る理由となるのです。

これらの人々は、至高の形であるヴェーダに示されているような、称賛に値する行動に絶えず従事しながら、常に主の名声、性質(グナ)を詠唱したり回想したりしています。

Namo bhagavate tubhyaṁ vāsudevāya dhīmahi
Pradyumnā-yāniruddhāya namaḥ saṅkarṣaṇāya ca

主ヴァースデーヴァへご挨拶を!主プラドュムナ、アニルッダ、サンカルシャナへご挨拶を!私は、この四つの形(チャトゥル ヴュハ)すべてに明示された至高の神について熟考します。

本質的に形のない至高の主は、マントラを彼の形とします。主はまた、ヤグニャ(犠牲の儀式)にも存在します。このような主を、主が存在するマントラと供に礼拝する人は完全なブラフマーの知識(ブラフマ ジュニャーナ)を獲得します。

おお聖者よ!私も至高の主を同じように献身しました。主シュリハリがもたれる知識や確固とした献身は私に備わっています。

おお聖仙ヴィヤーサ!あなたは完全なる知の化身です。今、あなたはかの主の輝く栄光について説明しなければなりません。それを通して、知の主唱者の渇きを癒やすのです。至高の主シュリハリの栄光を持ってすれば、人々の苦悩は消え失せるでしょう」聖仙ナーラダはそう締めくくりました。

これで、初編の五章は終わりました。これから六章目と続きます。

本章では、聖仙ナーラダの前世と、苦行(タパス)によって得たブラフマの息子としてのその後の世について説明されます。

聖仙ナーラダの前世とその行いについての話を聞いて、聖仙ヴィヤーサはこのように質問しました。
「おお聖仙ナーラダ!聖賢たちがチャトルマーシャの苦行を完了して、あなたに知識の奥義を教えてその場を立ち去ってから、どうしたのですか?おお、ブラフマーの息子よ!その後、どう時間をすごしたのですか?死のあとで、どのように古い身体から解き放たれたのですか?時間はすべてを受け入れます。あなたの場合は、前世での記憶はすべて消え去ったわけではなかったのだと考えます。あなたの前世について、どうか慈悲深く、私にすべてを教えてください。」

聖仙ナーラダは次のように言いました。
「私のイニシエーションのあとで、そして聖賢たちの旅立ちのあとで私のしたことを話します。私は、母の一人息子でした。彼女は教育もなく、無力で貧しい女性で、生活を得るために女中として働いていました。母の愛で私は縛られていました。母は常に私の幸福を考えていたのです。

人間は、至高の主の操り人形ですね?至高の主は操り人形のひもで私たちをつって、ゲームをしているのです。同じように、母もつながれていてまったく自由がなかったのです。まったく無力でした。私は他の土地や場所、時間にまったく知識が無く、母の愛と献身によって完全に縛られていましたが、彼女の指示によって聖者たちに仕えたのです。私はたった五歳でした。

ある朝、牛乳を絞りに母が出かけたとき、蛇を踏みつけてしまいました。死の神に呼び起こされ、その蛇は母を噛んだのです。

これもまた主の特別な恵みであると考えて、私は北の方向へ旅立ちました。途中、繁栄して幸運で豊かな王国、村、街を多く通り過ぎました。また、多くの集落、農地、庭、天然林や人工林も通り過ぎました。また、鉱物や池でいっぱいの多くの山も見ました。

これらを通り過ぎて、森に入ったのです。」

オーム ナモー ナーラーヤナ

続く

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