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シュリーマド・バーガヴァタム 第22話

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聖仙ナーラダは続けました。

「幸福に満たされ、羨望やプライドがない心で、私は主の栄光すべてを思い出しながら地球上を歩き回り、主が現れるを熱心に待っていました。

おお聖仙ヴィヤーサ、私は完全に純粋な心を持ち、この世に対する執着が完全になくなり、心は主クリシュナに完全に仕えるように生きていて、そのため死の神が光のように現れたのです。それは私を包みました。私はそのとき、この身体を去るときが来たのだと分かったのです。至高の主が予言されたように、主に仕える時がきたのです。五大元素から成る私の身体から飛び立つ時が。

カルパの最後に、主ナーラーヤナは創造のすべてを彼の元に吸収し、解体の海(プララヤ サムドラ)に横たわりました。主ブラフマは彼の中に統合されました。そして私は主ブラフマの母胎に入りました。

四つのユガ(時代)の計はマハ・ユガです。そのようなマハ・ユガが千回あった後、主ブラフマが起きられて、創造を新たに始めると決められたとき、私とマリーチ、そして他の聖賢たちは主のインドリヤ(感覚器官)から生まれました。

至高の主ナーラーヤナのお恵みによって、私は「神々の名を唱える」という誓いを、何の障害もなく三つの世界を旅しながら続けることができました。私は三つの世界の内外で、神々の名を途絶えることなく唱えたのです。

主から授けられたヴィーナを使い、主の栄光をたたえながら、私は旅を続けました。唱えることは、大いなる幸福を授けてくれました。神々の名を永遠に唱えながら、私の心の中では主が現れてダルシャンを下さいます。
物質的な快適さに執着しすぎることで、人間の心は苦しみに溺れてしまいます。そのような人々は幸福を楽しむことがありません。

Bhava-sindhu-plavo dṛṣṭo hari-caryānu-varṇanam

そのような人々にとって、この神聖な名の詠唱は、サムサーラ(生死のサイクルの繰り返し)から解放される渡り船の役割を果たします。これは私の経験です。

Yamādibhir yoga-pathaiḥ kāma-lobha-hato muhuḥ
Mukunda-sevayā yadvat tathātmāddhā na śāmyati

欲望と欲求に苦しんできた心が、ムクンダ(クリシュナの別名)の名前を唱えることで得られる平和は、ヤマ、ニヤマのようなヨガの訓練に対する忠実さからは到達することはないでしょう。これは私の意見です。

おお罪なき聖人、聖仙ヴィヤーサ!あなたは私の誕生、行為、そしてサーダナ(霊的訓練)について説明をしてほしいと言いました。あなたの心が確かに平和と幸福を得られるように、私はこれらについてすべて語りました。あなたが幸福を得られたと信じます。」

そう言うと、利己心がなく、畏敬される聖仙ナーラダは、ヴィーナをひきながらサティヤバディの息子である聖仙ヴィヤーサの元を去りました。
ああ、なんということか!ヴィーナを手に持ち、シャラナガパニ主スリハリの栄光をうたい、人々を苦しみや悩みから救う神聖な聖仙ナーラダがどれだけ幸運なことか。

これで初編の六章は終わりました。これから七章へと続きます。

この章では聖仙ヴィヤーサによるシュリーマド・バーガヴァタムの始まり、パリクシット生誕についての話がされた時のアシュヴァッターマンによるドラウパディーの息子たちの殺害、アシュヴァッターマンが招いた敵意について話します。

ショウナカと他の聖者たちは聖仙ナーラダが立ち去った後の聖仙ヴィヤーサの行動について知りたがりました。聖仙スータは以下のように答えました。

「サラスワティ川の西側には、サーミャープラサというアシュラムがあります。ここにいる聖者たちは、ヴェーダの儀式に従事しています。これは聖仙ヴィヤーサのアシュラムです。ベリーの木に囲まれたアシュラムに座り、聖仙ヴィヤーサはアチャマナ(水を飲み浄化する儀式)を行い、精神を統一させ完全な集中のなかにいました。献身によって満たされた純真な心で、彼は至高の主と、彼の避難所である幻影力(マーヤ・シャクティ)のダルシャンを得ました。

個人とはパラブラフマー以外の何ものでもありませんが、幻影の力によって彼は自分自身をトリグナの具現化だと考えてます。そして彼はこのサムサーラに苦しみます。知識の権化である聖仙ヴィヤーサは、シュリハリのバクティヨガだけが、人をこの意味や価値のないサムサーラから引き上げる力があると認識したのです。人々を覆った無知を払拭するために、彼は聖書シュリーマド・バーガヴァタムを書き始めたのです。

Yasyāṁ vai śrūyamāṇāyāṁ kṛṣṇe parama-pūruṣe
Bhaktir utpadyate puṁsaḥ śoka-moha-bhayāpahā

聖仙ヴェーダ・ヴィヤーサは、至高のシュリーマド・バーガヴァタムを書きました。これをただ聞くだけで至高の主に対する献身をつくり、同時に過去のことに対する悲しみを無くし、現在のことへの心酔を取り除き、未来のことに対する恐れを無くすのです。

Sa saṁhitāṁ bhāgavatīṁ kṛtvānukramya cātma-jam
Śukam adhyāpayām āsa nivṛtti-nirataṁ muniḥ

オーム ナモー ナーラーヤナ

続く

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