言葉と教え

※以下の記事は、dattapeetham.comの”Social Significance of a Cow“の翻訳記事です。

☞肉食がどのように惑星に害をもたしているか

土地を作物ではなく畜産のために使うと、貴重な水・土壌が失われ、放牧地や工場農場の建物のために樹木は伐採され、未処理の動物の排泄物が河川や小川を汚染します。このことは私たちの環境のあらゆる側面に壊滅的な影響を与え、「憂慮をする科学者たちの組合」は肉食を地球が直面している二番目に大きな環境災害として挙げています。一番目は化石燃料車です。またワールドウォッチ研究所が発行した報告書によると、世界の温室効果ガス排出量の51％が畜産によって引き起こされているという驚くべき結果が出ています。しかし次のことを考慮するならば、これは当然のことです。

●ハンバーガーを一つ生産するために、小型車が20マイル走るのに十分な化石燃料を消費する。米国で使用されるすべての原材料と化石燃料のうちの3分の1以上が食用の動物の飼育に費やされている。

●一般的な豚の畜産工場は、12,000人の都市と同じ量の生ごみを生み出す。環境保護庁によると、食用動物の飼育は水質汚染の最大の原因になっている。

●米国の農地の87％が、食用動物の飼育に使われている。これは米国の陸地の45％に相当する。米国の森林の2億6000万エーカーが食用動物の飼料を生産する農地のために伐採された。食肉産業は米国の土壌汚染の85％に直接的に関与している。

●栽培されているトウモロコシの80％以上、オーツ麦の95％以上が家畜の飼料になっている。牛だけで、地球上の人口の87億人分のカロリーの食物を消費している。ワールドウォッチ研究所によると「世界で採算される穀物の5トンのうち2トンは、家畜、家禽、魚に与えられている。これらの製品、特に牛肉の消費を減らすことができれば、大量の穀物が自由になり、土地への圧力が軽減される可能性がある」

☞牛を守ろう、惑星を守ろう！

気候変動についての従来の考え方は、大気中の温室効果ガスの増加が、気候変動の重要な要因であることを示しています。CO2やその他の温室効果ガスの濃度が高まると、地球は温暖化し、人間や他の種にとって住みにくい場所となります。

私たちは、動的な地球生態系の中心に土壌とその微生物的な豊かさを置く全体的視野を持つことによって気候変動に対処し、惑星を再生させるでしょう。土壌の健康は、環境生態系の要であり、そこから精妙なバランスが生じています。良い土壌には生物がたくさんいます。文字通り、その土壌は生きています。貧弱な土壌には、生物が少なく、また大幅に減少しています。微生物の生命の豊かさは人間に対してと同じように土壌の健康と肥沃度に大いに関係しています。私たちは数十年にわたって産業的なレベルで土壌を酷使してきました。21世紀の地球が直面する環境問題カタログに、その被害が描写されています。土壌は苦しみの中にあります。

土壌は恐ろしい速さで消えていっています。表土は補充されるよりも早く枯渇していて、毎年830億トンが失われています。そして土壌の70％以上が劣化しています。最近、「ピークソイル」という用語が辞書に登場しました。世界中で静かな危機が進行しています。これは重大な環境問題であり、農業生産が減るということだけではありません。土壌の健康と豊かさは、健全な環境システム、生物多様性、水を土壌に含むことによる浸食との戦い、植物の生長のための肥沃な基盤の提供、その他さまざまなことに対して不可欠な役割を果たしています。「土地の貧しさ」は、貧困、飢餓、社会不安、文化の喪失、非人道性、戦争へと繋がります。

感謝すべきなのは、土壌が再生可能な資源であることです。土壌を修復することで、気候変動を「治す」可能性があります。これは注目に値するアイデアです。健康な土壌には、大気中の炭素を閉じ込める力があるからです。土壌の健康を再生することによって、さまざまな環境問題を好転させることができます。そして表土を作ることは、思うより簡単なことです。土壌の改善と増加は、炭素を土壌に固定することと密接に関係しています。土壌は、地球の炭素循環の中心に位置しています。炭素が土壌にとじ込まれていなければ、それは大気中にあります。より豊かで、健康で、適切に管理された土壌は、より多くの炭素を固定し、より肥沃で生産的です。21世紀に私たちが直面している二つの重要問題、大気中の炭素レベルを下げることと増加する世界人口に食料を供給することは、土壌をケアすることによって対処できます。

健康な土壌は劣化した土壌とは根本的に異なります。その理由の大部分は、花さを咲かせる植物、特に草の80％の根を支える菌根菌と呼ばれる生き物に関係しています。菌類は他の微生物とともに、光合成によって生成された液体炭素と植物の栄養素の交換に大きな役割を果たし、土壌に炭素を固定し、有益な働きをします。菌類はまた「土壌の瞬間接着剤」と呼ばれるグロマリンを生成します。これは土壌を結合して安定させます。指を通すと心地よい風合いの土壌を生み出します。

土壌中に炭素を閉じこめることは、気候変動を緩和し、土壌肥沃度高める手段として大きな可能性を秘めていて、大胆な声明が出されています。健康な土壌は不健康な土壌よりはるかに多くの炭素を保持していることを覚えておくことが重要です。前世紀中に、世界のほとんどの土壌の半分が、炭素を50～70％減少しました。土壌はかつてほど炭素を保持していず、それは土地の利用の仕方に関係があります。菌根菌に関するもう一つの事実は、私たちが生産性を高めるために土壌に投入したものによって菌根菌が殺されているということです。私たちは土壌に対して、いろいろな事をし、土壌の生産性の低下がみられています。私たちが必要としているのは、より健康な土壌です。

ここに牛の出番があります。土壌づくりは、上から下への活動です。健康な土壌の植物の根の周りの無数の微生物がその下層の土にさらに栄養を与え、それを表土に変えます。牛と家畜がうまく管理されているならば、この変化を加速させることができます。それらは微生物の世界に大きく貢献します（牛糞を考慮してみてください）。本来の健康を保つために、牛は農業だけではなくより広い地球規模のエコシステムの全体性を考えさせます。サンスクリット語の諺にあるように、「土は全ての根源」です。土壌を大事に使えば、それは私たちの食べ物、燃料、住居を育み、私たちを美しさで取り囲みます。土壌を乱用すると、土は崩壊して死に、人類を巻き添えにします。

画像：大地を持ち上げ地上を救ったとされるヴァラーハ神

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☛牝牛の霊的な重要性
主クリシュナは自身を「牝牛における原初の願望成就の牝牛カーマデーヌ」として表し、カーマデーヌはスラビとしても知られています。

☛牝牛の社会的な重要性
気候変動に関する従来の考え方は、大気中の温室効果ガスの増加が、気候変動の背景にある主要な推進力であるというものです。CO2やその他の温室効果ガスの濃度が高まると、地球が温まり、人間やその他の種の暮らしがさらに困難になります。私たちは動的な地球生態系の中心に土壌と土壌の微生物の豊かさを位置づけるホリスティックな視野を持つことによって、気候変動に取り組みこの惑星を再生し始めることができるかもしれません。ここに牝牛の役割があります。

☛牝牛の医療的な重要性
あらゆる種の中で牛乳はもっとも人間の母乳との互換性があるものです。牝牛のDNAは特に哺乳類である人間のDNAと調和するように設計されているからです。牝牛のDNAは、牛乳、チーズ、バター、クリーム、ヨーグルトとなる乳製品によって人間が恩恵を受けられるようにデザインされているのは明白です。