グルの系譜
アヴァドゥータ・ダッタ・ピータム(アヴァドゥータ・ダッタートレーヤの座)の設立者であり、頭首であるシュリー・ガナパティ・サッチダーナンダ・スワミジは1942年5月26日にインド南部のメーケーダトゥで生まれました。あるイスラム教徒の聖者は、シュリー・スワミジの両親に「生まれてくる子は至高の英知を持ち人類を上昇させる運命にある」と予言しました。
シュリー・スワミジはメーケーダトゥの断崖絶壁の崖の上で誕生しました。はるか下にはカーヴェーリ川が流れていました。シュリー・スワミジの母ジャヤ・ラクシュミー・マーターはその崖の上で深い瞑想状態にあり、生まれながらに聖灰に覆われた赤ちゃんを産みました。その子はシュリー・スワミジの幼少期の名であるサティヤナーラーヤナと名付けられました。
シュリー・スワミジは、母であるジャヤ・ラクシュミー・マーターを「最初のグル」と呼んでいます。ジャヤ・ラクシュミー・マーターは1951年に亡くなる直前にシュリー・スワミジに特別な霊的教えを伝授しました。サティヤナーラーヤナは普通の子と同じように学校教育を受けていましたが、一般の学校が自分に提供できるものは何もないと感じていました。シュリー・スワミジは生まれながらに並外れた知識と力を与えられていました。幼い頃からサットサンガ(良い交流、聖なる交友)を組織し、友人たちにバジャンと呼ばれる聖歌を教えていました。
シュリー・スワミジは幼少の頃から、同胞の人類に奉仕し、彼らの問題を解決してきました。奇跡的な力によって、彼らの状況、過去・現在・未来を把握し、困難を克服するのを助けました。そうした人々の中から最初の弟子が現れ、多くの弟子が続きました。シュリー・スワミジは多くの地域を旅しながら、人々にバジャンやキールタンといった聖歌を歌い、小さな村の小屋や川岸でヨーガのクラスを開いていました。多くの支持者がシュリー・スワミジの下に集まり、シュリー・スワミジの時間と注目の全てを必要とする状況が生まれました。
1966年に、シュリー・スワミジは現在のアーシュラムがあるマイソールのオーティ街路に居を移しました。初期の頃、そこには野原と森の中に一棟の藁小屋があるだけでした。シュリー・スワミジが、シュリー・ガナパティ・サッチダーナンダ・スワミジとなったのは、このマイソールのアーシュラムに入った以後のことでした。シュリー・スワミジはユニークな方法で人々を助けてきました。人々は世俗的な事柄についての助け、身体的苦しみへの癒し、霊性修行の指導を求めてシュリー・スワミジのもとを訪れます。多くの人々が心を神へと向けるシュリー・スワミジの美しく力強い歌を聴きに、あるいは古代から続く永遠のヴェーダの伝統に即した祭事を祝うためにやってきます。
シュリー・スワミジは「心の変容が最大の奇跡である」と言います。日雇い労働者、農家、大統領、首相に至るまで、あらゆる人々がシュリー・スワミジに従い、シュリー・スワミジの霊的指導を受けています。シュリー・スワミジは教育機関、困難な状況にある人々への支援、世界中で行なわれているアンナダーナ(食べ物の分かち合い)などの有益な社会的活動を奨励し、何千人もの支持者に霊感を与えてきました。そのような救援機関がアメリカ、ヨーロッパ、南米、カリブ諸国で機能しています。
シュリー・スワミジはバジャン(聖歌)の偉大な作曲家です。サンスクリット語、カンナダ語、テルグ語、ヒンディー語で2,000曲以上の作曲をしています。シュリー・スワミジのバジャン・セッションは学識者を含めたあらゆる人々を魅了します。シュリー・スワミジの詩集『サッチダーナンダ・ニーティ・マーラー』、『チュトゥク・サヒター』、サンスクリット語、カンナダ語、テルグ語の『ヴェーダーンタ・ギータル』は、探求者にとっての光の灯となっています。
シュリー・スワミジの人生を通した深遠なメッセージは、シュリー・スワミジの人生記である『神の化身たち シュリー・ガナパティ・サッチダーナンダ・スワミジの人生』に詳述されています。
最初の世界的教師であるダッタートレーヤ神によって教えられた永遠の正義の法則であるサナータナ・ダルマを信奉し、シュリー・スワミジはインド全土、世界中を絶え間なく旅し、さまざまなアーシュラム(ダッタ・ピータムの支部)やヨーガセンターを設立しました。各アーシュラムは、ダッタートレーヤ神の寺院、アンナプールナ・マンディラ(無料の食堂)、バジャン(聖歌)、祈り、瞑想のためのコミュニティーホール、無料医療サービスなどで構成されています。こうしたアーシュラムがインドだけではなくイギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、マレーシア、トリニダード・トバゴなど世界中に広がっています。
シュリー・スワミジの使命のもっとも重要な側面は、人々に自らの内部に存在する一体性を教え、気づかせることです。そのためシュリー・スワミジは「人間性の実践が自分たちのモットーであるべき」と強調しています。シュリー・スワミジのメッセージは西洋と東洋の多くのコミュニティーで広く評価されています。シュリー・スワミジにとって、国籍、信条、宗派、カースト、宗教が障壁になることは決してありません。ローマ・カトリックの高位聖職者、イスラーム教のイマーム、ジャイナ教の祭司、学者、識者を含むあらゆる地域の社会のリーダーたちが、シュリー・スワミジを招き、講話、瞑想と癒しの音楽、ヨーガクラス、その他の活動が行われてきました。
シュリー・スワミジの普遍性は、言語、信仰、地域といった壁を超えたものです。シュリー・スワミジはルーマニアの大聖堂の改修、アメリカのハリケーン被害地域への食糧支援、貧しいイスラム教徒への奨学金支援、ペルーとトリニダード・トバゴの孤児院を組織するための基金などを立ち上げてきました。
シュリー・スワミジの教えの特徴である「多様な全てに一体性を見ること」を表すように、シュリー・スワミジのアーシュラムでは、希少な鉱石や楽器が展示された博物館「ヴィシュワミュージアム」、多数の盆栽が展示された庭園「ボンサイガーデン」、希少な鳥類を養い保護する鳥園「シュカヴァナ」などが営まれています。こうした施設は、世界的な最高水準で運営されています。ボンサイガーデンは世界最大数の盆栽の展示(2016年ギネスレコード)、シュカヴァナは施設型の鳥園における世界最大種数の鳥の保護(2017年ギネスレコード)となっています。またヴィシュワミュージアムでは世界最大のヒンドゥー聖典(2017年)や切手(2018年)が収蔵されています。シュリー・スワミジの音楽療法、合同詠唱、詠唱マラソン、呼吸法クラスなどの参加者数も世界記録となっており、多くの人々を有益な活動に惹きつけています。