言葉と教え

ラリタ・サハスラナーマの名の意味411~420

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411. Śiṣṭeṣṭā シシュテーシュター

意味)聖典に定められた正しい行いを遵守して、正義の道を歩む者は、彼女にとって非常に大切な存在です。

先祖、聖典、グルから受け継いだ正しい行いと義務を守る者はシシュタです。そのような人は仕事で怠惰を知りません。義務を果たす際に好き嫌いを抱くこともありません。彼らは義務に縛られています。規律と正しい行いが彼らの主な特質です。

412. Śiṣṭapūjitā シシュタプージター

意味)シシュタによる礼拝は彼女にとって非常に大切であり、彼女はそのような礼拝を受け入れます。

413. Aprameyā アプラメーヤー

意味)彼女は、既知のいかなる基準でも測定したり理解したりすることはできません。彼女は時間と空間さえ超越しています。

彼女についてのすべての説明は、彼女についての理解を助けるためだけのものです。これは彼女の最も重要な名前の1つです。『ヴィシュヌ・サハスラナーマ』も、至高者を「アプラメーヤー」と呼んでいます。「シュリーマーター」の名のすべての特性がこの名に適用されます。

414. Svaprakāśā スヴァプラカーシャー

意味)彼女は自ら光り輝いています。

バガヴァッド・ギーターの第15章で、主クリシュナは次のように述べています。 –

yad aditya-gatam tejo jagad bhasayate ‘khilam

yac candramasi yac cagnau tat tejo viddhi mamakam

ヤダーディッティヤガタム・テージャハ・ジャガド・バサヤテー・キラム

ヤッチャンドラマシ・ヤッチャグナウ・タッテージョー・ヴィッディ・マーマカム

意味)創造物全体を照らし、その暗闇を消し去る太陽の輝きは私から来る。同様に、月と火の輝きも私から生じる。すべての輝きは私の輝きであることを理解しなさい。

彼女は太陽、月、その他の光を放つ物の輝きです。

415. Mano-vacāmagocarā マノー・ヴァチャーマゴーチャラー

意味)彼女は心(マノー)と言葉(ヴァク)の知覚を超えています。心は彼女を理解することはない、言葉は彼女を説明することはできません。

彼女は純粋な知識を通してのみ認識することができます。ウパニシャッドには次の詩があります-

nayam atma pravachanena labhyo na medhaya na bahuna srutena yam evaisa vrnute tena labhyas tasyaisa atma vivrnute tanum svam

意味)ブラフマーの知識は講義(プラヴァチャナ)を聞くことでは得られない、最も偉大な知識人でさえ彼を認識することはできない、ヴェーダを無数に聞いても彼に到達することはできない。彼の恩寵を持つ者だけが彼に到達できる。至高者について聞いたり話したりすることは、道を進むための助けに過ぎない

416. Cicchaktiḥ チッチャクティヒ

意味)彼女は普遍的な知識 (ジュニャーナJnana) であり、個人の知識 (ヴャスティvyasthi) と総合的な知識 (サミスティsamisthi) の両方を含みます。

個人の知識とは、個々の存在が生涯にわたって必要とする知識です。そのような知識は個人によって異なります。総合的な知識は宇宙の知性です。

417. Cetanā rūpā チェータナー・ルーパー

意味)彼女は創造物の中に存在する純粋な意識です。彼女はこの創造物を動かす力です。

418. Jaḍa-śaktiḥ  ジャダ・シャクティヒ

意味)彼女はすべての無生物の中に存在する機械的な力 (エネルギー)です。

ジャダは生命のないもの(無生物エネルギー)です。生命のない物でさえ、特定のエネルギーを持っています。この創造物のすべては本質的には無生物です。すべての物体に力を与えるのは彼女のエネルギーです。チッチャクティヒ(チャイタニヤ) は ジャダシャクティヒ (無生物のエネルギー)の反意語です。ジャダはプラクリティとマーヤーも指します。

419. Jaḍātmikā ジャダートミカー

意味)彼女はすべての無生物の姿です。

420. Gāyatrī ガーヤトリー

意味)彼女は母なる女神ガーヤトリーです。彼女は24音節のガーヤトリー・マントラの神です。女神ガーヤトリーは5つの顔と5つの色を持つと言われています。

Mukta-vidruma – hema-nila-dhavala-chayair mukhair-tryakshnaih,
Yuktam indu-nibadha-ratna-makutam tatvarthavarnatmikam
Gayatrim varadabhayankusa-kasam subhram-kapalam gadam
Sankham chakram atha aravindayugalam hastair vahantim bhaje

意味)彼女の5つの顔は真珠、珊瑚、金、サファイア、白の色合いで彩られている。彼女の5つの顔と5つの色は、個人の5つの鞘 (パンチャ・コーシャ)、5つの義務 (パンチャ・クルティヤ)、および通過する必要がある5つの段階を象徴している。

彼女は太陽そのものにインスピレーション (プラチョーダナ) を与える存在です。また、ガーヤトリー・マントラを唱える人々にもインスピレーション (プラチョーダナ) を与えます。彼女は人が真我実現を達成し、内なる光を見ることができるようにしてくれるので、サヴィトリとして讃えられています。彼女は突き棒 (アンクシャ)、輪縄(パーシャ)、白い頭蓋骨、矛(ほこ)、法螺貝、円盤を操ります。彼女は両手に蓮華を持ち、他の両手で恩恵と無恐怖を与えるムドラーを表わします。

ガーヤトリーの礼拝において、瞑想 (ディヤーナ) のシュローカはガーヤトリー・デーヴィに向けられるもので、マントラの主宰神はサヴィタ (太陽神) です。ガーヤトリーの意味はシュローカで説明されています。

Yo deva savita asmakam dhiyo dharmadi gocaraah
Prerayet tasya yad bhargah tad varenyam upasmahe

ガーヤトリー・デーヴィは神ではありません。至高の知識の本質に形が与えられ、「ガーヤトリー」と名づけられました。彼女は至高の神髄を教えています。

このガーヤトリー・マントラの伝授を受けた人は、サンディヤ (日の出・日没) ごとに彼女を礼拝し、彼女のプラチョーダナ (インスピレーション) を自分の知性 (ブッディ) に懇願します。ガーヤトリー・マントラよりも偉大なマントラはありません。このマントラの伝授を受けた人は皆、他のマントラの詠唱を始める前に、毎日このマントラ・ジャパ (アヌシュターナ) を必ず完了する必要があります。これが彼らの第一の義務です。このガーヤトリーの伝授を受けていない人は、他のアヌシュターナに進む前に、グルから与えられたマントラ・ジャパを完了する必要があります。

それぞれの神には、ガルダ・ガーヤトリー、ガナパティ・ガーヤトリー、ラクシュミー・ガーヤトリーなど、独自のガーヤトリーがあると言われています。

日の出・日没(サンディヤ)の時間にラーマーヤナの詩を数節、特にスンダラ・カンダを唱えたり思い出したりすると、ガーヤトリー・マントラを唱えたのと同じ効果が得られます。ガーヤトリー女神はヴェーダの真髄をすべて24音節にまとめ、ガーヤトリー・マントラとして伝えました。このマントラを定期的に唱えると、5つの鞘(パンチャ・コーシャ)を超えた境地に達し、無限の至福に恵まれます。このマントラを絶えず唱えている人は、この宇宙の幸福に貢献し、この宇宙を高めているのです。

また、ガーヤトリーとは、歌う人(ガーナム)を守るという意味でもあります。

つづく

ラリタ・サハスラナーマの紹介
アンガニャーサとカラニャーサ(身体への神の勧請)
瞑想のための詩句
パンチョ―パチャラ・プージャ(五つの捧げものの儀式)
ムーラグランタ(基調詩節)1-111
サハスラナーマ112-1000

※シュリ・スワミジによる『ラリタ・サハスラナーマ』の詠唱アプリはこちらです。
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