シュリーマド・バーガヴァタム 第311話
更新日 : 2025.6.20
カテゴリー : シュリーマド・バーガヴァタム
マハルシ・シュカはこう続けました。
「この世において、地獄で罪深い行いに対する罰を受ける時、その人が暴力を振るった動物や生命体は、ルルと呼ばれる動物の姿でその人の前に現れます。彼らは、地上でその人に苦しめられたのと全く同じように、その人を苦しめます。想像を絶する苦しみを味わうことから、この地獄はロウラヴァと呼ばれています。ルルという動物は、蛇よりもはるかに毒が強く、獰猛です。生涯を通じてただ腹を満たすことだけを追い求める人は、マハー・ロウラヴァと呼ばれる恐ろしい地獄に投げ込まれます。そこでは、生の肉しか食べないルルという動物たちが、その人を苦しめ、その肉を食べます。
この世には、動物や鳥を生きたまま調理する、慈悲のかけらもない残酷な人々が多くいます。そのような人々は、悪魔にさえも非難されます。ヤマの従者たちは、そのような人々をクンビーパーカと呼ばれる地獄に強制的に投げ込み、そこで熱い煙の立つ油で揚げます。
両親やヴェーダの学者を騙したり虐待したりする者は、カーラ・ストラと呼ばれる地獄に落ちます。そこには、円周1万ヨージャナ(8万マイル)の巨大な円形の銅の平原があります。上からは太陽の灼熱が照りつけ、下からは火が燃え盛ります。そして、その銅の平原に投げ込まれた者は、この悲惨さに加えて、耐え難い飢えと渇きに苛まれ、内側から燃やされます。こうして、外面的にも内面的にも燃やされるのです。この人間という動物は、この銅の平原で、その動物の体毛の数と同じだけの何千年も生きます。時には立ち、時には座り、転んだり、この平原を走ったりします。
緊急時以外でヴェーダの教えの道から外れ、ヴェーダ以外の伝統に従う者は、アシ・パットラヴァナ地獄に送られ、そこでヤマの従者たちから恐ろしい鞭打ちを受けます。彼らから逃れようと森の中を逃げ込むが、鋭い剣のようなヤシの葉が彼の体を突き刺して、手足を切ります。そのため何度も苦しんで、気を失い、死にます。こうして彼はヴェーダのダルマの道から逸脱した罰を受けるのです。
これらの地獄では、死の問題はありません。しょっちゅう気を失って、また罰を受け続けなければならないのです。そこで彼らが得る体は、罰のためだけに作られたものなのです。体は死ぬことも、灰になることもありません。あらゆる苦しみにもかかわらず、肉体は残り、そのために束縛された魂はこの責め苦から逃れることはできないのです。
国王や政府高官が、罪を犯していない者を不当に罰したり、ヴェーダの学者をひどく苦しめたりした場合、死後、スーカラ・ムカと呼ばれる地獄に堕ちます。サトウキビを潰して果汁を搾るように、スーカラ・ムカにおいては、ヤマの従者たちが彼の体を押しつぶします。彼は嘆き悲しみ、痛ましい苦しみに苛まれ、しょっちゅう気を失います。ヤマの従者たちは、彼がこの世で罪のない人々に与えたのと同様の罰を与え、限りない悲しみを与えます。
この創造において、人間は発達した意識を持つため、他者の苦しみを理解し、導くことができます。一方、発達した意識を持たない動物は、主を唯一の避難所とみなし、他の生命体の苦しみを理解することができません。このような状況において、発達した意識を持ちながらも動物を苦しめる人間は、死後、アンダ・クーパと呼ばれる地獄に堕ちます。あらゆる野生動物や家畜、鳥、昆虫、蚊、ミミズ、ハエ、爬虫類、虫、シラミ、その他あらゆる生き物が、地上で苦しめられたのと全く同じように、その人を苦しめます。安眠することさえ許しません。人が病気に罹るといらいらして苦しむように、この暗い地獄では人は安らかに休むことができず、絶えずさまよい歩きます。
他の生命体と食物を分け合うことなく食事をする人、ホーマや慈善活動に参加しない人、神々に食物を捧げるためにホーマを行わない人、飢えた人に食物を与えない人、鳥や動物に食物を捧げない人、ブラフマーヤグナ(ヴェーダの知識を唱え、他者に伝えること)を行わない人、老いた両親に仕えない人、両親の死後に義務的な葬儀を執り行わない人、そしてこれらすべての罪悪を償おうとさえしない人は、死後、クリミ・ボージャナと呼ばれる地獄に落ちます。ここに落ちた人たちはぜん虫(ウジ虫のような線状の虫、クリミ)に変身する。彼らは他のぜん虫を食べ、また他のぜん虫に食べられます。こうして彼らは自らが犯した罪に苦しみ、この地獄で10万年もの間苦しむのです。
パリクシットよ、金、宝石、その他の貴金属を盗んだり、ヴェーダの学者や他人からそれらを無理やり奪ったりする者は、死後、サンダムシャと呼ばれる地獄に投げ込まれます。ヤマの従者たちは、燃え盛る巨大な鉄の棒でその人を打ち、真っ赤に熱した鋭い鉄の鉗子で皮膚を剥ぎ取るのです。
プルショーッタマーヤ・ナマハ
第312話へ続く