シュリーマド・バーガヴァタム 第377話
更新日 : 2025.7.15
カテゴリー : シュリーマド・バーガヴァタム
マハルシ・ナーラダは続けました。
「プラフラーダは、主がこの宇宙に遍在していると見る、至高の知識を持つ存在(マハー・ジュニャーニ)です。そのため、好き嫌いの感情は彼には存在しません。生類すべての内に真我として宿る主の神聖な輝きが、完全に彼の中に流れ込んでいます。そのため、彼は山の頂上から投げ落とされ、父によって鋭利な武器で突き刺されても無傷でした。ヒランニャカシプが息子を殺そうとした試みは、このようにして無駄に終わりました。
次の生において、ジャヤとヴィジャヤはヴィシュラヴァスとケーシニの夫婦に悪魔ラーヴァナとクンブカルナとして生まれ、すべての生類を苦しめました。その後、シュリハリはシュリーラーマとして転生し、二人を殺しました。マハルシ・マールカンデーヤが、シュリーラーマとその活動についてより詳しく説明します。」
ラーヴァナとクンバカルナという悪魔としての誕生を終えたシュリハリの門番である二人は、戦士階級(クシャトリヤ)に、あなた方の従兄弟であるシシュパーラとダンタヴァクトラとして生まれました。クリシュナは円盤を用いて彼らのすべての罪を滅ぼし、呪いを赦しました。
シュリークリシュナへの激しい憎しみから、二人の兄弟は果てしなくシュリークリシュナを瞑想し続けました。彼らはこの瞑想に完全に浸っていました。この長い瞑想の結果、彼らは今やシュリークリシュナの従者としての本来の立場に戻ったのです。
これを聞いたユディシュティラ皇帝は尋ねました。
「おお、尊敬すべきマハルシ・ナーラダよ! なぜヒランニャカシプは最愛の息子、高潔な心を持つプラフラーダを嫌ったのですか?なぜ彼はプラフラーダを嫌ったのですか?どうぞ説明してください。」
ここでユディシュティラは、プラフラーダがどのようにして至高主への深い信愛を育み、父がいかなる状況下でも彼を滅ぼそうとするほどにまで至ったのかを問いただします。
これで第七巻、第一章は終わります。
第七巻 第二章
この章では、ヒランニャカシプが兄ヒランニャクシャの死後、母と他の親族を慰める様子が描かれています。
マハルシ・ナーラダは続けました。
「おお、皇帝よ!ヒランニヤカシプは、主が巨大な猪(ヴァラーハ)に化身し、弟のヒランニャクシャを殺したことを知って、抑えきれない悲しみ、怒り、そして憎しみに圧倒されました。怒りのために体は激しく震え、唇を噛み締め、真っ赤な煙を吐く目で空を見つめました。恐ろしい歯は見るも恐ろしいものでした。その視線は残酷で暴力的でした。眉を寄せ、その顔は恐ろしいものに見えました。
スワミジの解説:怒りは体のあらゆる器官に現れます。人が極度に怒っているとき、その顔は恐ろしいものとなり、見ることができません。それは他の人々に恐怖を植え付けます。ですから、長老たちは怒っている人を叱責し、『なぜ悪魔的な傾向を表すのか?』と言います。これは、怒っている人が悪魔に似ているからです。悪魔は劇質と無知(ラジャス、タマス)で満ちています。
一方で、私たちは三つの特質の間を揺れ動きます。しばらくの間、純粋な特質(サットヴァ)が優勢であるため、私たちは平穏で穏やかです。しかし突然、劇質と無知(ラジャス、タマス)の特質に圧倒されてしまいます。ヒランニャカシプは怒りに完全に包み込まれました。抑えきれない怒りのために、彼の目、歯、眉毛、脚、足、頭は激しく震えていました。怒りは怒りによってのみ克服できると言われています。
悪魔の集会に座ったヒランニャカシプは、手に三叉槍を持ち、大声で叫びました。
「おお、ディティ・ダヌ一族に属する悪魔たちよ!おお、二つの目を持つドヴィムールダよ!おお、三つ目を持つトリャクシャよ!おお、シャンバラ、シャタバーフ、おお馬頭のハヤグリーヴァ、ナムーチ、パーカーシュラ、イルヴァラ、ヴィプラチッティ、プローマ、シャクニ、そしてその他の悪魔たちよ!私の言うことをよく聞くのだ!遅滞なく私の命令に従え!
私の敵である取るに足らない神々は、その奉仕を通して、常に私たちと彼らを平等に扱うシュリハリを喜ばせてきた。そのため、シュリハリは今や彼らの側に加わった。彼らはシュリハリを通して私の兄弟を殺したのだ。
プラデュムナーヤ・ナマハ
第378話へ続く