言葉と教え

シュリーマド・バーガヴァタム 第57話(ダルマの危機とカリの到来)

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第56話

正義の主ダルマは、保護を申し出たパリクシット王に話しました。

「パーンダヴァたちはバクティ(信愛)と極めて高潔な資質によって、主シュリー・クリシュナに深く愛され、使者としての任務など、様々な任務をクリシュナに委ねることができるほどになりました。

パーンダヴァの血統に生まれたあなた方にとって、切実に助けを必要としている存在を保護することは、まさにふさわしい行いです!

哲学者たちが哲学的な事柄について様々な意見を述べて議論しているため、私たちは惑わされ、あらゆる苦難や困難の根源を見出すことができません。これは、パラマートマについての完全な知識が欠けているためです。

偉大な聖者たちは、私たちが経験する喜びと苦しみのすべては私たち自身に責任があると主張しています。経験した喜びと悲しみは、過去の行動の結果だと明言する人たちもいます。さらに、幸福と悲しみは自然に訪れるものだと信じる者もいます。一部の哲学者は、心と知性の理解を超えた至高の存在(パラマートマ)が、すべての生類が経験する喜びと苦しみの原因であると主張します。

崇高なる王よ!今、あなたはこのことについて熟考して、自らの知性を使って何が正しいか自ら判断してください」

ダルマから告げられた言葉を聴いて、パリクシットは悲しみすべてから完全に解放されました。そして落ち着きを取り戻しました。全神経を集中させてダルマを見つめて言いました。

「ダルマ(ダルマールジュナ)の達人よ!正義の法則によれば、不正な行いにふけった罪人を地獄で罰するのは、その罪人について陰口を言う者も同様です。あなたはこれらの規則の詳細もご存知なので、的確に言われました。このことから、あなたは正義の主であり、ここに雄牛の姿で現れたのだと確信いたします!

幸福と苦しみの根本原因をたどることができないというあなたの言葉は、私にとって少しも驚きではありません。なぜなら、いつ誰に、至高の主の恩寵がもたらされるか、あるいは、誰がそれによって幻想に陥るのかは、知り得ないからです。神の幻力(マーヤー・シャクティ)の影響は、心で把握することができません。言葉でも経験することはできません。

マハルシたちは、苦行(タパス)、清浄(サウチャ)、慈悲(ダヤー)、真実(サッティヤ)がダルマの四本の脚であると説いています。心酔、悪人とのつきあい、傲慢さなどの不正義(アダルマ)の様相は、苦行、清浄、慈悲を破壊します。私は、それらがあなたの三本の脚を折ったと信じています。

今やあなたの四番目の、すなわち真実(サッティヤ)だけが残っています。あなたは、その一本の脚で立とうと懸命に努力しています。真実と呼ばれるこの第四の脚を通じてのみ、人はあなたを得ることができるのです。

しかし、不正義の化身であるこのカリ・プルシャは、この真実という名の脚さえも折ろうと必死に企んでいます。

主シュリー・クリシュナは雌牛の姿として現れているこの母なる大地の負担を軽減しました。彼女は今、神の足跡がその体に刻まれたことで、吉祥の象徴として輝いています。

今、神が彼女のもとを去り去ったため、この母なる大地は、ブラフミンと諸聖典を軽視し、彼らに適用されるダルマの法則(スワダルマ)の掟を捨て去る王たちに支配されることを嘆き悲しんでいます。彼女は彼らに弄ばれることを嘆いています。だからこそ彼女は泣いているのです」

このように、パリクシットは、ダルマと母なる大地を慰めました。不正義を滅ぼすべく、彼はカリ・プルシャを殺そうと剣を振りかざしました。

パリクシットが自分を殺そうとしていることに気づいたカリは、恐怖に震え始めました。すぐに、彼は着ていた王の服を脱ぎ捨て、王の足元にひれ伏し、頭を下げて敬意を表しました。

パリクシットは、自分に助けを求める者たちに慈悲深く、守護を与えることで知られていました。その名声にふさわしく、パリクシットは慈悲の心からカリを殺しませんでした。その代わりにパリクシットはカリに微笑んでこう告げました。

「アルジュナと同等の名声を得た我々に庇護を求めたのだから、今後は恐れる必要はない。しかし、不正と深く結びついたお前は、いかなる状況下でも私の王国に留まるべきではない。

お前が王の体に入り込むと、けち、嘘、他人の財産を盗むこと、邪悪な行い、自分に適用される法則を無視すること、欺瞞、貪欲、争い、法を守っているふりをすることなど、不正(アダルマ)の性質が王を支配するようになる。そして、王は不正の道を歩むことになる。それらの悪い特性がその王をアダルマの道を歩ませるのだ。

不正義の友よ!正義と真実が支配するこの聖地ブラフマヴァルタに、お前が住むことは許されない。ここには、ヤグニャ(犠牲の儀式)の分野に精通して、その科学について深い知識を持つ達人たちが住んでいる。ヤグニャが行われる場所には、ヤグニャを通して至高の主ヤグネーシュワラを崇拝する人々が住んでいる。

このようにヤジュニャを通して崇拝される至高主は、彼らの願いを叶え、彼らの幸福を保障する。あらゆる生類の中に宿る真我(アートマ)である主は、空気のように、生物と非生物からなるこの創造物全体に遍在しているのだ。」

このように威厳をもって語るパリクシットは、死の神ヤマのようでした。このような彼を見て、カリは激しく震え始めました。

パリクシットに向かって、カリは言いました。

「おお、偉大なる皇帝よ!あなたの命令により、私がどこに住もうとも、弓矢を携え、私と戦う準備をしているあなたしか見えません。ですから、どうか私に慈悲をおかけください。これから私が住むべき場所を教えてください。

私は嘘をつくという重荷を背負っています。あらゆる悪習と深く結びついています。では、私はどこに住めばよいのでしょうか?どこへ行って影響力を強めようとしても、あなたは既にそこにいて、私を討とうと待ち構えています。弓矢を携え、私の目の前に現れ、私を殺そうとするでしょう。

これから私が住むべき場所を教えてください。あなたの命令に従い、私はそこにのみ永住します。

カリのこの願いを聞き入れたパリクシットは、賭博、飲酒、売春、動物の屠殺が行われている場所に住むことを許可しました。これらがカリに割り当てられた4つの場所でした。

第58話へ続く

 

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