言葉と教え

シュリーマド・バーガヴァタム 第132話

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トリヴィックラマーヤ・ナマハ

Taṁ vīram ārād abhipadya vismayaḥ
śayiṣyase vīra-śaye śvabhir vṛtaḥ
Yas tvad-vidhānām asatāṁ praśāntaye
rūpāṇi dhatte sad-anugrahecchayā

「まもなくあなたは最高の戦士シュリハリに出会うでしょう。そして、あなたのプライドは打ち砕かれます。戦場で眠っていると、犬があなたの周りを歩き回ります。邪悪な存在を破壊し、高貴な存在を祝福するためだけに、彼は一定の期間を経て転生します」と、主ヴァルナはヒランニャークシャに言いました。

これで第十七章を終わります。

第三編十八章

この章では、宇宙の福利のために、悪魔ヒランニャークシャに立ち向かう至高の主とその戦いの詳細を取り上げます。

聖仙マイトレーヤは続けました。ヒランニャークシャはヴァルナの言葉を聴き非常に興奮しました。このうぬぼれた悪魔は、長年待ち望んだ有能な敵と戦えるので興奮していました。彼は、シュリハリの手により息の根を止められるおそれがあるというヴァルナの予言には耳を傾けませんでした。

戦いを切望していた彼は、聖仙ナーラダからシュリハリがいる場所を聞き出し、すぐに見つけました。電光石火の勢いで、彼はパータラ(地獄)に到着しました。

Dadarśa tatrābhijitaṁ dharā-dharaṁ
Pronnīyamānāvanim agra-daṁṣṭrayā
Muṣṇantam akṣṇā sva-ruco ’ruṇa-śriyā
Jahāsa cāho vana-gocaro mṛgaḥ

そこで彼は巨大な山ほどの大きさの主ヴァラーハを見ました。主ヴァラーハは大地を牙の上に乗せて護っていました。真っ赤な目と艶やかな身体の輝く主の前で、ヒランニャークシャの輝きは薄れました。

悪魔は、主を見て(おお、こいつは森の中をほっつき歩く動物だ。なぜこいつが海で泳いでいるのか?)と思い、爆笑しました。

主に向かって彼は叫びました。

「愚か者が!ここに来い!その大地を放り投げよ!この宇宙を創造した主ブラフマーは、ラサータラ(地獄の一種)の近くにあった大地を私たちに与えてくれた。したがって、大地は常に私たちの手の内にあるのだ。

お前は私たちの目の前では大地を奪うことも、幸福を得ることもできない。イノシシとして転生したお前は、デーヴァタの中で最も低い身分だ。なんと愚かなのだ!私たちを破壊するために敵がおまえを育てた可能性があるのか?そうでないなら、この巨大なお前の姿の背後にある理由とは何だ?

お前は魔術師のようだ。元々の姿で現れる代わりに、イノシシの姿として現れて、勝利を得るために悪魔を攻撃している。幻力(ヨーガ・マーヤー)はおまえの本当の姿だ。それにもかかわらず、お前の腕前は取るに足らないものだ。お前の勇猛さは減っている。私は今お前を殺す。そして、私の親類知己が感涙するだろう。

槌矛を投げると、お前の頭は砕け散るだろう。愚か者!お前の死の時が来たのだ。お前が死ぬとき、熱心にお前を崇拝する賢者らは、主根が切り取られた木と同じように自然と枯死するだろう」

鋭いとげのように、敵が発したこれらの言葉は、主ヴァラーハを深くつき刺しました。彼の牙の上で休んでいた大地は、悪魔の言葉を聴き入り震えました。これらの厳しい言葉が主を刺しましたが、彼はそれを許容しました。ワニに追いかけられた雄の象が番いの雌とともに海岸にたどり着くのと同じように、主ヴァラーハは大地と一緒にゆっくりと海から現れました。

ヒランニャークシャは全身が金色の毛で覆われていました。彼の牙は凶暴でした。主が海から出てくる姿が見えると、ヴァラーハは雷のように吠えました。ワニが象を捕まえるために飛びつくのと同じように、彼は怒りとともに主ヴァラーハに向かって駆け寄りました。彼は叫びました。

「恥知らずな奴は行為が正当か不当かの線引きをしない。そのような邪悪な者たちは臆病にも逃げる。お前は、恥知らずな振る舞いを恥じていないのか?」

まさにその瞬間、ブラフマーは、水から大地を丁寧に持ち出した主ヴァラーハに祈っていました。デーヴァタは彼に花を降らせており、彼を大いに称賛していました。主はこの悪魔が発言した罵倒の言葉に耳を傾けずに、大地を運んで適切な場所にそっと置きました。彼はそれから彼自身のエネルギーを大地に移すことにより祝福を与えました。

今、彼は、金の下地に色とりどりの装飾品があしらわれた衣類をまとい、巨大な鉄の槌矛を手に持ち、彼を虐待し、厳しい言葉で彼の心を刺しているヒランニャークシャを見つめました。主の怒りには際限がありませんでした。荒々しく笑って彼は悪魔を見つめて言いました。

“Satyaṁ vayaṁ bho vana-gocarā mṛgā
Yuṣmad-vidhān mṛgaye grāma-siṁhān
Na mṛtyu-pāśaiḥ pratimuktasya vīrā
Vikatthanaṁ tava gṛhṇanty abhadra

邪悪な悪魔よ!お前が言ったことは間違いなく真実だ。私たちは森を歩き回る動物だ。それにもかかわらず、私たちの仕事はお前のような価値のない犬を捕まえることだ。意味のない話で時間を無駄にしている。勇敢な人は、無意味な言葉には価値を見出さない。

お前の言ったことは本当だ! 私たちは泥棒だ。ブラフマーによってラサータラ地獄の住民に与えられたこの大地を盗んだのだ。したがって、槌矛を片手にお前が私たちを追いかけるのは真っ当なことだ」

続く

 

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