シュリーマド・バーガヴァタム 第152話
更新日 : 2020.10.11
カテゴリー : シュリーマド・バーガヴァタム
ケーシャヴァーヤ・ナマハー
聖仙カピラは母デーヴァフティへの創造に関する教えを続けました。
「風と感触について。風は感触の微細な要素(スパルシャ・タンマートラ)から生まれます。風は葉や他の物の動きの原因です。それは物を一つの場所に集めます。すべてに広がっています。香りを鼻に運びます。音が耳に届けられるのを手伝います。感覚を強化します。これらが風の活動と特徴です。
火と形について。時間の影響により、感触の微細な要素(スパルシャ・タンマートラ)が変化し、そこから微細な形の要素(ルーパ・タンマートラ)が生まれました。この微細な形の要素から、火と視覚器官、つまり目もまた現れました。形はすべての物に姿を与えます。物の性質と寸法を強調します。それは火の形です。これらが、ルーパ・タンマートラの特徴です。
火はその輝きによって知られています。調理、のどの渇きと空腹を引き起こし、寒さを吹き飛ばして、乾燥を引き起こすのは火の働きです。
水と味について。主の影響により、火は微細な元素として形(ルーパ)を持ち、変換させ、味の微細な要素(ラサ・タンマートラ)を生み出します。味覚の微細な要素から、水と舌、つまり味覚に関係する感覚器官が現れます。
1つの味覚だけがありますが、他の物質と混ざることで、甘味、酸味、苦味、渋味、塩味、辛味の6つに分けられます。柔らかくして、充足をもたらし、乾燥を引き起こして、生命を維持すること、のどの渇きを癒し、熱を吹き飛ばすこと、豊富に利用できること、大地から湧き出ることが水の特徴です。
地と嗅覚について。主の影響により、微細な要素としての味である水が変換させ、それから微細な嗅覚の要素(ガンダ・タンマートラ)が生じます。このガンダ・タンマートラから、地と鼻、つまり嗅覚に関係する感覚器官も現れます。
1つの嗅覚だけがありますが、物質の組み合わせによって、匂いは混ざったものになったり、不快になったり、控え目になったり、良い香りになったり、酸っぱくなったり、甘くなったりします。
地は匂いの微細な要素(ガンダ・タンマートラ)から生まれました。さまざまな形で、この地は主の意図の土台です。安定した状態を保ちながら、水やその他の元素の補助になります。地はすべてに遍在する空間を、たとえば、鍋の中の空間、容器内部の空間など、様々な小さな空間に分割します。すべての生き物にある男性または女性の傾向を全面に出します。これらが地を定義する特性です。
音は空間の特質であり、耳は音を捉える器官です。
感触は風の特質であり、肌は感触を捉える器官です。
形は火の特質であり、目は視覚の器官です。
味は水の特質であり、舌は味覚の器官です。
匂いは地の特質であり、鼻は匂いに関係した感覚器官です。
その影響の特性は原因の中に見られます。空と他の元素の組み合わせにより、独自の匂いの質に加えて、地にも他の4つの元素の性質があります。
宇宙の卵の出現について。
創造以前には、マハト(宇宙の知性)、アハンカーラ(自我の感覚)、および五大元素(合計7個)の原理は、互いに組み合わさることが不可能でした。その時点で、この創造全体の原因である至高の主は、時間、行動、そして物質原質の3つの属性とともにそれらの中に入りました。
主の参入によって、これらの7つの原理の中で乱流が引き起こされ、それらは互いに組み合わされました。これにより、生命のない卵(プラーナ・ラヒタ)が誕生し、そこから普遍的な形(ヴィラート・プルシャ)が現れました。
この卵は、その大きさの10倍の水に包まれていました。水は、水の層の10倍の輝きの層に囲まれていました。この光輝を囲む風の層は、10倍の厚さでした。風を包み込んだ空間は、その10倍の厚さでした。これらの層はすべて、根本原質で覆われていました。
この中に、すべての宇宙が含まれています。この巨大で広大な創造物は、主シュリハリの顕現に他なりません!それはヴィシェーシャとして知られています。
宇宙の主(ヴィラート・プルシャ)は、この輝かしい宇宙の卵から現れました。彼は再びそこに入り、卵に多くの穴を創造しました。
器官の出現と、それらに関連する宇宙の主(ヴィラート・プルシャ)の主宰神について。
最初に口が現れました。それから、発声器官とその主宰神である火の神が現れました。
その後、鼻孔が現れ、そこから生命の力(プラーナ)と嗅覚器官が現れました。鼻の主宰神である風が現れました。
その後、目が現れ、そこから視覚が生まれました。視覚の主宰神である太陽の主も登場しました。
それから二つの耳が現れ、それから聴覚器官と聴覚の主宰神であるディク・デーヴァタが現れました。
それから皮膚が現れ、そこから薬草と一緒に、髪の毛、口ひげ、あごひげが現れました。薬草は皮膚の主宰神です。
その後、生殖器官が生まれました。それから、精液とその主宰神である水の主が生まれました。
次に排泄器官が現れ、そこからアパーナと呼ばれる風が生まれました。アパーナから死の主が現れました。この死の主は、全宇宙に恐怖を生み出します。
それから、物を持つ能力がある手と、この持つエネルギーの主宰神であるインドラが現れました。
足が現れ、そこから動く能力が主宰神であるヴィシュヌとともに現れました。
次に、血管が創られました。それらは血液で満たされていました。その後、川の主が現れました。
すぐにおなかが生まれました。空腹と渇きが、その主宰神である海とともに現れました。
ハートが現れ、それからマインドがその主宰神である月とともに生まれました。
知性は、その主宰神ブラフマーとともに現れました。アハンカーラ(自我の感覚)は、その主宰神であるルドラとともに現れました。それからチッタ(記憶)とその主宰神が現れました。
こうして宇宙の主(ヴィラート・プルシャ)から現れた神々は、主を目覚めさせようとしましたが、役に立ちませんでした。そこで、彼らは主を目覚めさせるために主の体に再び入りました。
火は発生器官と混ざり合い、宇宙の主の顔に入りましたが、主は目覚めませんでした。嗅覚とともに風が主の鼻孔に入りましたが、それでも主は目覚めませんでした。
太陽が視覚器官と一緒に眼に入った後、聴覚器官と一緒に耳に入ったディク・デーヴァタが続きました。薬草の主は、髪とともに宇宙の主の皮膚に入りましたが、それでも主は目覚めませんでした。
精液を介して水の主は生殖器に入り、死の主はアパーナとともに肛門にそれぞれ入りました。それでも、主は目覚めませんでした。主はヨーガの眠りについていました」
この主題を理解することは非常に難しく、理解する前に繰り返し聴き、要約する必要があります。理解する前に、少なくとも5回は聴かなければなりません。
ナーラーヤナーヤ・ナマハ