言葉と教え

シュリーマド・バーガヴァタム 第235話

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バーガヴァタムの一言一句を注意深く聞くことが大切です。バーガヴァタムに書かれた全ての血統は重要です。私たちは、これら重要な家系について理解することが大切です。バーガヴァタム自体が、巨大な血統なのです。熱心な信奉者の血統も含まれています。物語を注意深く聞くことによって、あらゆる苦難が洗い流されていくことでしょう。つまり、私たちは、感覚の制御を達成します。

Anudinam idam ādareṇa śṛṇvan Pṛthu-caritaṁ prathayan vimukta-saṅgaḥ
Bhagavati bhava-sindhu-pota-pāde sa ca nipuṇāṁ labhate ratiṁ manuṣyaḥ

霊的求道者は、この世の束縛に対する関心を捨てなければなりません。プリトゥ王の物語を毎日聞いて、十人の人に話せば、神への献身は確固としたものになっていくことでしょう。その人の献身奉仕は、ますます大きくなっていきます。

神の蓮華の御足は、私たちがサムサーラの海を渡るための船です。神の信奉者には、全てを獲得する力があるのです。

第四巻、第二十三章はこれで終わりです。

第四巻、第二十四章です。

この章では、プリトゥ王の孫とひ孫のプラーチナバリとプラチェータたちが誕生して、ルドラ神から手ほどきを受ける物語が描かれています。

マイトレーヤ・マハルシは続けました、「ヴィジターシュヴァは父親のプリトゥ王から王国を相続して、父王のような大きな名声を獲得しました。そして、この大地の王になりました。ヴィジターシュヴァ王は、四人の弟たちに深い愛情を示しました。四つの方角に四つの王国を建国して、弟たちにその統治を任せました。

弟のハルヤクシャは、東方を与えられました。ドゥムラケーシャは、南方を与えられました。ヴルカは、西方を与えられ、ドラヴィナは、北方を与えられました。

父親のプリトゥ王がヤグニャを執り行っていた時、インドラ神は馬を盗もうとしました。ヴィジターシュヴァは、この様子を見ていました。しかし、彼はインドラ神に対峙することも、殺害することもしませんでした。インドラ神はこれを喜び、ヴィジターシュヴァに姿を消すことができる神秘力を授けました。そのため、彼はアンタルダーナと呼ばれるようになりました。ヴィジターシュヴァ王は、妻シカンディニとの間に、誰からも崇拝、尊敬される三人のすばらしい息子をもうけました。

かつて、ヴァシシュタ・マハルシは、パーヴァカ、パヴァマーナ、シュチの三人の火の精に呪いをかけました。この三人の火の精が、ヴィジターシュヴァ王の息子として生まれました。彼らはヨーガ的な火(ヨーガーグニ)の中に身を置いて、自らのヨーガの力で、自分たちの世界に到達しました。アンタルダーナ王には、もう一人の妻であるナバスヴァティがいました。そして、ナバスヴァティとの間に、もう一人の息子ハヴィルダーナをもうけました。

税金を徴収し、不道徳な人たちを罰したり、罰金を科したりするのは、国王の務めです。アンタルダーナ王は、こうした国王としての義務について考えをめぐらして、これは残酷な行為であるという結論を出しました。そして、サトラ・ヤーガを執り行うことに生涯を捧げたいという口実で、国王の義務を放棄し、ヤグニャの儀式に従事しました。

サトラ・ヤーガを執り行っている時、アンタルダーナ王は、己の内観(アンタルムカ)を行いました。そして、心を完全に集中して、霊的無知を取り払い、霊的叡智を与えてくれる至高の神を崇拝しました。彼は真我の実現を達成し、至高の住まいに到達しました。

ハヴィルダーナは、アンタルダーナ王の息子です。彼は、妻ハーヴィルダーニとの間に六人の息子、すなわち、バリシャト、ガヤー、シュクラ、クリシュナ、サティヤ、ジタヴラタをもうけました。この息子たちの中でも、バリシャト王は非常に勇敢でした。彼は、ヴェーダが規定する通りに国王としての務めを果たしました。そして、アシュターンガ・ヨーガ(ヨーガの八支則)にも精通していました。

同時にバリシャト王は、執務室に隣接する火炉で数えきれないほどのヤグニャを執り行って、国王としての務めが首尾よく行われるようにしました。その結果、地上全体がクシャ草(ダルバ)で覆われました。この植物は、先端が東の方向を向いていて、ヤグニャで使用されます。このため、バリシャト王はプラーチナバリという名声を獲得しました。

ブラフマー神の命令に従って、バリシャト王は、海の王の娘シャタドゥルティと結婚しました。彼女は美を象徴する女性でした。婚礼の時、彼女が火の周囲をぐるりと回ると、火の神であるアグニ神は彼女の美しさに魅了されました。かつて、火の神は色欲からシュキ妃を求めたように、今回はシャタドゥルティ妃を我が物にしたいと思いました。

花嫁が歩くたびに、足首につけた鈴が美しい音をして四方八方に鳴り響きました。その足環の鈴の音が響くと、あらゆる神々、悪魔、ガンダルヴァ、マハルシ、シッダ、人間、ナーガの心は、シャタドゥルティ妃に魅惑されました。そして、皆々が彼女の虜になりました。

プラーチナバリは、シャタドゥルティ妃との間に十人の息子をもうけました。彼らは総称して、プラチェータたちと呼ばれました。息子たちは不動の精神でダルマの苦行を行って、宗教的活動に精進しました。

家系の存続のため、プラーチナバリ王は、息子たちに結婚を命じました。彼らは神の恩寵を獲得することを心に決めていたため、父親の命令を適切に実行することができました。そして、海に入って、一万年間、苦行を行いました。

神を獲得するには、苦行を行うことです。息子たちは、苦行に報いてくれるシュリハリを瞑想しました。彼らが苦行を行うために家を離れた時、ルドラ神が彼らにダルシャンを祝福してくれました。ルドラ神は、彼らに至高の真理を授けたのです。

プラチェータたちは、感覚を完全に制御して、ルドラ神が教えてくれた通りに至高の本質を瞑想し、シュリハリを崇拝しました」と、マイトレーヤ・マハルシは言いました。

この時点で、ヴィドゥラに疑問が生じました。このような物語を聞いていると、疑問が生じてくることがあります。しかし、バーガヴァタムという聖典を聞いたり、これを懇切丁寧に語ったりする人は、どんな疑念からも解放されます。神のメッセージだけが、心に残るのです。

ハライェー・ナマハ

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