言葉と教え

ラリタ・サハスラナーマの名の意味331~340

カテゴリー :

331. Varadāヴァラダー

意味)彼女は恩恵を与える者であり、ヴァララクシュミーです。
「マノーンマニ・シッディ」で彼女を礼拝する過程で、彼女はヴァラダーとして知られています。この礼拝は、言葉の途方もない清らかさ (ヴァーク・シュッディ)と、効果的かつ力強く話す才能 (ヴァーク・シッディとヴァーク・シャクティ) を与えます。これらは真の恩恵であり、したがって彼女はヴァラダーです。

332. Vāma-nayanā ヴァーマ・ナヤナー

意味)
1) 彼女は並外れて美しい目を持っています。
2) 全能者のアルダナーレーシュワラ (半身がシヴァ、半身がデーヴィ) の姿では、彼女は左側 (ヴァーマ) であり、シヴァは右側です。この姿では、左目 (ヴァーマ+ナヤナー) が彼女のものなので、この名前を授けられました。
3) ヴァーマナヤナは信奉者の見方を変え、至高者への道に導く存在です。

「ヴァーマム・ナヤティーティ・ヴァーマナヤナ」ヴァーマは至福または美しい (スンダラ) を意味し、ナヤナは展望、つまりガイドです。彼女は信奉者に人生に対する良い展望を授けます。つまり、彼女は信奉者を吉祥へと導きます。

333. Vāruṇi-mada-vihvalā ヴーァルニ・マダ・ヴィフヴァラー

意味)
1) 彼女は、人の霊的知識によってもたらされる陶酔です。
信奉者が至高の知識(Jnanaジュニャーナ)に完全に浸っているとき、その人は陶酔の状態(至福)にあると言われ、そこでは自分の身体の認識を失います。そのようなとき、彼女は信奉者に喜んで、彼の心の中でターンダヴァ(宇宙)の踊りを踊ります。

2) 彼女は永遠にバランスが取れています。
この名前は、ヴァールニマット+アヴィハラとして分割できます。ヴァールニマはアーディシェーシャ(宇宙全体の重荷を担う千の頭を持つ蛇)です。宇宙のこの重荷を担っているにもかかわらず、アーディシェーシャは安定し、バランスが取れています。ここで彼女はアーディシェーシャと比較され、彼と同様に、彼女はあらゆる状況で穏やかでバランスが取れているという事を強調しています。

3) 彼女はヴァールニ・ヴィディヤです。
ヴァールニ・ヴィディヤ(ヴァールニとして知られる知識の形)は、ウパニシャッドの中でも極めて神聖な分野です。これは、ブルグ・マハルシによって与えられたヴァルナについての教えを含む、非常に神聖で祝福された知識です。

334. Viśwādhikā ヴィシュワーディカー

意味)彼女はこのヴィシュワ全体を超越した状態(アーディカー)にあります。
「ヴィシュワ」という言葉は、小宇宙のレベルでは個人の目覚めの状態(ジャーグラト・アヴァスタ、256の名「ヴィシュワルーパ・ジャーガリニ」を参照)を指し、複合(大宇宙)レベルでは宇宙全体を指します。
「ルドラ」は「ヴィシュワーディカー」としても知られています。
ヴェーダは宣言しています。

Vishvādhiyo rudro maharishi:
hiranyagarbham pashyata jayamanagum dsano devas shubhayaa ssmrubya samyunakthu
ヴィシュヴァーディヨー・ルッドロー・マハルシ:
ヒラニヤガルバム・パシュヤタ・ジャヤマナグム・ダサノー・デーヴァス・シュバヤー・ッスムルビヤ・サミュナクトゥ

意味 )最初の存在の創造を目撃した者がヴィシュヴァーディカーです。宇宙を創造し、維持し、その後それを完全に自分自身に融合/吸収する能力を持つ者だけが、「ヴィシュヴァーディカー」と呼ばれる資格があります。

このような状態は「トゥリーヤ状態」(存在の第4の状態)として知られており、「目覚めの状態」からのみ達成できます。トゥリーヤ状態はすべての存在状態の終着点であると言えます。
人生の4つの目的であるダルマ、アルタ、カーマ、モークシャのうち、最後のモークシャ(解放)は最も優れた状態であり、すべての存在の究極の目標です。解放(モークシャ)を達成するのにダルマ、アルタ、カーマを活用するべきです。同様に、ここで第4の状態(トゥリーヤ)を達成することが、すべての霊的探究(サーダナ)の目標です。したがって、どちらの場合も、第4の状態が他のすべての状態の基礎となります。
ヴィシュワ-アーディカは、彼女が宇宙の光であるという意味でもあります。彼女の存在により、宇宙は恩恵を受けます。

335. Vedavedyā ヴェーダヴェーディヤー

意味)ヴェーダを通して彼女を悟ることができます。すべてのヴェーダは純粋に彼女について教えています。
ヴェーダは至高の知識(Jnanajジュニャーナ)を意味します。ヴェーダは書物ではなく、あらゆる形の叡智の総体です。
バガヴァッド・ギーターはすべてのウパニシャッドの真髄です。バガヴァッド・ギーターはヴェーダを次のように称賛しています。

『sarvasya cāham hridi sannivishto
mattah smritir jnānam apohanam ca
vedais ca sarvair aham eva vedyo
vedānta-krid veda-vid eva cāham』

意味)私はすべてのハートの中に宿る者であり、記憶、知識、忘却は私から来る。私はヴェーダを通して知られる。すべてのヴェーダはただ私について教えている。世界のすべての知識は、ヴェーダに含まれる至高の知識に融合する。私はヴェーダーンタの著者であり、ヴェーダを知ろうとする者でもある。

336. Vindhyācala-nivāsinī ヴィンディヤーチャラ・ニヴァーシニー

意味)彼女はヴィンディヤ山に住んでいます。
ある時、至高の母は悪魔シュンバとニシュンバを滅ぼしました。この後何十億年も経って(多くのマンヴァンタラの後)、この2人の悪魔はナンダの一族(部族)に生まれ変わりました。(ナンダとヤショーダは主クリシュナの養父母です)。至高の母はクリシュナの妹として生まれ、この悪魔を滅ぼしました。その後、彼女はヴィンディヤ山に定住しました。
私たちを守り支えてくれる巨大な山脈の中にヴィンディヤ山脈があります。この山脈には、オームカーレシュワラ(マディヤ・プラデーシュ州)やマハーカーレーシュワラなどの神聖なジョーティルリンガ寺院があります。聖なるナルマダ川はこの山脈を流れています。

337. Vidhātrī ヴィダートリ

意味)ヴィダートリは、生存に必要なあらゆるものを授ける存在です。彼女は人々の望みを叶えます。
彼女は創造主ブラフマー(ヴィダータ)として顕現します。

338. Veda-jananī ヴェーダ・ジャナニー

意味)彼女はヴェーダの著者/創造者であり、したがってヴェーダの母(ジャナニー)です。
彼女はヴェーダの知識を真剣に求める人々に授けます。

339. Viṣṇu-māyā ヴィシュヌ・マーヤー

意味)彼女は幻想(ヴィシュヌ・マーヤー)を創ります。

ヴィシュヌ・マーヤーは至高の幻想、つまり遍在する幻想であり、その道にあるすべてのものを包含する幻想であると言われています。この幻想がこの創造物全体を包み込むため、その中にいるすべての存在は必然的にその支配下にあります。この幻想は存在に、自分は肉体であり、この肉体こそがすべてであると信じさせます。そして、自分が見ているものが真実であり、永続的であると信じさせます。これは、すべてのグナを包含する聖なる幻想です。クリシュナとして化身した至高主は、この幻想(ヴィシュヌ・マーヤー)を完全に示しました。
しかし、彼女の恩寵がなければこの幻想を乗り越えることは不可能です。彼女の聖なる足元に身を委ねて、避難所を求める者だけが、向こう側に渡ることができます。
主クリシュナは、バガヴァッド・ギーターの中で、このことについて説明しています

Daivi hyesha gunamayee mama māyā duratyayā,
Māmeva ye prapadyante māyāmetām taranti te.

ダイヴィ・ヒェーシャ・グナマイエー・ママ・マーヤー・ドゥラティヤヤー
マーメーヴァ・イェ・プラパディヤンテー・マーヤーメーターム・タランティ・テー

意味)グナ(特性)から成るこの聖なる幻想を克服するのは極めて困難である。私はこの幻想の創造者である。世界に背を向けて私に全託する者は誰でも、恐ろしいマーヤーを乗り越えることに成功する。

340. Vilāsinī ヴィラーシニー

意味)
1) 彼女はふざけて笑います。
この幻想 (ヴィシュヌ・マーヤー) は、彼女が楽しむために作ったものです。彼女に全宅せず助けを求めることなくこの幻想を越えようとする者すべてをふざけて笑います。なぜなら、それは無駄な試みだからです。
2) 彼女は完全な光 (チャイタニヤ) です。
チャイタニヤ (プラカーシャ) はヴィラーシニーとして知られています。輝き/光は、暗闇を追い払うものです。

続く

ラリタ・サハスラナーマの紹介
アンガニャーサとカラニャーサ(身体への神の勧請)
瞑想のための詩句
パンチョ―パチャラ・プージャ(五つの捧げものの儀式)
ムーラグランタ(基調詩節)1-111
サハスラナーマ112-1000

※シュリ・スワミジによる『ラリタ・サハスラナーマ』の詠唱アプリはこちらです。
APP Store
Google Play

PAGE TOP