言葉と教え

ラリタ・サハスラナーマの名の意味431~440

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431. Mada-śālinī マダ・シャーリーニー

意味)彼女は永遠に至福の境地にいる。

一般的に「マダ」という言葉は「誇り」を意味します。しかしここでは「至福」を意味します。彼女は子どもたちにムダ(至福)を注ぎます。マダ(誇り)を克服できる人はムダ(至福)で報われるでしょう。マダは彼女の絶妙な美しさも意味します。彼女は絶妙に美しいという意味に解釈できます。

432. Mada-ghūrṇita-raktākṣī マダ・グールニタ・ラクタークシー

意味)彼女の目に微笑みが見えます。

「グールニタ」は彼女の目にきらめく光です。 『サームドリカ・シャーストラ』と呼ばれる経典によれば、身体の動きを観察するだけで人の資質を述べることができます。額、目、歩き方、話し方、行動を観察することで、その人の性格を判断できます。この経典に基づいて、彼女の目に見られる至福の光線は彼女の喜びを明らかにしています。

433. Mada-pāṭala-ganda-bhūḥ マダ・パータラ・ガンダ・ブーフ

意味)至福に浸った彼女の頬は、白く鮮やかに輝いています。

パータラは、言葉では言い表せない独特の色です。同様に、彼女が与える至福の美しさは、言葉では言い表せません。

上記の3つの名前はすべて、至福の3つのレベル、つまりムダ、プラモーダ、アーナンダを指しています。

「ムダ」は、この世界とこの人生の至福または幸福です。それは、世俗的に得られる幸福です。「マダ・シャーリニー」は、彼女がこの世俗的な幸福を彼女の信奉者に与えることを意味します。

プラモーダは、神界 (デーヴァタ・ローカ) に属する至福です。「マダ・グールニタ・ラクタークシー」は、彼女がこの第2のレベルの至福を彼女の信奉者に降り注ぐことを意味します。彼女は天界の喜びを授けます。

「マダ・パータラ・ガンダ・ブフ」は、至高(パラブラフマ)のレベルで享受する至福を意味します。これは、彼女がこのアーナンダを子どもたちに降り注ぐことを意味します。

434. Candana-drava-digdhāṅgī チャンダナ・ドラヴァ・ディグダーンギ

意味)彼女の体全体は白檀粉の香りで満ちています。

白檀粉 (チャンダナ) は至福の象徴です。この至福を降り注ぐ者はチャンダナと呼ばれます。白檀粉で飾られた彼女を思い描くことができる人は、この至福を味わうでしょう。ガーヤットリ・デーヴィの一番中央の顔 (彼女の5つの顔のうち) は、全体にサンダルペーストが塗られて描かれています。

435. Cāmpeya-kusuma-priyā チャームペーヤ・クスマ・プリヤー

意味)彼女はジャスミン(チャンパカ)の花が大好きです。

これは19番の名前「ナヴァチャンパカ・プシュパーバ・ナーサダンダ・ヴィラージタ」と意味が似ています。この名前は、プラーナーヤーマの重要性を絶妙に示唆しています。

母なる女神ガーヤットリの顔を説明したので、この後ガーヤットリの礼拝、ヨーガの定義と実践、日常生活におけるヨーガなどについて理解します。

436. Kuśalā クシャラー

意味)この名前は、彼女の全体的な幸福感とヨーガの巧みさを表しています。この名前はまた、彼女が信奉者の中に鋭い知性の姿で座っていることも意味しています。

一般的に「クシャラー」という言葉は、人の全体的な幸福または健康を指します。しかし実際には、幸福とは、体の健康、ヨーガにおける規則性、すべての霊的修養(サーダナ)に妨げるものがないこと、カルマの解消、そしてダルマの実践の確実な遵守を意味します。それは真のカルマ・ヨーギーの状態です。

クシャラーという用語の定義について、バガヴァッド・ギーターは次のように述べています。

yoga-sthah kuru karmani sangam tyaktva dhananjaya
siddhy-asiddhyoh samo bhutva samatvam yoga ucyate

意味)アルジュ​​ナよ!心をヨーガに定め、執着を捨て、成功と失敗に心を平静に保ちながら行動しなさい。そのようなバランスがヨーガである。

幸せなときには喜び、悲しいときには落ち込むのが心の性質です。心を乱さずにいることで、心は穏やかに保たれます。

buddhiyukto jahati’ha ubhe sukrta-duskrte
tasmad yogāya yujyasva yogah karmasu kauśalam

意味)心をまさにヨーガに定め、心が平衡状態にあり、幸福と落胆を同じように見ている人は、行為に付随するパーパ(罪)またはプンニャ(徳)から解放されます。このようにして行われる仕事がヨーガです。これがクシャラーットヴァの真の状態です。

美しい格言があります。行動を蒔けば傾向が刈り取られる。傾向を蒔けば習慣が刈り取られる。習慣を蒔けば性格が刈り取られる。性格を蒔けば運命が刈り取られる。このように、あなたは運命の創造者です。やるかやらないかです。

これらの言葉は、ヨーガの幸福 (クシャラー) の段階に達するプロセスを美しく詳細に説明しています。行為を蒔くということは、良いカルマを実行することを意味します (たとえば、マントラの詠唱を行う)。その行為を定期的に繰り返すと、同じ行為を実行する傾向(サンスカーラ)、好みが生まれます。心はその行為に引き寄せられます。徐々に習慣が形成されます。良い習慣は良い性格をもたらします。良い性格は、その人に良い運命という報酬を与えることができます。したがって、運命は超自然的な力によって押しつけられるものではなく、良いカルマを繰り返すことで作り出されるものです。

「クシャ」は草の葉も意味します。このことから、聖なる母は草の葉のように鋭いことがわかります。草から、私たちは他人を傷つけないこと、常に役に立ち謙虚であることを学びます。ラーマの最初の子どもはクシャと名づけられました。これは彼の知性が草の葉のように鋭いことを示しています。彼女は、信奉者の中で鋭い知性の形で輝きます。このような鋭い知性と専門知識は、カルマ・ヨーガの基本的な要件です。

437. Komalākārā コーマラーカーラー

意味)彼女は細く繊細な体をしています。とても優しい性質(ムルドゥ・スワバーヴァ)を持っています。

彼女は蓮の茎の中の最も小さな層と同じくらい細いです。蓮の茎は非常に細いので、見えるとも見えないとも言えません。それは最も細い糸よりも細いものです。

彼女のとても優しく穏やかな言葉で話す優しい性格は、決して誰かを傷つけることはなく、すべて最高の特質です。それらは純質 (サットヴァ・グナ)です。

人の組成は、その人が行う行動や行うサーダナの種類に応じてゆっくりと変化します。献身的なサットヴィック(純質)な活動とウパーサナ(念拝)により、その人は純粋さの傾向を引き寄せ始め、ゆっくりと骨組みが変化します。その人は純粋で、輝き、愛情深く、穏やかな姿になります。

クシャラーットヴァム(前の名前で詳しく説明)を厳格に実践することで、その人は徐々に純粋さの特徴を吸収します。そのような人にとって、母なる女神カーリーの姿さえも優しく穏やかに見えます。これは純粋に彼女の祝福によるものです。

438. Kurukullā クルクッラー

意味)ムーラーダーラ・チャクラに宿る神の名前は「クルクッラー」です。

聖なる母 の住居(マニドウィーパ)の近くに「ヴィマルシャナ」という井戸があります。クルクッラー女神はこの井戸の主宰神 (アディシュタナ・デーヴァタ) です。「ヴィマルシャナ」は「分析する、深く掘り下げる、熟考する」という意味です。人間の体はシュリー・チャクラです。「クル」はヨーガの探求を通して深く内面に入り、分析し熟考することの必要性を強調しています。これまで聞いてきたすべての真実の背後にある真実を体験してみてください。

聖典バガヴァッド・ギーターの最初の詩節は次のものです。

Dhrtarastra uvaca
ドリタラーシュトラ・ウヴァーチャ– (ドリタラーシュトラは言った)
Dharma-ksetre kuru-ksetre samaveta yuyutsavah
ダルマクシェートレー・クルクシェートレー・サマヴェータ・ユユッツァヴァハ
māmakāh pāndavās caiva kima kurvata sanjaya
マ―マカー(ハ)・パーンダヴァース・チャイヴァ・キマ・クルヴァタ・サンジャヤ
(義の地クルクシェートラに集まった我が軍とパーンダヴァ軍は何をしたのか、サンジャヤよ)

この詩節に暗示されている隠された意味は何でしょうか。分析してみましょう。

「ダルマ・クシェートレー(義の地)」これは、ダルマ(正義)に従うため必須条件が満ちているこの「身体」を指します。

「クシェートラ(地)」はこの体を指しています。この体はダルマ(正義)に従うためだけに与えられているため「ダルマ・クシェートラ」です。

「クルクシェートレー」の「クル」は「あなたがする」または「実行する」を意味します。たとえば、「カルマ・クル」は「行為をする」を意味します。この体は規定の義務を遂行するために与えられています。したがってクルクシェートラです。クルクシェートラは「行為の地」を意味します。

「サマヴェータ・ユユッツァヴァハ」 。そのような体(クシェートラ)に全員が集まっています。
誰が集まったのか分析してみましょう。
「Māmakāh マーマカー(ハ)」 。「私の」と関係のあるもの、つまり激質と暗質(ラジョー・グナと タモ・グナ)、克服される必要がある特性です。

「Pāndavah パーンダヴァハ」パーンドゥと関係のあるもの。パーンドゥは白い色(シュウェータ)または純質(サットヴァ・グナ)を意味します。

「Kim kurvata キム・クルヴァタ」は「そのような戦争の結果はどうなるのか?」です。

「Sanjaya サンジャヤ」。つまり、結果は最終的な勝利、つまり純質(サットヴァ)が他の2つの性質に打ち勝つでしょう。

私たちの体(クシェートラ)は、一方の暗質と激質(タモ・グナとラジョ・グナ)ともう一方の純質(サットヴァ・グナ)の間の戦場です。この体は、正義(ダルマ)が最終的に存在すべき義の地(ダルマ・クシェートラ)です。最終的に純粋さの特性が不要な特性を破壊して、ダルマが勝利します。

クルクッラ・デーヴィはこのようにして、私たちに識別力(ヴィマルシャ・シャクティ)を授け、それによって徐々に純粋さの特質が勝利するでしょう。彼女は純粋さの特質を授けます。

Kuruvinda taruni nilayam kulaachalaspardhi kuchala manmadhyaam

Kumkuma vilipta gaatreem kurukullam manasi manmahesatatam

意味)私はクルヴィンダの宝石の上に堂々と座っているクルクッラ女神を熟考します。彼女はメール山に似ており、クムクマ(赤粉)の供え物に非常に喜んでいます。私は心の中であなたにひれ伏し、クルクッラ・デーヴィよ、あなたがいつも私と一緒にいてくださるようにお願いします。

完全な愛と信仰をもってクムクマ(赤粉)で彼女を礼拝することが、彼女の恩寵を得るための最も早い方法です。

439. Kuleśvarī クレーシュヴァリー

意味)彼女はムーラーダーラ・チャクラ (クラ) の主宰神 (イーシュワリ)です。

ガナパティはムーラーダーラ・チャクラの主宰神であり、したがって彼女はガナパティのエネルギーです。

440. Kulakuṇḍālayā クラクンダーラヤー

意味)ムーラーダーラ・チャクラ (クラ) はクンダ (ホーマの炉) の形をしており、彼女の住居です。

ムーラーダーラは、霊的なクンダリニーのエネルギーの火炉 (ホーマの炉、クンダ) です。ホーマの炉の目に見える火に供物 (アフティ) を捧げるのと同じように、このムーラーダーラ・チャクラにはプラーナーヤーマの形で呼吸が捧げられます。プラーナーヤーマのプロセスによる吸入は、内部のホーマのための材料の捧げ物です。クンダリニー・エネルギーはこのチャクラに巻きついて眠っています。それを目覚めさせ、スシュムナーのナーディー(経路)に押し出すことは、プラーナーヤーマを通じてのみ可能です。プラーナーヤーマは、ヨーガの道を進みたいと願うすべての人にとって必須です。プラーナーヤーマ中に取り込んだ呼吸(プラーナ)をムーラーダーラに座るクンダリニーの母に捧げることは、プラーナ・ヤグナ(生命力を捧げる儀式)として知られています。

クラクンダは三角形(トリコーナ)も指します。デーヴィの念拝の火炉(ホーマ・クンダ)は、三角形のように描かれることがよくあります。蓮華座(パドマーサナ)またはスカーサナで座っているとき、その姿勢は三角形に似ています。

『ソウンダリヤ・ラヒリ』は、この聖なる母を次の節で称賛しています。

Sudha-dhara-sarais carana-yugalanta vigalitaih
Prapancham sinchanti punarapi ras’amnaya-mahasah;
Avapya svam bhumim bhujaga-nibham adhyusta-valayam
Svam atmanam krtva svapishi kulakunde kuharini

意味)ああ、聖なる母よ!あなたは、本来の住まいであるムーラーダーラから移動し、サハスラーラに到達し、そこで体のすべてのナーディーを甘露で濡らします。その後、あなたが眠る住居であるクラ・クンダに戻ります。

つづく

ラリタ・サハスラナーマの紹介
アンガニャーサとカラニャーサ(身体への神の勧請)
瞑想のための詩句
パンチョ―パチャラ・プージャ(五つの捧げものの儀式)
ムーラグランタ(基調詩節)1-111
サハスラナーマ112-1000

※シュリ・スワミジによる『ラリタ・サハスラナーマ』の詠唱アプリはこちらです。
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