シュリーマド・バーガヴァタム 第369話
更新日 : 2025.7.9
カテゴリー : シュリーマド・バーガヴァタム
オーム サンカルシャナーヤ・ナマハ
マハルシ・シュカはこう言いました。 「ラージャスーヤ・ヤグナの間、チェーディの王シシュパーラは殺害され、ヴァースデーヴァと一体化しました。この驚くべき出来事は、ユディシュティラを含むすべての人々を驚愕させました。シシュパーラは生涯を通じて、許しがたい方法でクリシュナを虐待してきたのです。彼の冒涜的な行為は完全に非難されるべきものでした。どうしてそのような邪悪で下劣な者が、死後、主と融合できたのでしょうか?」
その集会に出席していたマハルシ・ナーラダに、驚いたユディシュティラはこう尋ねました。
「おお!なんと驚くべきことでしょう!あらゆる方法でヴァースデーヴァを虐待したにもかかわらず、チェーディの王シシュパーラは主と一つになったのです。彼の暴言は、私たちの耳には耐え難いものでした。死の直前でさえ、彼はクリシュナを罵倒しました。集まった高名なマハルシ、苦行者、王族、貴族、そして地上と天界に住む神々の前で、どうしてそのような邪悪な者が主と融合できたのでしょうか?
至高主は、厳しい苦行の後でさえも近づくことができません。幾転生もの間、主に献身してきた人の夢にも現れません。私が喜びにあふれて主に歌っても、喜びの涙を流すこともできません。私が完全に主に全託した後でさえ、主は住処を明かすことさえありません。私が純粋性(サットヴァ)に満ちているにもかかわらず、主は一度も現れません。それなのに、私たち皆が見守る中で、どうしてこの不道徳なシシュパーラが主と一つになれたのでしょうか?結局のところ、彼はクリシュナの敵ではなかったのでしょうか?主への専心的な信愛(エーカンタ・バクティ)に満ちた信奉者でさえ、このような至高の祝福を得ることはできません。
スワミジの解説:シシュパーラはクリシュナを徹底的に嫌悪していました。もし私たちが主を軽蔑するように求められたら、そうできるでしょうか?いいえ、できません。それは私たちの性に合いません。たとえ主が私たちの願いを叶えてくれなくても、たとえ私たちが苦しみ続けていても、私たちは決して主を見下すことはありません。せいぜい一日、主への愛を断つことはできますが、それ以上は、最愛の神から離れることはできません。もし誰かがあなたにこう尋ねたら、「あなたは幼い頃から主の信奉者でした。その信愛によって何を成し遂げましたか?」あなたはこう答えるでしょう。「主は、長年を経た今でも、私の主への信愛が揺るぎないものとなるようにしてくださったのです。」
もしその人が「しかし、あなたは長年、苦しみの連続を経験してきただけだ」と反論したら、あなたはこう答えるでしょう。「そうです。その通りです。これは、長年の信愛に対して神が与えてくれたプラサーダムです。喜んでそれを体験します。」
自分の愛する神に対して、このように揺るぎない信愛を抱く人は多くいます。同時に、信愛の水準から逸脱してしまう信奉者もいます。ユディシュティラの問いを聞いて、神を罵倒することで解放が得られると思い込んではなりません。神を罵倒し始めてはいけません。もしそのような策略を試みるなら、私たちは次の10転生において限りない苦しみを味わうことになるでしょう。
ユディシュティラは続けました。
「おお、マハルシよ!私たちは皆、これに秘められた秘密を知りたがっています。シシュパーラは、劇質と無知(ラジャス、タマス)の特質に満ちていました。私たちは、過去の永劫において、ヴェーダのブラフミン学者たちが、至高主を非難したヴェーナ王を地獄に落とすよう命じたと聞いています。この場合も、ダマゴーシャの息子シシュパーラは、兄ダンタヴァクトラと共に、常にクリシュナを憎み、虐待していました。
不滅の至高主、シュリー・マハーヴィシュヌがクリシュナとして化身しました。至高主を絶えず冒涜していたシシュパーラとダンタヴァクトラが、最悪の地獄に堕ちることなく、なぜ主と一つになったのでしょうか?彼らの邪悪な性質を考えれば、わずかな皮膚病さえ患わなかったのは驚くべきことではありませんか?どうして彼らは、これほど稀有な幸運に恵まれたのでしょうか?