シュリーマド・バーガヴァタム 第379話
更新日 : 2025.7.15
カテゴリー : シュリーマド・バーガヴァタム
悪魔たちは地球全体を荒廃させ、村、町、都市、鉱山、橋、建物、庭園、畑などを自由に破壊しました。当時、川にかかる橋は現代のように鉄で作られていませんでした。巨大な山の岩が橋の建設に使用され、橋は空中に浮かぶように設計されていました。巨大な岩で固定されていたため、橋は想像を絶するほど頑丈でした。しかし、そのような頑丈な橋でさえ、悪魔によって完全に破壊されました。
ラーマが巨大な岩を水面に浮かべて建設した橋について、私たちは知らないでしょうか?これは2つ目の時代(トレータ・ユガ)のことでした。さらに1つ目の時代(クリタ・ユガ)まで遡れば、岩は空中に浮かんでいたはずです。当時の神々はそのような力を発揮しました。あの太古の時代の土木技術は想像を絶するものです。クリタ・ユガの地球の住人は、主に純粋な特質(サットヴァ・グナ)を持っていました。当時建てられた家には基礎がありませんでした。石は地面の上に積み上げられただけでした。彼らは地震を恐れていませんでした。当時の美しさ、そして優れた建築技術は、私たちには想像もできません。すべての境界壁は、山の一枚岩で築かれていました。そこから境界壁の強さを想像することができます。その要塞内の建物は巨大な岩で作られていました。これらの強大な悪魔たちは、そのような強大な要塞や建物でさえも容易に破壊しました。
悪魔の中には、ココナッツなどの果実のなる木々、生存に不可欠な木々を切り倒す者もいました。家や村に火を放ち、灰燼に帰す者もいました。
このように、悪魔たちは何度も地上を巡り、徹底的に破壊しました。これに心を痛めた神々(デーヴァタ)たちは天界を離れ、ひっそりと地上をさまよい始めました。荒廃した天界よりも地上で暮らす方がましだと、神々は考えました。
スワミジの解説:タラカースラの物語では、スブラマニヤ神が降臨する前、悪魔による破壊に耐えられなかった神々は鳥に姿を変え、空をさまよったとされています。鳥や動物の種はその時出現したと私は信じています。そうでなければ、鳥の中にこれほど多くの種や亜種が存在する必要があったでしょうか?悪魔もまた、神々を攻撃するために敵対する鳥や動物の種に姿を変えました。例えば、鷲やハゲワシに姿を変え、無力な生き物を捕食しました。野生動物の肉食動物はすべて悪魔でした。
神々と悪魔の戦いは、永劫の昔から続いています。それは、善なる特質(サットヴァ・グナ)と無知・惰性(タモー・グナ)の間の戦いだからです。これが神の意図なのです。この規則は変更できません。
普段は地上に来ることを控えている神々は、悪魔が天界を攻撃するたびに地上にやって来ます。通常、神々は絶えず性質を変える人間を恐れ、地上に来ることを控えます。清浄(サットヴァ)の性質を示す人間が、突如として激情(ラジャス)や無知(タマス)の性質を示すようになるのです。天界を去らざるを得ないという恐ろしい状況において、神々は地上で暮らすために動物や鳥の姿を選びました。人間がブラフマー神の子孫であると言われるように、鳥や動物の種族はこれらの神々の子孫です。
悪魔の数は神々をはるかに上回っています。例えば、神々が100人いれば、悪魔の数は1000人以上になります。そのため、神々は自己防衛のために変装します。物語に戻ります。
「兄の死に深く悲しんでいたヒランニャカシプは、最後の儀式を終えると、甥のシャクニ、シャンバラ、ドリシュタ、ブータサンターパナ、ヴルカ、カーラナーバ、マハーナーバ、ハリシュマシュル、ウトゥカチャをなだめました。」
スワミジの解説:悪魔の名前を発音するときは、たとえ間違えても許されます。しかし、神々の名前を呼ぶときは、決して間違えてはなりません。神は神々に名前を与えたのです。それゆえ、神々の名前は力強いのです。
ナーラシンハーヤ・ナマハ
第380話へ続く