シュリーマド・バーガヴァタム 第394話
更新日 : 2025.7.29
カテゴリー : シュリーマド・バーガヴァタム
ナーラーヤナーヤ・ナマハ
「プラフラーダは教師たちの教えを熱心に聞きましたが、二元性と差異に重点が置かれていると感じました。教えの中心は『あなたと私』、『私のものとあなたのもの』といった差異でした。
徳の高い特性や非二元性の感覚は教えられていませんでした。真実の概念が欠如していました。憎しみ、暴力、利己主義、貪欲、自己中心主義といった感情が植え付けられていました。」
スワミジの解説:命を与えた者ではないのに、他人の命を奪う権利がどこにあるというのでしょうか?現代においても、暴力を扇動する人たちが見られます。暴力と憎しみは巨大な樹木のように成長しました。この悪は、おそらく最終的な破壊(プララヤ)の時にのみ正されるでしょう。慈悲の心は失われつつあります。罪のない子どもたちが故意に殺されています。これは、おそらく彼らの教育に起因する悪い自我を反映しています。このことから、教育制度の改革が必要であることは明らかです。特定の習慣、信念、概念を変える必要があります。そうして初めて、この世界は美しい場所となるでしょう。現在、そのような良い習慣を教え込む学校は価値を失っています。
「プラフラーダは、否定的なことを教えるこれらの教訓を好ましく思いませんでした。それでも、プラフラーダは決して教師を軽蔑しませんでした。日が経ちました。ある日、悪魔の王ヒラニャカシプは愛情を込めてプラフラーダを膝の上に座らせ、尋ねました。
「愛しい息子よ、これまで学んだすべての教訓の中で、お前が一番好きなものはどれか?」
プラフラーダは答えました。
「おお、悪魔の中の至高者よ!これらの幻想的な物質への深い傾倒と欲望は、心と呼ばれる人の内なる器官に深い悲しみをもたらします。あらゆる感覚的安楽の住処であるこの輪廻は、深く暗い井戸のようで、人の破滅の原因となります。こうした幻想的な世俗の安楽を放棄して、人は森に隠遁し、主シュリハリに身を委ねるべきです。そこにこそ人の幸福があるのです。」
息子が敵を賛美しているのを聞いた父ヒランニャカシプは、「我が敵に甘い者が、この子の心を蝕んでいる」と嘲笑しました。彼は教師たちを呼び、こう叱責しました。
「息子プラフラーダを正しい方法で教育しなさい。彼の心は蝕まれつつある。我が敵について公然と語る勇気を持っている。実際にはヴィシュヌの信奉者であるあの詐欺師たちに騙されないようにするのだ。」
教師たちはプラフラーダを連れて家へ戻り、愛情を込めて語りかけ、なだめた後に、こう尋ねました。
「愛しいプラフラーダよ!吉祥を授かりますように!私たちの質問に正直に答えてください。他の弟子たちが誰も身につけていないのに、なぜあなたはヴィシュヌへのバクティという悪習を身につけたのですか?誰がひそかにこの知識を教えているのでしょう?それとも、バクティが自然に芽生えたのですか?あなたがヴィシュヌに献身していることに、私たちは驚嘆しています。プラフラーダよ、あなたの家系の幸福と名声はあなたの手の中にあります。私たち教師は、この問題の真実を知りたいと願っています。どうか答えてください。」
プラフラーダは答えました。
「親愛なる教師たちよ、至高主の幻影によって惑わされている人間は、『私とあなた』といった違いを抱き続けています。そのような差異は実在ではありません。私は、幻影の主である至高主に敬意を表します。」
「私はあなたとは違う」という感情を人に生じさせるのは、霊的無知です。この霊的無知(アヴィディヤ)は、本来すべての生類の中にあります。しかし、主の恩寵がその人に降り注ぐ瞬間、こうした二元性や差異はすべて消えます」。
ナーラーヤナーヤ・ナマハ
第395話へ続く