シュリーマド・バーガヴァタム 第494話(マツヤ・アヴァターラ)
更新日 : 2026.1.19
カテゴリー : シュリーマド・バーガヴァタム
シュリーダラーヤ・ナマハ
魚は王に話しかけて言いました。
「おお王よ!この水瓶では場所が足りず、ここで生きていくのが大変です。どうか、私が快適に暮らせるもっと大きな水場を見つけてください。」
王は魚を井戸に放ちました。1時間も経たないうちに、魚は150cmも大きくなりました。魚は再び王を呼んで、言いました。
「おお王よ、私はこの井戸では落ち着けません。あなたのもとに庇護を求めてきました。ですから、どうか私にもっとふさわしい水場を与えてください。」
王は一言も発することなく、井戸から魚を取り出し、池に放ちました。魚が池の水に触れると、遊び心たっぷりで大きくなり始めました。あっという間に池全体を覆い尽くしました。魚は再び王に話しかけて言いました。
「おお王よ、水は私にとって不可欠です。自由に動き回るためには、水の中に十分なスペースが必要です。この池は不十分です。どうか私を救う方法を考えてください。どうか、水が枯れることのない池に私を残してください。」
この言葉を聞いた王は、水が枯れることのない大きな池に魚を移しました。しかし、魚はあっという間に大きな池の大きさに比例して大きくなっていました。そこで王は魚を海に置いてくることにしました。海に置いてこようとする王に、魚は言いました。
「おお、勇敢な王よ! 海にはワニやクジラ、その他の肉食動物がいっぱいいます。きっと私をむさぼり食ってしまうでしょう。そのため、あなたのような勇敢な王が私を海に投げ込むのは間違っています」。
甘い言葉で自分を惑わす魚に向かって、王は言いました。
Tam āha ko bhavān asmān matsya-rūpeṇa mohayan
あなたは誰ですか? 魚の姿で私を惑わせています。私は今まで、あなたほど神秘的で力強い水生動物を見たことがありません。そのような動物について聞いたこともありません。たった一日で、あなたは幅100ヨージャナ(800マイル)の池全体を覆い尽くしました。
Nūnaṁ tvaṁ bhagavān sākṣād dharir nārāyaṇo ’vyayaḥ
Anugrahāya bhūtānāṁ dhatse rūpaṁ jalaukasām
あなたは他でもない、不滅の至高主ナーラーヤナです。これは疑いようのない真実です。あなたはただ生類を祝福するために魚の姿をとられました。おお、至高者よ!あなたは宇宙の創造、維持、溶解の主です。私はあなたに敬意を表します。
おお、主よ!私たち、あなたの信奉者はあなたに庇護を求めます。あなたは真我であり、唯一の避難所です。あなたの化身の間になされたすべての超越的な行為は、生類の幸福をもたらすことを目的としていました。
おお、主よ、私はこの魚の化身の背後にある目的を知りたいと願っています。おお、シュリーハリよ、肉体やその他の真我ではない対象を真我とみなし、それらがあなたから分離していると信じる他の支配者に避難を求めるのは無駄です。しかし、あなたの蓮の御足に避難を求めることは決して無駄にはなりません。なぜなら、あなたはすべての生類にとって最も愛すべき真我だからです。だからこそ、あなたは真に驚くべきこの姿を私に示してくださっているのです。
この全宇宙の主であるシュリーハリは、信奉者たちにとって非常に大切な存在です。信奉者たちへの深い愛情を抱くシュリーハリは、魚の姿をとって消滅の水の中で戯れました。サティヤヴラタ王を喜ばせるために、主は彼に語りかけ、こう言いました。
「おお、すべての内なる敵を征服した者よ! 王よ! 今日から七日目に、三界すべてが消滅の水に沈むでしょう。その時、巨大な船があなたのもとに送られます。あなたはあらゆる種類の薬草、植物、種子を集め、船に積み込みなさい。七人の偉大な聖者がこの試みにあなたと共にいます。すべての生類があなたの偉大さを高めてくれるでしょう。あなたは船に乗り込みます。消滅の燃える水の中では、一筋の光も見えません。七人の偉大な聖者の輝きは、あなたが恐れることなく進むことを可能にします。旅の途上、猛烈な突風が船を激しく揺さぶるでしょう。私はその場所に現れます。
蛇のヴァースキを綱として、その船を私の角にしっかりと結びつけなさい。私はあなたと七人の偉大な賢者が座っているその船を引っ張り、ブラフマーの夜が明けるまで、消滅の水の中で戯れます。
あなたがその船に座り、七人の大賢者に私について喜んで尋ねて、彼らが私の姿を威厳をもって宣言する時、あなたに私について詳細に説明しましょう。私の祝福によって、あなたはハートの中の至高主を悟るでしょう」
主シュリーハリはこうサティヤヴラタ王に命じ、姿を消しました。王は至高主が定めた時を心待ちにしていました。聖なる王は、ダルバ草を東向きに敷き詰めました。そして北東の方角を向いてその上に座り、魚の姿に化身した主の蓮の御足に瞑想しました。
主が定めた時が来ました。恐ろしく巨大な暗雲が空を完全に覆い尽くしました。雨が降り始めました。王が見守る中、海は境界を越え、瞬く間に大地を覆いつくしました。
主が命令を思い出していた時、一艘の船が近づいてくるのが見えました。サティヤヴラタは薬草と種を集め、七人の偉大な聖者と共に船に乗り込みました。彼を喜ばせた聖者たちは言いました。
「王よ、主シュリーハリに瞑想してください。きっと主は我々を助け、この困難を乗り越えて、幸福を与えてくださるでしょう。」
聖者たちの勧めに従い、サティヤヴラタ王は主に瞑想しました。その時、シュリーハリは全長800万マイル(10万ヨージャ)にも及ぶ巨大な黄金の魚の姿で海に顕現しました。この巨大な魚には一本の角がありました。主の以前の命令通り、サティヤヴラタ王はヴァースキという蛇を使って船を魚の角に結びつけました。彼は至高主に次のように祈りました。
「この世の生類は真我の知識を失い、無知に包まれて輪廻を繰り返し、そのために果てしない苦しみに苛まれています。しかし、神の御心によって、彼らは思いがけずあなたに全託し、あなたを内なる真我として悟るのです。
すべてのグルであるグルよ、どうか私に解放の祝福を与えてください。無知な人間は果報的な活動によって自らを縛り付けます。幸福を求めて行為を行いますが、最終的には悲しみに陥ります。主シュリーハリに仕えることで、彼はこの霊的な無知から解放されます。そのような主シュリーハリこそが私たちのグルなのです。」
ゴーヴィンダーヤ・ナマハ
第495話へ続く

