シュリーマド・バーガヴァタム 第527話(カールタヴィーリヤとパラシュラーマの闘い)
更新日 : 2026.3.25
カテゴリー : シュリー・スワミジの言葉 / シュリーマド・バーガヴァタム
第526話
サンカルシャナーヤ・ナマハ
マハルシ・シュカは続けてこう言いました。
「主ダッタの恩寵により、カールタヴィーリヤは千本の腕を授かりました。敵に対する勝利、完全な感覚制御、富、輝き、力、名声、そして強さを、神の恩寵によって得ました。彼はヨーガの達人となり、アニマをはじめとする超自然的な力(シッディ)を授かりました。
風のように、彼は意志の赴くままに、あらゆる次元を何の障害もなく旅することができました。彼の恩恵と霊的な成就は、彼の傲慢さを招きました。ある日、彼は美しい女性たちと共にナルマダ川の水で遊んでいました。首にヴィジャヤンティの首飾りをつけたこの王は、遊び半分でナルマダ川の流れを止めました。
そこから少し離れたところで、十の頭を持つラーヴァナがテントの中で休んでいました。もはや流れなくなったナルマダ川の水は、流れは逆流し、十頭のラーヴァナの天幕は完全に水没してしまいました。カールタヴィーリヤが戯れにナルマダ川の流れを止めたことは、自らの武勇にうぬぼれていたラーヴァナにとって耐え難いことでした。
嫉妬に駆られたラーヴァナは、カールタヴィーリヤに対して傲慢な態度をとりました。カールタヴィーリヤは、女たちの目の前で、まるで猿を捕まえるかのように軽々しく十頭のラーヴァナを捕らえ、都マヒシュマティプラムへと連れて行った。彼はラーヴァナを捕らえた後、何とことなく釈放しました。
この勇敢な王はかつて森へ狩りに出かけました。偶然にも、彼はマハルシ・ジャマダグニのアーシュラマに迷い込みました。それはまさに神の采配と言えます。マハルシ・ジャマダグニは苦行の宝庫です。最愛の牛カーマデーヌの祝福を受けて、この偉大な聖者は王とその大臣、軍隊、そして大勢の従者たちに比類なきもてなしを提供しました。
ハイハヤ王国の大軍を率いてやってきたカールタヴィーリヤ王は、このアーシュラマの財宝が自国の財宝をはるかに凌駕すると感じました。偉大な聖者のもてなしに喜ぶどころか、彼はこれらの財宝の源である魔法の牛、カーマデーヌを自分のものにしたいという欲望に駆られました。
傲慢に膨れ上がった王は、兵士たちにカーマデーヌを連れてくるよう命じました。兵士たちはカーマデーヌとその子牛を無理やり引きずり、首都マヒシュマティプラムまで連れて行ったのです。王は傲慢にもアーシュラマを去りました。
一方、パラシュラーマは父のアーシュラマに戻ってきました。カールタヴィーリヤのこの卑劣な行いを知った彼は、踏みつけられた大蛇のように激怒しました。無敵のライオンが象を追いかけるように、パラシュラーマは鋭利な斧、盾、弓、矢筒を手に、王を追いかけて猛スピードで走り出した。
都に入ろうとしていたカールタヴィーリヤ王は、ブリグ族で最も優れた戦士であるパラシュラーマが自分を追っていることに気づきました。パラシュラーマは鹿の皮を身にまとい、弓、矢筒、斧を手にしていました。もつれた髪は太陽のように輝いていました。
カールタヴィーリヤは17アクショーヒニー(1アクショーヒニーは戦車21,870台、象21,870頭、歩兵109,350人、馬65,610頭で構成される)からなる軍隊を派遣しました。棍棒、剣、刀、弓、矢、槍、鉄の棒、その他様々な武器を手に持った兵士たちは、威圧的な姿をしていました。
しかし、パラシュラーマはたった一人で、カールタヴィーリヤ軍を全滅させました。心と風の速さで、パラシュラーマは斧を振るい、敵を次々と攻撃しました。彼が足を踏み入れた地は、切り落とされた首、手、足、太ももが散乱していました。屈強な戦士たち、御者、象、馬も全て殺されました。戦場からは血の川が流れ出し、辺り一面、血で染まりました。
盾、旗、弓は全て、パラシュラーマの強大な斧と矢によって粉々に砕け散りました。自軍が崩壊するのを見て、カールタヴィーリヤは激怒しました。彼は猛スピードでパラシュラーマに突進し、戦いを挑みました。
500本の弓を一度に手に取り、その時、千本の腕を持つカールタヴィーリヤは、パラシュラーマに向かって無数の矢を放ちました。
戦士の中でも最強のパラシュラーマは、手に弓を一本しか持っていませんでした。それでも彼は同数の強力な矢を放ち、カールタヴィーリヤの矢に衝突させて粉砕しました。
これに激怒したカールタヴィーリヤは、山々や巨木を根こそぎ引き抜き、それらを掴んでパラシュラーマに向かって猛然と走り出しました。しかし、強大なパラシュラーマは、剃刀のように鋭い斧でカールタヴィーリヤの両手を切り落としました。それだけでは飽き足らず、王の首までも斧で切り落としました。
この光景を目撃したカールタヴィーリヤの1万人の息子たちは、震え上がり、その場から慌てて逃げ去りました。カーマデーヌが盗まれ、父が殺されたことを嘆き悲しんでいたラーマ(パラシュラーマ)は、侮辱された敵を完全に打ち破りました。そして、カーマデーヌとその子牛を連れて父のもとへ戻りました。
彼はそのすべてを父と兄弟に話しました。マハルシ・ジャマダグニは言いました。
「ラーマよ、あなたは実に勇敢だ。王はあらゆる神々の化身ではないか。王を殺したことで、あなたは多くの罪を積み重ねた。愛する息子よ、我々バラモンは許しの精神を身につけるべきだ。許しの精神こそが我々を尊ぶ存在にする。ブラフマー神は、許しの精神ゆえに創造主としての地位を得ることができた。そして、サッティヤ・ローカと呼ばれる究極の境地に至ることができたのだ。
kṣamayā rocate lakṣmīr brāhmī saurī yathā prabhā
kṣamiṇām āśu bhagavāṁs tuṣyate harir īśvaraḥ
ヴェーダの学者たちの輝きは、太陽のように輝く許しの資質によってさらに照らされる。至高主シュリーハリは、そのような者たちに簡単に喜ばれる。彼らには、赦しの心がある。
王を殺す罪は、バラモンを殺す罪よりもはるかに恐ろしい。愛する息子よ、だから、ただひたすら主シュリーハリに心を向けなさい。巡礼に出かけ、そこで神に仕えなさい。そして、お前の罪を洗い流しなさい。
これで、第九巻、第十五章は終わりです。
ナーラーヤナ
第528話へ続く

