言葉と教え

シュリーマド・バーガヴァタム 第24話(アシュヴァッターマンの殺戮劇)

カテゴリー :

srimad2

アルジュナは祈りを続けました。
「おお至高の主よ、あなたのこの化身は、あなたに専ら集中して瞑想するあなたの信奉者たちを助けるためにも現れました。おお、デーヴァデーヴァ!この方向へ向かって迫り来るこの巨大な光は何なのでしょう?どこから来ているのでしょうか?この恐ろしい光は四方八方から私を包み込んでいます。私は何も理解できません。どうか私をお救いください。」このようにアルジュナは祈りました。

シュリー・クリシュナは次の様に返答しました。
「アルジュナ、これは危険なブラフマーストラであることをわかっているのか? 恐怖に陥り、命の危険を感じたドローナの息子アシュヴァッターマンは、この武器を使ったのだ。あなたは気づいていないようだ。彼はこの武器を回収したり無効にしたりする術を知らない。ブラフマーストラに対抗できる武器はこの世には無い。あなたは弓術に関する知識の専門家である。このため、あなたがブラフマーストラを解放して無効にするのだ。ブラフマーストラだけが他のブラフマーストラを無効にできる。」

火に対抗するにはどうすればいいのでしょう?例えば、森で火災があったとします。火を抑えるために水が放たれても、とどまるところを知りません。炎が広がっている方向を推測しないといけません。そして、その方向に別の火を灯す必要があります。火が火を無力化するのです。

「だから、アルジュナ、行ってブラフマーストラを解放するのだ。中和するにはブラフマーストラ以外の武器はない。」
アルジュナはアーチャマナ(浄化の儀式)を行い、プラダクシナ(周回)を主シュリー・クリシュナへ捧げ、ブラフマーストラを解放しました。

二つの武器が融合し、太陽や巨大な火の玉のような、想像を絶するほど巨大な光を生み出しました。この輝きは、存在の三つの面すべてを含んでいました。この二つの武器の強度が合わさり、三界が焼けこげました。人々は、破壊の火(プララヤ・アグニ)が舞い降りたと信じました。

破壊(プララヤ)には水、火など多くの種類があります。大地は割れ、巨大な煙霧を放出します。

世界の破壊が起きようとしていたことを予知し、シュリー・クリシュナは喜ばしく思いませんでした。彼は今、世界の破壊が差し迫っていることに気づきました。アルジュナはシュリー・クリシュナの感情を理解し、瞬時に双方の武器を呼び戻しました。

二つの武器が一緒になったので、武器は一つになりました。アルジュナはそれを呼び戻しました。アルジュナは他の人によって解放された武器をも呼び戻す知識がありました。彼はグルの祝福を受けていました。

深く憤慨したアルジュナは、素早い早さでアシュヴァッターマンを捉えました。彼はまるで動物のようにロープで縛りました。アルジュナはアシュヴァッターマンを動物の様に引っ張って、ドラウパディーの野営地につれて行きたかったのです。これを見てクリシュナは怒って言いました。
「おおアルジュナ、容赦するでない。彼はひどく墜落したバラモンだ。彼を殺すのだ。彼は眠っていた無実の子ども達を殺した。恐ろしい罪人だ。

ダルマの教義を知っている者は、敵が酔っているとき、不注意な時、正気でない時、そして寝ている時には相手を殺しはしない。また助けを求める者、自身を助けることができない者、馬車を持たない者、恐れている者は殺さない。そのような者は、真の戦士である。彼は無力な人を殺さない。ただ、逃がすだけである。

しかし、慈悲心もなく、他人を犠牲にして自分の幸福のために、自分の命を救うような哀れな者は、殺されるべきである。このような者が自由であると、彼の邪悪さは増すばかりで、最悪の境地に堕ちてしまうからだ。このため、そのような者を殺す方がその者のためになるのだ。したがってアルジュナ、すぐに彼を殺すのだ。それによって、彼の罪は滅ぼされる。それだけではない。アルジュナ、あなたは私の前で、ドラウパディーに、彼女の息子を殺したアシュヴァッターマンの首を持ってくることを約束しなかったのか?それゆえ、子ども殺しのアシュヴァッターマを今すぐ殺すのだ!

彼の残酷な行為を、主人ドゥルヨーダナは気に入らなかった。彼はこの行為によってドゥルヨーダナの不興を買ったのだ。『パーンダヴァの息子を殺すのがそんなに簡単か?彼は私のことを騙しているに違いない』とドゥルヨーダナは考えたいたのだ。ドゥルヨーダナはまた、アシュヴァッターマンが本当にパーンダヴァの息子を殺したならば、自らの破滅を招いたことになる、とも思った。」

このようにして主クリシュナは、アルジュナの英知とダルマの法則の遵守を試そう、アシュヴァッターマンを殺すように様々な方法で扇動しました。しかし、最高の存在であったアルジュナは、彼のグルの息子であるアシュヴァッターマンを殺す気持ちはありませんでした。たとえアシュヴァッターマンが自身の息子を殺害したにも関わらずです。彼は、グルの息子を殺すということは、自身の息子を殺すことと同様であると考えていました。彼の息子が殺されたからといって、どうしてまた他の人に痛みを与える必要があるのでしょうか?結局のところ、アシュヴァッターマンは彼らの尊敬するグルの息子なのです。彼をどうして殺すことができるでしょう。アルジュナはアシュヴァッターマンを殺すことはできませんでした。

そしてアルジュナはアシュヴァッターマンを引っ張っていき、悲しみの中にあるドラウパディーに委ねました。高潔なドラウパディーは、グルの息子であり、今は動物のように引きずられ、恥ずかしさに頭を下げているアシュヴァッターマンを見て、彼に対する慈悲心を持ちました。その慈悲心を持って、彼女はアシュヴァッターマンに敬意を示したのです。彼女は平安を取り戻していました。ドラウパディーはそのくらい神聖だったのです。そして、彼女は母親でした。母親はいつも母親なのです。敬虔で貞淑な女性であったドラウパディーは、アシュヴァッターマンが動物のように引きずられているのに耐えられませんでした。

ドラウパディーは大声で叫びました。
「彼を解放してください!今すぐに!彼は、尊敬されるべきバラモンであり、そしてグルの息子なのです。彼を今すぐに自由にしてください。おおアルジュナ、あなたは弓をあの尊敬するグルから学んだのです。そして武器を回収して無効にすることをも。あの偉大で霊的なドローナ・グルが、今私たちの前に、アシュヴァッターマンとして立っているのです。ドローナの妻でありこの戦士の母であるクリピはまだ生きています。女は夫のドローナと共に命を放棄しませんでした。ですから、今すぐ彼を解放してください。」

ナーラーヤナ・ナーラーヤナ・スリーマン・ナーラーヤナ!

第25話へ続く

PAGE TOP