言葉と教え

シュリーマド・バーガヴァタム 第78話

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主ブラフマーは続けました。

「そして「火」は「水」に変化する。「味覚(ラサ)」は「水」の特質である。「空」「風」「火」が、「水」の要因であるため、それぞれに対応する「音」「触覚」「形」の特質が「水」にも存在する。

「水」は変質を遂げ、「地」が形成される。「嗅覚(ガンダ)」は、「地」の特質でである。「空」「風」「火」「水」が、「地」の要因であるため、それ自身が「嗅覚」の特質であると共に、それぞれに対応する「音」「触感」「形(化身)」「味覚」の特質が「地」にも存在する。

サットヴァ的アハンカーラ(善良さの特質から生まれた自我意識)からは、次の神々が現れる。すなわち、マインドの主宰神である月、耳の主宰神である言語能力の守護神(ヴァグ神群)、皮膚の主宰神である風、眼の主宰神である太陽、舌の主宰神であるヴァルナ神(水の主)、生命の力(プラーナ)の主宰神であるアシュヴィニーの神々、言語能力の主宰神である火の神、手の主宰神である主インドラ、足の主宰神である主ヴィシュヌ、肛門の主宰神である主ミトラ、生殖器のための主宰神であるプラジャパティである。

知性(ブッディ)すなわち理解(思惟)する能力と、生命の力(プラーナ)すなわち運動する能力は、ラジャス的アハンカーラ(情熱/活動から生まれた自我意識)から生じる。このため、ラジャス的アハンカーラは、変質を遂げ、そこから認識のための五器官(ジャーネンドリヤ)すなわち、耳、眼、皮膚、鼻、舌が形成される。同様に、行動のための五器官(カルメンドリヤ)すなわち、言語能力、手、足、性器、肛門が形成される。

ブラフマー・ジニャーニよ!トリグナ(三つの構成要素)、感覚(インドリヤ)、そしてマインド(思考器官/マナス)から構成される「低次の本性」(プラクリティ)から生じた五つの基本要素がお互いに結合しなければ、身体(シャリーラ)の形成は不可能だっただろう。この時点で、至高の主は、彼のエネルギーを使って、そのことがこれら全てが結合する原因となった。

五つの基本要素のうち、比較的大きな要素のひとつが、カールヤ・カーラナ・バーヴァ(因果関係)の形成を導いた。そして、それらは個々の存在同様に至高の主の普遍的身体(ヴィラト・デーハ)を形成したのだ。

このように創造された宇宙(ブラフマーンダ)は、何千年もの間、死んだような状態で水の中に横たわっていた。その後、至高の主は、時間(カーラ)、存在の運命(カルマ)、個人の性質(スヴァバーヴァ)をもたらし、宇宙を活性化した。至高の主は、無数の頭、手、足、太もも、口から形成される姿となり、宇宙の卵を壊す意図をもって孵化した。これが「彼」の普遍的な姿だった。

この普遍的な姿においては、存在の七つの下位の次元(ローカ)が下肢、すなわち腰の下からくるぶしの上までの部分である。「彼」の腹部から始まるすべての上肢は七つの高次の次元(ローカ)を構成する。これは博学な学者が「彼」を瞑想する方法である。

博学な学者は完全性の化身である主に対して次のようにも述べる。ブラフミンは「彼」の顔、クシャトリヤ(戦士階級)は腕、ヴァイシャ(商人、牛飼い)は太もも、シュードラ(労働者)は足であると。

主の普遍的な姿の中で、「地」(ブー・ローカ)は「彼」の足に位置し、「空」は「彼」の臍の中にあり、天(スヴァルガ・ローカ)は「彼」の心臓内部にある。マハル・ローカは「彼」の胸に位置する。喉にはジャナ・ローカがあり、「彼」の二つの目にはタポ・ローカがあり、「彼」の頭はサティヤ・ローカがある。これは博学な学者が瞑想する方法である。

永遠の存在であるサティヤ・ローカは、創造者であるヒラニヤガルバの住居である。七つの下位の惑星系の中でも、アタラ・ローカは「彼」の腰に、ヴィタラ・ローカは「彼」の太ももに、純粋なスタラ・ローカは「彼」の膝に、タラタラ・ローカは「彼」のすねに、マハタラは「彼」の足首に、ラサータラは「彼」の足の上部に、パターラは「彼」の足の裏に位置します。これが「彼」がどのように熟考されるべきかを示している。

このようにして、至高の主は、存在の異なる次元(ローカ)を「彼」の身体の各部分に纏う。
「彼」の足はブー・ローカである。腹部はブヴァル・ローカで頭部は天空の惑星である。このようにして、「彼」を熟考し、瞑想することが可能である」

これで、シュリーマド・バーガヴァタムの第二編第五章を終わります。

第二編 第六章

この章では、至高の主の普遍的な姿が、ヴェーダのプルシャ・スークタムの解説と同じように説明されます。

前の章では、主ブラフマーは、ナーラダの質問に基づいて宇宙の創造および主の普遍的な姿について「彼」に説明しました。本章では、同じ主題について詳しく説明します。

主ブラフマーは続けました。

「この普遍的な主の顔(ヴィラト・プルシャ)から、言語能力の器官(ヴァゲーンドリヤ)とその主宰の神の「火」が現れた。 ガヤトリーおよび他のヴェーダは、「彼」の皮膚および他の六つの基本組織(ダートゥ)に由来する。 「彼」の舌から、三つの形の甘露の味覚、すなわち神々に捧げられた供物、先祖に捧げられた供物、人間によって消費された食べ物が生じた。 さらに、他の様々な味覚も「彼」の舌からも生じた。

彼の鼻孔から、プラーナ、アパーナ、ウダーナ、サマーナ、ヴャーナの五つのプラーナを伴って「風」が生じた。彼の鼻(嗅覚器官)から、アシュヴィニー神群、人々に喜びをもたらす、あらゆる種類の薬草と香料が生じた」

続く

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