シュリーマド・バーガヴァタム 第123話
更新日 : 2019.10.20
カテゴリー : シュリーマド・バーガヴァタム
ゴーヴィンダーヤ・ナマハ
聖仙カシュヤパは妻ディティに話を続けました。
Na yasya loke sva-janaḥ paro vā
Nātyādṛto nota kaścid vigarhyaḥ
Vayaṁ vratair yac-caraṇāpaviddhām
Āśāsmahe ’jāṁ bata bhukta-bhogām
「ルドラ(主シヴァ)は、彼の親族と非親族を区別します。しかし尊むべき人も憎むべき人も彼の目には同等に映ります。彼には差別の感覚などありません。我々は、さまざまな儀式を通して彼の幻力(マーヤ・シャクティ)を崇拝するよう努めています。しかし、ルドラはこの幻力を感じ取ってから、次にそれを彼の御足から遠ざけています。
霊的無知(アジニャーナ)と呼ばれるベール(覆い)は、人が自分の本当の自己を知ることを防ぎます。それゆえ、この精神的な無知について慎重になり、恐れを抱き続けることは賢明です。このため、学者は精神的な無知と呼ばれるベールが彼らを包み込む危険性を常に心に抱いています。霊的無知を破壊するために、彼らは彼(ルドラ・主シヴァ)の神の栄光を歌い続けます。
ルドラはすべての高貴な存在にとっての唯一の避難場所です。彼に匹敵するもの、彼より優れたものはいません。それでも彼は悪魔的な活動に関与しているように見えます。実際、彼は無知な人間に教訓を伝えるために、彼自身の内なる至福を永遠に楽しみながら奇妙な活動に関与しているのです。
不幸なのは、彼の行動の意味を理解することができない愚かな人たちです。彼らは彼の行動を笑します。同時に、彼らは、死んでしまえば犬やジャッカルの餌に過ぎないその肉体を、自己(アートマ)とみなしています。彼らは高価な衣服、花輪、さまざまな装飾品でそれを飾ります。彼らはいい香水を使ったりして着飾ります。彼らはこの肉体を維持するよう努めています。
至高の主について理解しようと努力することなく、彼らは自分の肉体が自分自身(アートマ)であると誤って信じ続けます。このようにして、彼らは時間を無駄にします。
わずかな逸脱もなく、ブラフマーと他の神々はルドラの規則と命令に従います。これは、ルドラが定めた規則に従うことが不可欠であることを意味します。彼はこの創造全体を司る主です。マーヤ・シャクティ(幻力)は、彼の支配下にあります!この万能の宇宙の主が悪魔のように振る舞うと言われるなら、それは彼の遊戯の一環にすぎないと理解されるべきです。私たちは彼の超越的な栄光を理解するよう努力するべきです」
しかし、ディティの心は手に負えない欲望で満たされていたため、これらの知恵の言葉は彼女に何の効果もありませんでした。それは少しも彼女をなだめることができませんでした。彼女は恥知らずな売春婦のように振る舞いました。彼女は聖仙カシュヤパの服をつかみ、彼を抱きしめました。
聖仙カシュヤパは、その時刻は禁じられている淫らな行為に取り憑かれている妻を見ました。彼は手を合わせて、主に服従を申し出ました。彼は彼の罪を赦すように心から主に懇願しました。それから彼は彼女を人里離れた場所に連れて行き、彼女の欲望を満たしました。
行為の後、彼は沐浴し、プラーナーヤーマ(呼吸統御)を行いました。一切の静寂の中、彼は変化のない、姿のない、永遠の、かつ自己を照らす至高の主について熟考しました。彼はジャパ(神の名の詠唱)を行いました。
少し時間をおいて、淫らな罪深い行為を後悔したディティは、夫に近寄りました。恥ずかしげに頭を下げて、彼女は言いました。
「私は生類すべての主であるルドラに対して罪を犯しました。私の胎内にいる子どもを保護し、慈悲深い主がこの子を痛めつけないようにしてください。
Namo rudrāya mahate devāyogrāya mīḍhuṣe
Śivāya nyasta-daṇḍāya dhṛta-daṇḍāya manyave
淫らな行為を目の当たりにして怒る凶暴な主マハデーヴァ(ルドラ)は邪悪な者を罰します。しかし、彼は高貴な聖人となると、怒りを寄せ付けません。代わりに、彼は彼らの願いを満たします。私はこの縁起の良い主ルドラへの従順を申し出ます。
どんなに残酷な人であっても、女性には慈悲を示します。ルドラは私の妹の女神サティの夫です。したがって、彼は私の義理の兄弟です。彼は慈悲の体現者です。マハーデーヴァ・ルドラのご好意がありますように!」
このようにして、ディティは現生と来世の両方で彼女の子どもたちの幸福のために祈り始めました。彼女は罪を犯したことを知って、恐怖に震えていました。一方、聖仙カシュヤパは夕方のサンディヤの儀式を済ませ、彼女に話しかけました。
「不徳な姿だ!節操のない女よ!あなたのマインドは不純です。 サンディヤ(黄昏)の時間にそのような不純な欲望を持つことは由々しきことです。実に、ひどい罪です。あなたは私の忠告に耳を傾けませんでした。あなたは主ルドラに仕える神々を侮辱しました。私が述べているのは絶対的な事実です。
これらの理由により、あなたは不徳な性分の二人の価値のない惨めな息子を産むでしょう。無数の方法で、彼らは三つの世界すべての住民と、それらの世界の守護神をひどく苦しめます。彼らは罪を犯していない無垢な生類を苦しめます。彼らは容赦なく女性を侮辱し、ひどく苦しめます。
彼らの不幸な行動のために、偉大な聖人の怒りを被るでしょう。厄介な障害物になった彼らを破壊するために、至高の主は転生するでしょう。主インドラが彼の落雷(ヴァジュラユダ)を使って山々の翼を無慈悲に切り落としたように、主シュリハリは彼らを破滅させます」
これらの言葉を聴いて、ディティは祈りながら懇願しました。
「主よ!私の息子が必然的に死に会う運命にあるなら、シュリハリが彼のスダルシャナ・チャクラ(円盤)を使って彼らを殺すように仕向けてください。私の子どもたちはブラフミンの怒りのために死ぬべきではありません」
Na brahma-daṇḍa-dagdhasya na bhūta-bhayadasya ca
Nārakāś cānugṛhṇanti yāṁ yāṁ yonim asau gataḥ
これは、ナラカ(地獄)の住人でさえ、ブラフミンの怒りによって死んだ人や他の生類に恐怖を引き起こした人に対して、慈悲を示していないからです。そのような人が将来どんな種に生まれ変わっても、他の生類は彼に対して慈悲を示すことはないでしょう。
マーダヴァーヤ・ナマハ