アナガ・ヴラタ講話その5『シュリ・アナガシュタミー・プージャ』序文
更新日 : 2020.2.15
カテゴリー : アナガ・ヴラタ
シュローカ:
Kurcabhirama smita manju Vaktram
Kāshaya vastravrata nila deham
Dhyāyet Brhaccitraka sobhi Phālam
śrī Sacchidānanda gururm prasannam
意味:
常に優美であり、素敵な髭をたずさえ、甘美な微笑みは人々を鼓舞し、サフラン色の布を纏い、肌の色は黒く、額にはティラカ(印)の輝きを放っているグルであるシュリ・サッチダーナンダを瞑想します。
シュリ・ダッタは、学者だけではなく一般の人たちに解放を授けるための霊的教師として化身しました。しかし、カリ・ユガの影響により、一般的に、化身の重要性と栄光は人類の記憶から忘れ去られています。少数のサーダカ(霊的実践者)たちは例外です。慈悲の海である主ダッタは、何度も何度も異なる化身体をとり、すべての人にその重要性を明らかにし、虐げられた人々を高めています。そのような化身体とは、シュリ・パーダ・ヴァッラバ、ナラシンハ・サラスワティなどです。
サッドグル・ダッタの哲学は普通の人の想像の範囲を超えています。アヴァドゥータ(彷徨う僧侶)として広く知られるダッタに、家庭生活を持つ家長としての別の姿があることは偉大な学者たちも認知していません。主のリーラ(遊戯)の中で、しばしばダッタはいくつかの姿を取りました。家長の姿での名前はアナガ・スワミでした。配偶者はアナガ・デーヴィ(女神)で、ラクシュミー(繁栄の女神)の化身です。神聖な夫婦は敬虔な苦行の生活を送りながら、肉体次元での祝福と霊的な恵みを帰依者たちに降り注ぎました。
アシュタ・シッディ(八つの神通力)が他に類を見ない神聖な夫婦の息子として生まれました。
サッドグル・ダッタ自身は、はるか以前のクリタ・ユガ(時代)に、このアナガ・プージャを愛しい帰依者であるカルタヴィリヤルジュナに伝授しました。その細かい詳細は聖賢ヴィヤーサが著述しました。皇帝カルタヴィリヤルジュナはこのアナガ・プージャを彼の広大な帝国全土に徹底的に広めました。この価値のある礼拝は個人で行ったり、集まって行ったりして誰もがやりました。結果的にカルタヴィリヤルジュナが君臨した長期政権は本当の黄金時代でした。
次の時代のトレータ・ユガ(時代)にはダシャラタ王とシュリ・ラーマもこのプージャを行いました。そのように叙事詩は断言しています。
三つ目の時代のドワーパラ・ユガ(時代)では、この礼拝の風景はいくらか見られなくなりました。主クリシュナはこの同じプージャをダルマラージャ(皇帝ユディシュティラ)に伝授して、多くの人々が参加して実践するようにさせました。
カリ・ユガの現代においては、徐々に人気のない実践となっていきました。この有名な礼拝が今、広く一般に普及しているのは、サッドグル・ダッタの恩寵と帰依者たちの幸運によるものです。
今、スワミジは皆さんのために、大切な子どもたちや友人、帰依者たちのために更に簡素化した形でプージャの手順を託します。プージャの簡単な手順はこの本に詳しく書かれています。この本の表紙の裏には八枚の花弁の蓮の花の形を見ることができます。それぞれの花びらには神の名前が示されています。自宅で、金属の板か木製の板に八枚の花弁の同じ蓮の花を描いてください。描くのに米粒、ターメリック(ウコン)、クムクム(赤粉)を使えます。それぞれの花弁にカラシャ(水瓶)、キンマの実、キンマの葉、トゥルシーの葉などを置きなさい。本に書かれている詳細のとおりに神々を勧請します。
さらに、黄色、赤、白の糸を用意します。糸の長さは8インチ(20cm)くらいです。糸の真ん中で結び目を作ります。蓮の中央のアナガの夫妻の御足に糸を置きます。
プージャの最後に糸は右手首に巻きます。(連続で行うときは)敬愛するアナガ夫妻へ糸を捧げるプージャの手順を割愛することもできます。次に使うのに二本以上の糸を備えておきます。右の手首に糸を巻くときに次の祈りを行います。
ブランマー ヴィシュヌ マヘーシャナ ルーピン トリグナ ナーヤカ
トライ ヴァルミカ ナマストゥビャン トラ デーヴァ アナガスマカ
おお、アナガの神よ!あなたは一なるものの三つの神、ブラフマーでありヴィシュヌでありシヴァです。三色の色に象徴されたタマス、ラジャス、サットヴァの三つの属性をあなたは凌いでいます。
果物、パンチャ・カルジャヤ、あるいは普通の食べ物(菜食のみ)をアナガ・スワミに捧げます。
しっかりとした配偶者を探している若者、家庭の問題に悩んでいる男女、困窮している人たちは、確固とした信と深い信愛でアナガ女神を礼拝することで、有益な結果を必ず素早く得ます。誰でもこのプージャを行うことができます。
このプージャのために最も重要な日はムルガシラ月のクリシュナ・パクシャ・アシュタミーで、ムルガシラの月が欠けていく二週間の八日目です。この日にできない場合は、他の月が欠けていく二週間に行うか、月のいずれかの日に行います。少なくとも一年に一度は行うことが必須です。
アナガとは罪を表します。私たちは思いや言葉、行いで頻繁に罪をおかします。この罪だけが皆さんの進歩の妨げになります。永遠の宇宙の親である天上界の夫婦、ダッタとアナガは皆さんの罪を取り除きます。そのためアナガ夫妻と呼ばれます。
したがって、愛しい信奉者の皆さんは皆、アナガ・プージャをやります。そうすることですべての罪から必ず解放されます。誰もがグル・ダッタの恩寵を受ける資格があります。人生の身体面、霊性面における進歩を達成するでしょう。平和な国家を築くパイオニアになることを祝福します。
ジェイ・グル・ダッタ
あなたのスワミジ
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