2016年5月5日 日本 講演と質疑応答
更新日 : 2016.7.23
カテゴリー : スワミジの言葉
2016年5月5日 講演会 日本
ハリヒ オーム タット サット
今、菅野洋子がピアノを弾きました。サンスクリット語のアシュラムの日々の祈りの曲でした。祈りは、「タメーカ デーヴァム シャラナム ヴラジャーマハー」と言っています。たくさんの神がいて、たくさんの神の形があります。異なった天使たち。異なった宗教、異なったダルマ(法)、異なった儀式、異なった祈り、異なった寺院・建物などたくさんあります。現代の寺院は古代のものとは形が違っています。これらすべては、不可思議です。寺院はすべて不可思議です。古代の寺院も不可思議です。その儀式もまた不可思議なのです。異なった色の花々が儀式に使われます。異なったたくさんの言葉があります。インドには150の登録された言語があり、600もの言葉が一つの国で話されています。一つの言語にさえ、異なったアクセントがあります。祈りは、「タメーカ デーヴァム シャラナム ヴラジャーマハー」と言っています。神は一つです。クリシュナ、ラーマ、ジーザス、アラー、ブッダ、神道など宗教がなんであれ、神は一つです。これが祈りの意味です。洋子はとてもうまく演奏しました。「パンチャ・ブータ」という五大元素があります。一つは呼吸のようです。わたしたちはみな空気を吸います。誰もが空気を使います。「わたしは大きな人間なので空気を使いません」とか、「小さな人間なので、空気はいりません」とは言えません。誰もが呼吸をし、空気を必要としています。水も同様です。あなたは水を飲み、私も水を飲みます。それは普通の水かもしれません、フィルターをかけた水かもしれません。しかし、水は水です。太陽の光も同じです。日本の太陽と異なったインドの太陽、というのはありません。たった一つの太陽があります。たった一つの光があります。わたしたちはみな、一つの空気、一つの光、一つの水、そしてアーカーシャ、エーテル、つまり宇宙エネルギーを感じています。パンチャブータ、あるいは自然界の五大元素は、誰にとっても同じなのです。あなたは異なったダルマ(法)に属するかもしれませんが、同じパンチャブータを使います。「あなたは凡庸なので、わたしの空気に触れないでください、わたしの水を飲まないでください、大地に座らないでください、わたしの光に触れないでください」とは言えません。わたしたちは同じものを使います。ヨギであってもそうでなくても、わたしたちは同じものを使います。パンチャブータは同じなのです。神は一つです。ダルマは大いなるものです。真実は大いなるものです。神もまた大いなるものです。神のみが創造を知っています。誰が花を創造しましたか?あなたが作ったのでしょうか?科学に花々が作れるでしょうか?科学は、花の色を変化させたり、いくつかのことができますが、神のみが花々の自然な色、香りを創造することができます。みなさんは、異なるマインド、異なる考えを持ってここに座っています。家に帰りたいと思っている人もいれば、眠りたいと思っている人もいます。異なった考え、ことなったバイブレーションがあります。昨晩、わたしの経験はとても異なっていました。太陽系、宇宙のパワー、異なったパワーが、わたしのマインドに来ていました。わたしは、異なった宇宙のパワーをみなさんに分配していました。宇宙パワーは同じです。しかし、わたしは違ったパワーを人々に配ります。あなたは異なった創造、異なった経験、異なった思考をもっています。誰がそれらを与えたのでしょう?神のみがその能力をもっています。ある人はヨガや他のなにかを通して神を見せると言います。誰も神を見せることはできません。このことを理解してください。 それは経験することができるだけです。それは満たされた経験なのです。それは幸福です。それが神です。もし神が形を持っているなら、わたしたちはそれを信じることができません。なぜなら形はいつか消えてしまうからです。神は目に見えず、形をもちません。神はいかなる形をとることもできます。神は形なきものですが、もし形をとったならば、それはいつか消えてなくなります。クリシュナ、ラーマ、ブッダはすべて消えてしまいました。なぜなら彼らは肉体を持っていたからです。神が形をとるとき、それはいつの日か消え去ります。神を見せようという人がたくさんいます。良いことではありません。なぜなら彼らは良い道へ人々を連れていっていないからです。神は、真実、愛、愛情、他の人を助けることの中にいます。神はとても親切です。もしあなたの習慣を改善するならば、それがヨガです。わたしたちはマインドと肉体をコントロールする必要があります。ハタヨガとプラーナヤーマは必要なものですが、究極的なゴールではありません。それを超えたなにかがあります。別のものを通して神を見る人たちもいます。神は偏在です。疑いなく。あなたは神であり、わたしもまた神です。すべては神です。しかし誰もが自分自身のカルマを持っています。それぞれのカルマは異なっています。それぞれの経験があります。猫、犬といったたくさんの動物たちがいます。彼らは食べたりしています。猫、犬、馬、それぞれ忙しそうです。 動物たちはそれ自身のレベルのカルマで苦しんでします。人間も同様です。しかし、わたしたちはブッディ(知性)、カルマ(行動)を通して自身を正しいものにする必要があります。これがヨガの第一歩です。わたしの友情を込めたアドバイスは、あなた自身のダルマに従い、しかし他の人のダルマと信仰を尊敬し、良い行動をすることです。他の人のダルマを理解し、それらを研究してください。なぜなら神のリーラ(奇跡)は異なっているからです。神のリーラは終わりのない巨大な本です。それは始まりも終わりもない球のようなものです。わたしたちは幸せに自分たちのカルマを経験しなければなりません。このカルマと戦い、あなたのダルマ、あなたの神を学んでください。それぞれの幸福、カルマ、満足が神です。あなたには夫がいて、妻がいて、友達がいます。あなた自身を尊敬してください。あなたの土地を敬い、他の人のダルマを敬ってください。あなたを信じ、自分自身に自信をもってください。落胆してはいけません。神を非難せず、自分を正してください。ある人々は神に文句を言うだけです。これは時間の浪費にすぎません。神は良き友です。もう一つの神の形はナーダ(音)です。眠る前にやわらかなナーダを聞いてください、あなたはゆっくりとあなた自身を理解するようになります。最後に、わたしはとても幸せです。15年前に日本のことを考えていました。35年前、誰かがスワミジに日本製のシンセサイザーを与えました。わたしはローランドのシンセサイザーを作った科学者と偶然に会いました。わたしたちは二、三のメールのやりとりをしました。わたしはその科学者と会いたかったのです。しかし運悪く、神の意思で、彼は肉体を去っていました。そしてその後ときどき、わたしは日本に行きたいと思うようになりました。今、日本にこの音楽が必要でした。たくさんの災害があります。日本だけでなく、世界全体が苦しんでいます。多くの旱魃があり、インドは相対的に貧しく、たくさんの洪水もあります。しかしわたしは来て、ナーダをきかせたいと思いました。もう一度、わたしの幸せ、ナーダ、音を通しての経験を分かち合いたいとおもいます。わたしは祈り、祝福します。わたしはとても幸せです。わたしの望みは満たされました。洋子がやってきて、ゆっくりとこの計画を進め、この計画の成功のために友達とグループを形成しました。昨日のプログラムについて、わたしはとても幸せです。昨日、演奏した音は、わたしが45年前に得た音律です。それは、すばらしく強力な音、ハンサナンディ・ラーガです。わたしは完全に昨日のナーダを経験しました。わたしはとても幸せです。忘れることができません。200人の人々が、座席がなかったので入れませんでした。次回、みなさんが集まり、より大きなホールを使うことができれば、わたしはやってきてコンサートを行います。これはコンサートではなく、ただわたしが友達として共にいるだけです。あなたたちはみな友達であり、親戚であり、兄弟姉妹です。わたしたちは一つの家族です。わたしたちは全員、一つの大きなボート、船に乗っています。次回、わたしたちは経験することができるでしょう。みなさんはマイソールに来ることができます。そこはみなさんの家です。自分の家のように感じることでしょう。インドは美しい国です。来て、経験してください。日本もまた美しい国です。わたしはみなさんの規律、謙虚さを経験しました。このことについてわたしはとても幸せです。
質問:わたしたちはときどき、心の平安を失います。わたしたちは混乱しています。どのように心や感覚をコントロールできるでしょうか。
答え:これはわたしが、「世界中の誰もが心の平安を望んでいる」と言った理由です。誰もが心をコントロールすることを望んでいて、誰もがこの同じ質問を持っています。とても普遍的な質問です。そしてわたしはいつも同じ答えをします。人はときどき、ほんの些細のことで困惑してしまいます。あなたはあなた自身や友達によって困惑します。困惑した時、あなたは一人にしてほしいと自然に言います。大抵、5分から10分の間、一人にしてほしいと言います。一人の時間を持ち、平安を求め、瞑想をしたいのです。15分後、その人は大丈夫になります。これはスワミジが音楽を聴くようにとアドバイスする理由です。ナーダ(音)は、もっともよい解決策です。毎日、1〜2時間、少なくとも40分は音楽を聴くことを実践できます。わたしの音楽だけでなく、柔らかい音楽ならなんでもよいです。単音の柔らかい音楽を日々40分聞きさえすればよいです。そうすると感覚器官をコントロールできます。それがわたしの経験です。わたしの生徒たちは40年にわたってこのように実践しています。スワミジはとてもシンプルなアドバイスをします。あなたは実践し、その後にあなた自身で理解するようになるでしょう。
質問:適切な呼吸法を教えていただけないでしょうか。
答え:あなたはプラーナヤマのレッスンについて尋ねていると思います。わたしたちは、クリヤヨガというコースを持っています。また、クリヤヨガにおけるマウナというものがあります。マウナは沈黙を意味します。クリヤヨガの中にたくさんのコースがあります。受講者は、呼吸の仕方、コントロールの仕方、何回吸って吐き、それぞれどのくらいの長さかなどを学びます。1分で教えられるような内容ではありません。まず座って、自然に呼吸してください。柔らかい音楽を聴くか、一つのビジョンを見るか、光を眉間に思うようにしてください。鼻を綺麗にし、普通に呼吸してください。鼻を綺麗にするのが最初です。風邪をひいている場合は、回復するまでは呼吸法の修錬をしてはいけません。風邪が治ったら、鼻を洗い、早朝5:45分か6:00に、プラーナヤマのために座ってください。最初は、普通の呼吸を20分間行ってください。もし、周囲に好ましくない雑音があれば、コットンの耳栓などをして座ってください。これが初心者のためのレッスンです。その次はコースに来てください。もし次の機会があれば、二日間のプラーナヤマのクラスとおそらくハタヨガのクラスを行いたいと思います。
質問:ときどきわたしたちはとっても感情的になります。時には怒り、人を傷つけたりします。
答え:これは最初に答えたことと同じだと思います。問題、混乱、泣いたり、笑ったり、良かったり、悪かったりがありますが、40分の音楽を聴きながら、良い呼吸を毎日行ってください。突然の混乱や、泣きたいような気持ちなどの突然の感情はコントロールされるようになります。45年にわたって、私は旅をしながらダッタ・クリヤ・ヨガを教えています。わたしたちはとても静かなグループです。大きくて騒々しいグループをわたしたちは望んでいません。わたしたちは、とても静寂な家族のような親しさの旅をします。これはわたしが、わたしの家族をダッタファミリーと呼ぶ理由です。ダッタは、与えることを意味します。与えることは神です。ダッタファミリーの経験は世界中でとても良い経験です。あなたももちろん参加することができます。これはある特定の神についての教えではありません。あなたの健康と、マインドが良い理解をするためのものです。良い音楽を聴きながら、普通の呼吸を実践することができます。それが感覚をコントロールします。
質問:多くの人が命を落としていて、自分の使命を見つけることもできないようです。私たちは誕生し、どのように生きるべきでしょうか? 多くの自然災害が世界中で起こっています。日本でも最近、大きな地震がありました。どうしてこのようなことが度々起こっているのでしょうか。
答え:災害が起こっています。わたしたちは、創造とその破壊について尋ねる権利を持っていません。それは「彼」のダルマ、「彼」のパワーなのです。古いものが去るとき、新しいものが世界に来ます。小さな例を挙げてみましょう。もし小さなお子さんがいたら、海辺へ連れて行ったりすると思います。夫と妻は、なにかを話し合っています。子供は砂の城を作り始めます。その城は入念に作られ、道や路地、いろいろなものがあります。2時間後、父親が家に帰るよと呼びに来ます。子供は何をするでしょうか?その子は、すべてを蹴り飛ばし、お父さんと一緒に歩いていってしまいます。わたしたちは、皆小さな子供たちなのです。おもちゃのような存在です。「彼」が、創造者であり、破壊者です。また、「彼」が新しい創造の方法を与えます。「なぜ災害が?」「なぜ津波が?」と尋ねることはできません。それは「彼」のコントロール下にあるのです。あなた、あるいは政府、科学のコントロールにはありません。わたしたちは、みな小さな人形のような存在です。「彼」が人形を操るものです。これが私の考えです。「彼」のリーラ(奇跡)が何であれ、わたしたちはそれを受け入れ適合するでしょう。マイソールとバンガロールで、45度〜50度という気温を、過去70年見たことがありませんでした。今年は50度ありました。ずっとマイソールとバンガロールでは、22度から30度だったのですが、それが45度です。どの神に文句を言うべきでしょうか?どの政府に?すべては「彼」の手にあり、わたしたちは経験します。わたしは10日間、苦しみましたが、11日目に順応しました。あなたは寒いところに行けば順応し、暑いところに行けば順応します。たくさん食べるように、あるいは少量を食べるように適合します。「彼」の意志に適合するのはわたしたちのダルマです。不平を言う権利はありません。誰もあなたの不平に取りあってくれません。強さを祈ってください。「わたしに戦う強さをください。わたしは順応します」と。「彼」がわたしたちのマスターであり、「彼」は父親で母親のような存在です。わたしたちは従うことができるだけです。彼が強さを与えるでしょう。
質問:わたしはこの聖なるグループの一員です。わたしは、スリ・パーダヴァラバ・グルチャリトラを学び、実践しています。他に良い実践がないか教えていただけないでしょうか。
答え:それは十分な実践です。ハヌマン(猿の姿をした神。講演会時には、ハヌマンの絵画がスワミジを正面にして左隣に飾られていた)はヴァーユ(風の神)のようで、彼は目に見えません。わたしたちの呼吸、わたしたちのクリヤヨガは、ハヌマンです。ハヌマンはクリヤヨガです。ガナパティ(象の姿をした神。講演会時、スワミジの右隣に飾られていた)は最初の言葉、オームです。これはダッタの伝統で、オームカーラの音であるガナパティが五大元素を表現する理由です。ハヌマンはヴァーユ(風)であり、彼は目に見えないプラーナです。ハヌマンは偏在です。私たちが呼吸する空気はハヌマンです。わたしたちのプラーナはハヌマンです。わたしたちは礼拝のために形を必要とし、(ハヌマンの)ある形態をもちます。ヴァーユはハヌマンの形をとったのであり、そのためその形を崇めるのです。音はガナパティの形をとりました、そのためわたしたちはその形を崇めます。音はガナパティであり、ヴァーユはハヌマンです。それがダッタ・サムプラダヤの伝統です。あなたは、ダッタ・サムプラダヤであり、もっともっと知っていくことができます。あなたがダッタ・サムプラダヤに従っていることについて私は幸せです。
スリ・グル・ダッタ